2014.10.02
米国の図書館がヒューマノイドを導入---30年前の「パソコン」と同じフェーズに入った「ロボット」の現在
仏アルデバラン・ロボティクス社のホームページより
米コネティカット州の図書館が2台のヒューマノイド(人型ロボット)を導入したという。
●"Coming Soon to the Library: Humanoid Robots" THE WALL STREET JOURNAL, Sept. 29, 2014
同州のウエストポート図書館が購入したのは仏アルデバラン・ロボティクスが今年発売した「Nao Evolution」という、身長が約60センチのヒューマノイドだ。上の記事では値段が不明だが、同製品の日本での発売価格は約100万円と言われているので、米国でも恐らくそれ位の価格だろう。アルデバランはソフトバンクの子会社で、来年発売予定の「ペッパー」を開発した会社でもある。
ウエストポート図書館ではこの2台のヒューマノイドを、主にロボットのプログラミング等、教育用に使うという(ヒューマノイドをプログラムすると、色々な面白い動作や仕草ができるようになる)。この図書館は他に先駆けて前衛的な試みをすることで有名で、今から30年以上前のパソコンや最近の3Dプリンターなどを真っ先に導入してきたという。同図書館の館長によれば「次に来るのはロボットなので、今回も早々と導入を決めた」という。
身近な社会に浸透し始めたロボット
実際、米国では、この種の次世代ロボットが徐々に身近な社会へと浸透し始めているようだ。たとえば日本のメディアでも時々紹介されるヒューマノイド「バクスター」は、人間と共同作業ができる上、価格が2万ドル(約200万円)と安いので、中小の工場で製造ラインなどに導入されている。他にも、価格が3万~5万ドルの次世代ロボットが、工場で製品の組み立てや、部品や工具の搬送などに使われ始めている。