梨華ちゃんの色々に関するクイズコーナーで、僕は2問目までは正解したものの、確か3問目で間違えて脱落しました。よく覚えていませんが、それは梨華ちゃんの髪の長さと色についての問題だったような気がします。僕は梨華ちゃんの肉体には興味があるけれど、ヘアースタイルにはそれほど興味がないみたいです。
僕が梨華ヲタ失格の烙印をおされたあと、梨華ちゃんの好きなお酒に関する問題が出ました。「私が好きなお酒は、ハイボールと生ビールのどちらでしょう?」という問いだったと思いますが、後者は違う酒だったかもしれません。梅酒だったかもしれない。バースデーイベントが開催されてからもう2か月以上経っているので、その日の記憶の一部はかなりぼんやりしています。いい加減、この日記を終わらせたいです。書くべき日記が溜まってきているので。余談が多すぎるのが、なかなか終わらない原因だと思いますが、話があらぬ方向に向かってしまうのが人間の文章の魅力であり、生成AIにはできないことだと僕は考えていますから、今後もちょくちょく脱線すると思います。すみません。
僕が意外だったのは、このお酒の問題を間違えるオタクが多かったことです。梨華ちゃんの肉体については熟知しているが、その他のことはあまり詳しくない僕ですら、梨華ちゃんが“ハイボール好き”であることは知っていました。だって去年のバースデーイベントでそう言っていたから。その日の帰り道、大宮の立ち飲み日高に寄って、梨華ちゃんに合わせてハイボールを飲んだことをよく覚えています。みんな、意外と梨華ちゃんのことをよく知らないのかもしれません。みんな、世間体を気にして格好つけているだけで、最も興味があるのは、本当は梨華ちゃんの肉体なのかもしれません。僕と同じように。
そういえば昔、梨華ちゃんの写真集『Lucky☆』の発売イベントとして、新宿の書店で握手会が催されたとき、僕の近くに並んでる若いオタクがこんなことを言っていました。彼は連れと話をしながら、「俺は梨華ちゃんの水着姿が見たいわけじゃないんだよね。普通の可愛い服を着ていればそれでいいんだよ」とか言っていたので、「嘘をつけ! 梨華ちゃんの水着姿に興味のない年頃の男子がいるわけないだろ! 本当は僕と同じように、夜な夜な梨華ちゃんの水着写真でオナニーしてるくせに!」と思いました。ちなみに今の僕は、そういう決めつけはしません。性の多様性に反するので。“梨華ちゃんの水着姿に性的な興味は抱かないが、梨華ちゃんのことが大好きな男子”もいるし、“梨華ちゃんの水着姿に性的な興味を持っている女子”もいるだろう。そう考えています。ただ、多くの梨華ヲタは格好をつけて“梨華ちゃんを性的な目で見ていないフリ”をしているだろうな、とは思っています。
ところで梨華ちゃんは、ハイボールの中でも特に角ハイボールがお気に入りみたいです。「梨華ちゃんはきっとお金持ちだろうのに、庶民的だなあ!」と思いました。僕は最近、お酒を2~3杯飲むだけで不整脈が多発します。それは心臓が一瞬停止する感じの不整脈です。頻発すると「あれ? 僕はもう死ぬのかな?」と思って不安になります。なので積極的にはお酒を飲まないようになったんだけど、たまに少しだけ飲みます。近所のスーパーで買った1,000円弱のウイスキー、TEACHER'Sをお湯で割って飲むのが好きです。冬は身も心も芯からぽかぽかと温まります。
これは梨華ちゃんにも是非おすすめしたいですね。「角ハイボールもいいけど、TEACHER'Sのお湯割りも美味しいよ!」って。そしてできれば、2人きりでバーとかに行ってしっぽり飲みたいです。でもそれは流石に梨華ちゃんの配偶者に怒られそうなので、やめておきます。
梨華ちゃんはこのバースデーイベントで、「当時、実はこんなことがあったの」みたいな打ち明け話をいくつかしました。しかしそれらの打ち明け話は、僕の心を傷つけることは少しもありませんでした。かつてアイドルだった人がテレビやYouTubeに出演して「昔、実はこんなことがあったんです」と告白しているのを、最近しばしば見かけるけど、それらの告白の内容は、当時そのアイドルを応援していたファンの心や、今でも好きなファンの心を傷つけるようなものが多いです。そのほうが視聴率が取れるし、再生回数も回るのかもしれないけど、僕はそういう元アイドルをわりと軽蔑します。「視聴率や再生回数よりも大事なものがあるんじゃないですか?」と問いかけたくなります。僕はべつにその元アイドルのファンでもないんだけど、それでも。
梨華ちゃんはAround40の今でも、ことあるごとに「アイドル石川梨華として」みたいなことを言います。梨華ちゃんが“元アイドル”の人たちと違って、ファンの(ファンだった)人たちの心を傷つけるような告白をしないのは、今でも自分はアイドルだと思っているからなのだろう。そう僕は思います。
楽しかったクイズコーナーが終わると、いよいよ梨華ちゃんのソロライブが始まり、オタクたちは「待ってました!」とばかりに立ち上がり、ピンク色のペンライトを灯しました。この夜に歌われたのはモーニング娘。の『ハッピーサマーウェディング』と、美勇伝の『恋する♡エンジェル♡ハート』です。『ハピサマ』は、梨華ちゃんの記念すべきデビュー曲であり、とても多幸感あふれる名曲です。梨華ちゃんが「一生懸命、恋、しました!」というなっち(安倍なつみ)の台詞を言ったとき、僕は「オレモー!」と心の中で叫びました。これは地下アイドルの現場ではよく発せられる合いの手です。
例えばLapisの『禁断リミテーション』という曲では、「ずっと言えなかった 大好きでした」という歌詞のあと、オタクは「オレモー! オレモー! オレオレオレオレ、オレモー!」と叫びます。そして「オレモー! オレモー! オレオレオレオレ、しゃーいくぞー! タイガー! ファイヤー!(以下略)」と絶叫します。もし僕がこの一連の叫びを声に出していたら、周りの梨華ヲタたちに殺されていたかもしれません。ハロプロ系の現場でMIX(タイガー! ファイヤー!のやつ)を打つと殺される、というイメージを僕は持っています。実際には殺されはしないだろうけど、それに近い仕打ちは受けるんじゃないでしょうか。
次の『恋する♡エンジェル♡ハート』は美勇伝の中でも屈指の名曲で、オタクたちからこよなく愛されています。ハロプロ系の現場でしばしばカバーされている、非常に盛り上がる曲で、この夜の現場でもオタクたちは熱狂的に踊り、叫びました。僕は病的に内気な人間なので、いつも通り身体をゆらゆらさせるだけでしたが、心の中の小さな僕は熱狂的に踊り、叫んでいました。その小さな僕は、それだけでは飽き足らず、涙まで流していました。ふと気がつくと、その心を包み込んでいる大きな僕も、涙ぐんでいました。ステージ上の梨華ちゃんの姿が少しぼんやりして、まるで夢の中にいるみたいでした。でもそれは夢ではなく現実でした。僕がここで身体をゆらゆらさせ、梨華ちゃんがすぐそこで歌っているのは、紛れもない現実でした。そして、僕の胸の“ときめき”もまた現実のものでした。その“ときめき”は、誰が何と言おうと“疑似”なんかではなかった。この涙が喜びの涙なのか、哀しみの涙なのか、いったい何の涙なのか、それは分かりませんでした。とにかく僕は目頭が熱くなり、今にも両目から涙がこぼれ落ちそうになっていました。僕はそれを指先でさり気なくぬぐい、微笑を浮かべました。梨華ちゃんが僕の涙を見て、心配してしまうことのないように。