宇都宮市とは (ウツノミヤシとは) [単語記事]

宇都宮市とは、栃木県中部に位置する中核市で、同県の県庁所在地である。

概要

基本情報
宇都宮市うつのみやし
国	日本
地方	関東地方
市役所所在地	栃木県宇都宮市旭一丁目1番5号
団体コード	09201-1
面積	416.85km²
総人口	515,058人（推計人口、2022 年9月）
人口密度	1,236人/km²
木	イチョウ
花	サツキ
市長	佐藤栄一
行政区画テンプレート

餃子の街として有名。他にもジャズの街（ナベサダの出身地）やカクテルの街（コンクールで優勝したバーテンダーが多い）として売り出そうと色々頑張っているがなかなかうまくいかないようである。江川卓の母校・作新学院が有名。北関東三県で唯一の人口50万人以上の都市であり、経済規模は中核市でありながら一部の政令指定都市に匹敵する。

市域の大部分が旧・河内郡に属していた。（ただし鬼怒川より東側の清原地区のみ元・芳賀郡）

地理

栃木県の真ん中、関東平野の北部に位置する。北西部に低山地があるがそれ以外は平坦である。中近世においても鎌倉や江戸と奥州、日光を結ぶ奥州街道、日光街道が通る交通の要衝と評されていた。東京までは約百キロと中途半端に近い。新幹線で五十分、快速で九十分程であり東京まで通勤・通学している宇都宮都民が存在する。東部には鬼怒川、中央部には田川・釜川、西部には姿川が流れる。鬼怒川の東には内陸型では国内有数の清原工業団地がある。工業都市としての側面もありテクノポリスに指定されている。

気候としては太平洋側気候に属する。夏の雷をともなう夕立は名物で、雷都と呼ばれるほど。八月の宮祭りに降る雨はもはや風物詩となっている。むしろ降らなきゃ宮祭りじゃねえ！

田川の東にJRの宇都宮駅があるが、市の中心部は1.5kmほど離れた東武宇都宮駅のほうにある。これは明治時代、｢鉄道の火の粉で街が火事になる｣という悪評が広まり、当時の市街地を避けて川向こうに建設されたためである(鉄道忌避伝説)。そのため少々不便。殺風景な駅東の再開発計画があったがこの不況により頓挫した＼(^o^)／今は一時的に餃子店が出店している。2013年には再開とのことなので気長に待とう。2022年の完成を目処に駅東口の再開発計画が再開。それの刺激を受けてか駅西口の再開発も2024年完成を目処に開発が始まるなど県都に相応しい駅前へと変わろうとしている。

郊外の野放図な開発による市街地の空洞化を食い止めるため、そして東西交通の改善を目的として、日本初の完全新規のライトレール路線（LRT）となる宇都宮ライトレール株式会社が、反対派の抵抗を抑え込んで2015年 11月6日に設立された。計画より開業が遅れる見込みとはなっているが、2023年 8月26日に開業し、着実に乗客を集めている。2024年 4月1日にはダイヤ改正で平日朝の下りに快速が設定。今後さらなる快速列車の増発や宇都宮駅西側への延伸が期待される。

歴史

蝦夷平定のためにこの地を訪れた豊城入彦命によって開かれたといわれ、彼を神として祀った二荒山神社の門前町として栄えた。宇都宮の地名はこの神社に由来する。平安時代から安土桃山時代まで宇都宮を統治していた宇都宮氏は和歌をよく好み、鎌倉時代には宇都宮頼綱を筆頭とした和歌活動の活躍により京都歌壇、鎌倉歌壇と並ぶ日本三大歌壇の1つである宇都宮歌壇が形成されたり、宇都宮景綱が最古の武家法である宇都宮家式条を制定したりなど、鎌倉幕府の重鎮として国政に参画する宇都宮氏の御膝元として文化レベルの高い都市だった。

戦国時代初期には稀代のキレ者と評された名将宇都宮成綱が現れ、宇都宮錯乱といった内紛や竹林の戦いといった大規模な合戦の舞台となった。成綱は北関東の覇権争いに勝利し北関東の覇者となったが、成綱没後は内訌で衰退していった。

戦国時代後期には過激化する戦乱の中、後北条氏や結城氏、小山氏、日光山僧兵などに何度も城下を侵攻され、寺社などに火を放たれた。そのため、宇都宮国綱は北西郊外にある多気山に関東最大規模の山城を築き、本拠地として移転した（多気山城）。その間に豊臣秀吉が宇都宮仕置を行い、20日程の長期間宇都宮城に滞在していた。宇都宮氏が1597年（慶長2年）に不祥事で改易された後は豊臣秀吉、徳川家康に宇都宮という場所が軍事や交通の要衝として重要な拠点だと認識されていたため、浅野氏、奥平氏、本多氏、戸田氏、松平氏など豊臣政権、江戸幕府の重鎮一族が配属された。

江戸時代には宇都宮藩の城下町として、また日光街道・奥州街道の宿場町としても繁栄した。

幕末には戊辰戦争の舞台のひとつにもなった（宇都宮城の戦い）。

廃藩置県後、1871年（明治4年）に成立した宇都宮県の県庁が置かれる。1873年（明治6年）に宇都宮県が栃木県と合併して廃止となり、宇都宮は県庁所在地ではなくなった。しかし、1884年（明治17年）に県庁が栃木から宇都宮に移転し、現在に至っている。町制をへて1896年（明治29年）に市制施行。日露戦争後には第14師団司令部がおかれ軍都としても栄えたが、1945年（昭和20年）の宇都宮空襲により市街地の大半が焼失した。戦後は北関東工業地帯の一角として発展し、1996年（平成8年）、ちょうど市制施行100周年目に中核市となった。

市内のスポット

名所・旧跡

二荒山神社

蝦夷平定のためこの地を訪れた開祖、豊城入彦命を祀る。元々宇都宮はこの神社の城下町として発展してきた。市街地の中心部に位置する。読みは｢ふたあらやまじんじゃ｣であるが地元では二荒＋敬称の｢さん｣で｢ふたあらさん｣と呼ばれる。日光の二荒山神社とは無関係。昔は宇都宮大明神と呼ばれており、宇都宮氏の歴代当主が座主を務めていた。藤原秀郷、源頼朝、豊臣秀吉、徳川家康など歴史に名を馳せた人物が節目に宇都宮大明神で戦勝祈願を行っていた屈指のパワースポットである。

宇都宮城址公園

関東七名城のひとつであり、宇都宮仕置や釣り天井事件で有名な宇都宮城跡にある公園。城は幕末の戊辰戦争で焼失してしまい土塁の一部を残すのみであったが改修・復元し、2007年に公開された。公園内の展示室や清明館で城や宇都宮の歴史について学ぶことが出来る。城の復元については賛否両論あった。

ポケモンGOでミニリュウの巣の場所として一時期話題となった(現在はイーブイの巣となっている)。

大谷町

平和観音

市の北西部にある町。建材として有名な大谷石の採掘場として知られる。鎌倉時代に作られたといわれる大谷磨崖仏や平和観音で有名な大谷寺、縄文時代の大谷岩陰遺跡、夏でも涼しく古代神殿の様な雰囲気を味わえる大谷石採掘場跡がある。大谷資料館では大谷石にまつわる歴史文化を学ぶことが出来る。地下にある大谷石採掘場跡は展覧会、映画・TV、MV撮影、コンサートにも使用される。東日本大震災で被害を受け閉館していたが2013年 4月に営業再開した。

宇都宮タワー

塙田5丁目の八幡山公園にある電波塔である。高さは89m。展望台からは市街地を眺めることができる。

商業施設

オリオン通り

東武宇都宮駅前から東へ約500mにわたり伸びているアーケード商店街。かつては県内で最大の繁華街として隆盛を誇ったが、郊外のロードサイド店舗の発展により近年は衰退著しい。以前は109があったが潰れ、マクドナルドまで閉店した。作新や宇短附ほか西側にある高校の生徒達がJR宇都宮駅に向かう際の通り道に当たるため自転車の通行量が多く、結構危険である。たまに憤激リポートなどでネタにされていた。北関東最大のオタクビル｢宇都宮Festa｣がある。109の跡地を利用した広場「オリオンスクエア」では土日祝に定期的にイベントが行われている。

インターパーク宇都宮

宇都宮市と上三川町にまたがる様に位置するショッピングセンター。北関東自動車道に新4号、宮環などが近くにあるため車でアクセスしやすくとても便利。宇都宮だけでなく小山や栃木、さらには北関の開通により茨城からの客も来ている。全国的にみてもかなりでかく、行く度店が増えており、数年前まで何も無かったと思えないほど発展している。ここのせいで栃木県央ではイオンの存在感が無い。主な施設はFKD ショッピングモール・ビレッジやジョイフル本田、カトレアガーデン、MOVIX、H＆Mなど。

ベルモール

陽東地区にあるショッピングモール。ライバルはインターパーク。イトーヨーカドーを中心にTOHOシネマズやフィットネスクラブ、温泉など120近くの専門店を擁する。開発会社の社長が鈴木さんなのでベル(鈴)の名がついたとか。クリスマスツリーにベルをぶら下げた形の世界最大級のカリヨンがあり、シンボルとなっている。アルパカの親子四匹が住んでおり、たまに散歩もしている。近づきすぎると匂いのきつい唾をぶっかけられるので注意しよう。宇大生が多数生息している。月に一度、お笑いライブが開かれている。

名物

食べ物

宇都宮餃子

個別記事「宇都宮餃子」もあります。

いまや宇都宮といえば餃子の町と言う程、良くも悪くも有名になった名物。毎年秋ごろに宇都宮餃子祭りが開催されている。宇都宮の陸軍第14師団が中国から引き上げた際に餃子の製法を持ち帰ったのが始まりといわれている。宇都宮駅を降りればすぐ餃子屋の看板を目にすることができる。市内には餃子を扱う店が約200軒あり、みんみんと正嗣が二大勢力。最近は静岡の浜松市が茹でたもやしを添える浜松餃子を掲げ、ライバルに名乗りをあげている。

レモン牛乳

個別記事「レモン牛乳」もあります。

宇都宮の牛乳メーカー・関東牛乳が｢関東レモン牛乳｣として売り出したのが始まり。レモン色でとっても甘い。関東牛乳がつぶれた後、栃木市のメーカー・栃木乳業が受け継ぎ発売している。2003年から生乳 100%のものしか｢牛乳｣と表記できなくなったため｢関東・栃木レモン｣となった。他にも針谷乳業などから同様の商品が出ている。近年ではアイスやまんじゅう、レモン牛乳ストラップといった関連商品が増えている。B級グルメブームやU字工事の宣伝もあり着実に知名度を上げているようである。

産出物

大谷石

市の北西部にある大谷町付近で採れる石。軽くて軟らかく加工がしやすく、耐火性がある。栃木県では家の塀や外壁、蔵などにやたらと使われている。大谷石が使われた旧帝国ホテルが関東大震災の被害を免れたため有名になった。松が峰教会や駅前の餃子像も大谷石で作られている。大谷に行けばカエルの置物などの大谷石細工が買える。宇都宮市では大谷石利用促進補助制度があり、建物の内外装に大谷石を使うと補助金が出る（条件あり）。

交通

鉄道

JR東日本

東武鉄道

東武宇都宮線
- 西川田駅　-　江曽島駅　-　南宇都宮駅　-　東武宇都宮駅

宇都宮ライトレール

隣接する芳賀町と共に会社を設立し、現在ライトレールを建設、2023年 8月26日に開業した。

宇都宮駅東口停留場 - 平石停留場 - 清原地区市民センター前停留場 - 芳賀・高根沢工業団地停留場

道路

高速道路

国道

国道4号（東京街道）
- 宇都宮バイパス、新4号国道
国道119号（日光街道、東京街道、大通り、桜通り）
- 宇都宮環状北道路、宇都宮北道路
国道121号
国道123号（石井街道、水戸街道）
国道 293号
国道408号（鬼怒テクノ通り）

主要地方道

バス

スポーツ

3つのプロスポーツチームが宇都宮市を拠点としている。

マスコット

2006年に市のマスコットキャラクター「ミヤリー」が誕生し宇都宮のPR活動をしている。市花であるサツキの花輪をつけた妖精で、宇都宮市特別PR担当として働いている。ブログとツイッターをしているが、毒舌気味で外見からはややギャップのあるキャラである。

栃木県:市町村の一覧
県北地域	日光地区	日光市
	那須地区	大田原市　-　那須塩原市　-　那須町
	塩谷地域	矢板市　-　さくら市
	南那須地区	那須鳥山市　-　那珂川町
県央地域	宇都宮地区	宇都宮市
	鹿沼地区	鹿沼市
	真岡地区	真岡市
県南地域	安足地区	足利市　-　佐野市
	栃木地区	栃木市　-　壬生町
	小山地区	小山市　-　下野市　-　野木町

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