金曜の雨の午後、何処かへ行きたいのにどこへも行く当てがなく部屋で無聊をかこつ。こういう時は寝るに如くはない。寝て起きた時に何らかの解決策が浮かぶことがよくある。何処かへ行きたいの欲求は、寝ていて解答を探していた。部屋の書棚でその「本」を見つけた。「私のシルクロード」という旅行記で、画家の平山郁夫や作家の松本清張、色川大吉や、写真家の並河萬里らが書いていた。長安、敦煌、アフガニスタンなどの言葉のイメージが冒険と探究心を刺激する。どうしてだろう? 行ったこともないのに懐かしい感じがするのは、日本人の魂の源流があるからだろうか。平山郁夫のシルクロードを描いた絵は、数年前佐川美術館で観た。かつて玄奘法…