太陽などの恒星で行われている反応で、水素やヘリウムなどの軽い原子核が融合して重い原子核になる反応*1。原子核を十分に近づけると、原子同士の引きあう力(核力)が静電的反発力(クーロン力)に勝ってひとつの原子核にに融合する。
核融合反応により発生するエネルギーは、化石燃料の次を担うニューエネルギーとして期待されており、これを利用した核融合発電などの開発が行われている。原料となる重水素、リチウム(三重水素 トリチウムのもと)は海水中に存在するためエネルギー枯渇問題から見ても注目視されている。
しかし反応を行うのに、膨大なエネルギーを要し、反応容器は普通の物質による壁では耐えられないため磁気による閉じ込めなどが考えられている。*2
原子力発電がウラン、プルトニウムなどに見られる原子核の崩壊から発生するエネルギーを利用するのに対し、核融合による発電は水素をヘリウムに融合する際に生じるエネルギーを利用する。
重水素と三重水素との核融合が起こると、ヘリウムと中性子になり、全質量が約0.38%軽くなる。この減少した質量に相当する17.6メガ電子ボルトのエネルギーが発生する(より)。
2013年4月9日、岐阜県の自然科学研究機構・核融合科学研究所が、世界最大の超伝導核融合実験装置である「大型ヘリカル装置」を使った高温プラズマ生成実験で、1立方センチ当たり10兆個の密度でプラズマの原子核温度が8500万度、電子温度が1億5千万度をそれぞれ記録し、今までの研究記録を更新したと発表。
国際熱核融合実験炉(ITER)が欧州に設置予定。
核融合を利用した爆弾として水素爆弾が実験成功している(らしい)。
長崎で使用されたインプロージョン方式核爆弾の応用であると考えられている。