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オープンソースの暗号化ドライブ作成ツール「VeraCrypt」v1.24が正式公開
RAMのキー・パスワード暗号化など、より安全に運用するための機能を数多く導入
2019年10月16日 06:45
オープンソースの暗号化ドライブ作成ツール「VeraCrypt」v1.24が、10月6日に公開された。Windows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。
「VeraCrypt」は、暗号化された仮想ディスクドライブを作成・マウントできるツール。2014年に突如開発が終了してしまった「TrueCrypt」の流れをくむツールで、USBフラッシュドライブやHDDを丸ごと暗号化したり、Windowsのシステムパーティション・ドライブを暗号化することもできる。
「VeraCrypt 1.24」では、非システムボリュームで設定可能なパスワードの長さが64バイトから128バイト(UTF-8エンコード)へ拡充されたほか、“SSE2”命令に対応した64bit CPU環境でXTS暗号モードのパフォーマンス向上が図られ、最大10%の高速化が実現された。処理速度の最適化を進めるため、CPUが備える機能の検出処理も強化されている。
また、Windows版ではメインメモリに保存されているキーとパスワードの暗号化がサポートされた。64bit環境でしか利用できない、最新のCPUで10%弱のオーバーヘッドがあるといった欠点を抱えているため、デフォルトでは無効化されているが、より安全に「VeraCrypt」を運用したい場合は[設定]-[パフォーマンス]ダイアログで有効化してみるとよいだろう。
そのほかにも、オープンソースのパスワード管理ツール「KeePassXC」の実装を流用し、「VeraCrypt」のメモリを管理者以外のユーザーからアクセスできなくする機構を搭載。シャットダウン・再起動中にメモリからシステム暗号化キーを消去するオプションや、システムに新しいデバイスが接続されたときにメモリからすべての暗号化キーを削除するオプションなどが導入された。Mac/Linux版ではコンテナーの作成時に空きディスク領域よりもサイズが小さいことをチェックする処理が追加されている。
ソフトウェア情報
- 「VeraCrypt」Windows版
- 【著作権者】
- IDRIX 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8/8.1/10およびWindows Server 2003/2008/2008 R2/2012
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.24(19/10/06)