許斐剛による人気コミック『テニスの王子様』を題材にしたボードゲーム『テニスの王子様 あぁんって言うゲーム』のレビューをお届けします。
『テニスの王子様』を知らなくても楽しめるシンプルなゲーム!
『テニスの王子様 あぁんって言うゲーム』はボードゲームプレイヤーであれば誰もが知っているであろう名作『はぁって言うゲーム』を『テニスの王子様』の世界観に落とし込んで生まれた作品です。
『はぁって言うゲーム』は『ぷよぷよ』を作った米光一成さんが手がけたゲームで、お題に書かれたシチュエーションの「はぁ」を声と表情だけで伝えるゲーム。簡単なルールで盛り上がることができるゲームで、多彩なバージョンが発売されています。テレビ番組などでも紹介されているので、ふだんボードゲームを遊ばない人でも存在を知っている人も多いのではないでしょうか。
『はぁって言うゲーム』は『ぷよぷよ』を作った米光一成さんが手がけたゲームで、お題に書かれたシチュエーションの「はぁ」を声と表情だけで伝えるゲーム。簡単なルールで盛り上がることができるゲームで、多彩なバージョンが発売されています。テレビ番組などでも紹介されているので、ふだんボードゲームを遊ばない人でも存在を知っている人も多いのではないでしょうか。
この『テニスの王子様 あぁんって言うゲーム』は「はぁ」の部分が『テニスの王子様』でおなじみのセリフになっているものです。タイトルは氷帝の跡部景吾の口癖である「あぁん」が採用されていますが、青学や氷帝、立海など各学園のキャラクターが勢揃い。
越前リョーマなら「まだまだだね」、手冢国光なら「油断せずに行こう」などのセリフがお題になります。複数のセリフがお題になっているキャラクターも多く、主人公の越前リョーマは「まだまだだね」のほかに「にゃろう」や「ふーん」など全5種類のセリフがあります。
カードの後ろには演じる内容が書かれており、手番になったプレイヤーは内容に応じた演技をすることになります。首から上を動かしてもいいですが、ラケットの動きをするのは禁止。あくまで声や表情だけで演技することになります。
「あぁん」であれば、用意されているお題は、疑問系で「あぁん」、反抗期のように「あぁん」、吐息交じりに「あぁん」、子どものように泣きながら「あぁん」、食べさせてあげるときの「あぁん」、余裕そうな表情で「あぁん」の6種類。文字にするとまったく違うのですぐに当てられそうな気がしますが、実際にゲームを遊ぶと絞り込むのが難しくて悩むこともしばしば。疑問系と反抗期など、演じている側はまったく違うと思っていても、その演技を観ているほうは違いが分からず、会話が盛り上がります。
『テニスの王子様』を知っていればキャラクターの言い方に似せて遊ぶことなどもできますが、知らなくてもぜんぜんOK。誰でも参加できますし、このゲームをきっかけに『テニスの王子様』に興味を持つのもアリでしょう。
なお、お題カードのなかには決めセリフ以外にキャラクターたちになりきって言葉を演じるタイプのものも。“おはよう”などの普通のセリフを跡部景吾風や真田弦一郎風に演じるというもので、より『テニスの王子様』らしい雰囲気のゲームを楽しめます。作品のファンが集まったときは、このルールでも遊んでみてほしいですね。ぜひ、恥ずかしがらずにキャラクターたちを自分に憑依させて演じてみてください(笑)。
逆に、キャラをまったく知らない人が初見の印象だけでやる、という場合もあるでしょう。ファンなら布教のチャンス! これをきっかけに『テニスの王子様』ファンを増やせるかもしれません。また、遊ぶメンツによっては、キャラクターになって演じるタイプのお題を抜いてしまうのもアリかなと思いました。このへんを臨機応変かつおおらかにできちゃうのも、ボードゲームの魅力のひとつだと思うので。
ポイントに関しては、全員の演技が終わったあとに親から正解を発表していく仕組みになっています。正解した人は1ポイント、演技した人は正解した人数分だけポイントが入ります。自分の演技がヘタでも相手の演技を見抜ければ逆転のチャンスもあります。
全員が不正解の演技をした人はペナルティとして“乾汁”カードを1枚引き、そのカードの裏に書かれた数字だけポイントが引かれるというもの。なお“乾汁”カードのなかには“SAFE”もあり、このカードを引けばマイナスされません。
これからの年末年始で友人や親戚で集まることがあれば盛り上がること間違いなしのタイトル。『テニスの王子様』のファンもそうでない人もぜひチェックしてみてください!
カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。