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2020.02.08
# ホラー

「犬鳴村」が“日本最恐”と呼ばれる存在になった「納得の理由」

映画公開でも大きな話題に

この先、日本国憲法は通用せず

――福岡県の犬鳴峠の周辺には、外界と隔絶された「犬鳴村」と呼ばれる村がある。この村の入り口には、「この先、日本国憲法は通用せず」と記された看板が立てられている。またその付近にはボロボロになった白いセダンが放置されており、小さな小屋には殺された人間の死体が山積みになっている。

村に通じる一本道には、縄と缶によって作られた侵入者用の罠が張り巡らされている。

もしこの罠に引っかかってしまうと、缶の音を聞いた犬鳴村の住人達が凶器を手に襲い掛かってくる。この村の住人達は異常に足が速く、彼らに捕まると惨殺されてしまうという――。

 

福岡県宮若市と糟屋郡久山町の境に実在する犬鳴峠。この峠に繋がる地図にない村として、犬鳴村の怪談は長年にわたり語り継がれている。

今年2月7日に公開された清水崇監督の映画『犬鳴村』のモデルとなっているのも、この伝説だ。

(C)2020「犬鳴村」製作委員会

犬鳴村がこのように外界から閉ざされた村となったのは、「かつて伝染病の疾患者が集められた村であったため」という過去や、「元々酷い差別を受けてきた地域で、自ら外部との交流を閉ざした」という物語が語られることもある。これに起因し、「村人は日本語ではない独自の言語を話す」、「近親相姦を繰り返している」といった特徴が付け加えられていることも多い。

こういった公的な記録や地図から抹消されたとされる村落にまつわる怪談は多数あるが、犬鳴村はその中でも最も有名な怪談のひとつであろう。

では、なぜ犬鳴村がこのように多くの人々に広まり、語られる怪談となったのか、その理由について、今回は考えてみたい。

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