損保ジャパンキャリアビューロー株式会社は、SOMPOグループ各社へ事務・コールセンター分野における人材サービスを展開。研修の企画運営に携わる渡邉さん、秋田事業所で事業所長を務める長谷川さんに、コールセンターにおけるエンカレッジ活用方法についてお話を伺いました。
エンカレッジ導入のきっかけを教えてください
2020年に新型コロナウィルスが流行した際に、ほとんどの従業員が自宅待機をせざるを得ない状況になりました。しかし、コールセンターは機密性の高い個人情報の取り扱いも多く、自宅で行える作業には限りがありました。そこで、空いてしまった勤務時間を使い「業務に戻った時に役立つオンライン講座を受けていただこう」と思い立ちました。その時、エン・ジャパンからエンカレッジトライアルのご案内をいただいて。ちょうどいいタイミングだったので、試しに導入してみたのがきっかけです。
導入の決め手は何ですか?
「無料だったから何でも良い」というわけではありません。特に2つの点が決め手となりました。
主体性を尊重できる
それまで当社の研修は、上司から指示を受けてオフラインの通学講座を受講する、というのが主流でした。そのため、どうしてもメンバーに自ら学ぼうとする姿勢を持たせづらいという側面がありました。 変化の激しい保険業界においては、慣れや惰性で仕事をしてしまうと、それが重大なミスにつながることもあります。そのため、自ら情報をキャッチアップする・学び続ける姿勢が非常に重要だと考えています。エンカレッジは、オンラインで受講ができ、講座数も700以上。いつでもどこでも受講ができること。また、メンバー本人の興味に合わせて自由に講座が選択できることから、主体的な学びを醸成できると感じました。
業務に活かせる講座
他のeラーニングも検討したのですが、エンカレッジの講座は知識を得るだけでなく、業務に活かせる講座設計になっていました。講師がただ理論を話すだけではなく、良い例・悪い例のシチュエーション動画があったり、講義を疑似体験できるものがあったり。自分の立場への置き換えがしやすいため、メンバーの仕事に本当に役に立つと思いました。
どのようにご活用いただいていますか?
更に秋田事業所では、ここまでお伝えしてきた本人の主体性に任せる自由受講とは別でスキルに合わせた階層別の研修も企画しています。
研修企画は本社の主導ではなく、拠点の責任者やSVといった現場管理職を中心に行っています。現場で育成チームを立ち上げ、実際に講座を受講しながら「どの講座が業務に役立つか」「メンバーの成果につながるか」意見を出し合い、年間の研修スケジュールを決めています。
例えば入社してから2~4年目であれば、「セルフモチベーション」や「ロジカルシンキング」、「ヒューマンエラーを防ぐコツ」など。通常の社内研修だけだとフォローが手薄になりそうな階層にも、しっかりと学びの機会を提供できるので助かっています。
どのような成果が出ていますか?
研修受講後に、学んだ内容が実務に役立っているかアンケートを取っていますが、ほぼすべてのメンバーが「役に立つ」と回答してくれています。以前は限られた人が指定された研修を受けに行っていましたが、今ではメンバーの成長度合いに合わせた計画が立てられ、それを現場主導でしっかりと仕組み化できていることが嬉しいです。
また、必要な講座を選定していくなかで、階層ごとに求められるスキルを言語化することができました。社内の共通言語にもなり、業務を通じて成長するイメージを持ってもらうことや、研修受講後の具体的な行動意欲につながっていると感じています。
このように研修体制が充実していることは採用活動でも伝えています。「教育体制がしっかりしていますね」と良い反応がもらえています。
今後どのように活用していきたいですか?
より階層別に研修内容の最適化をすることと、受講後のデータ活用をしていきたいです。 管理職層はビジネスコミュニケーション講座でお互いの強みを知る、ということが出来たので、それをどう組み合わせれば組織として更なる成長につながるか、タレントマネジメントに活かしていきたいです。
拠点ごとに運用を任せて、すばやくPDCAを回すことで主体的な学びの機会を浸透させてきた同社。入社した方々のタレントを最大限生かす教育体制を都度ブラッシュアップし、最適な人材育成を模索される姿が印象的でした。