てこ(lever)の作用から転じて、投資において信用取引や金融派生商品などを用いることにより、手持ちの資金よりも多い金額を動かすこと。自己資本と比較して損も利益も巨額になる。
購入資金を借入によってまかなうことで、自己資金以上の投資を行う。購入した有価証券を担保として更に借入を起こすことでレバレッジ比率を上げることもできる。信用買いなど。
例えば100万円の自己資金で株を買い、その株を担保に資金を借り入れるとする。このとき担保掛け目が80%なら80万円借りられる。その80万円でさらに株を買い増して合計180万円とすると、180%のレバレッジと表現する。
証券価格が上昇すると担保価値が上がり、さらに借入が可能となるが、逆に証券価格が下落すると担保価値も下がり追証が発生することになる。ポジションの含み損が拡大し、担保不足が継続的に発生するようになると、投資家の財務状態悪化として借入可能な信用枠(クレジットライン)自体が削減されることもある。このとき不足分の現金を用意できないと強制売却となる。こうしたリスクは流動性リスクともよばれる。
借り入れた有価証券を売却し、売却代金を投資する。一般に信用売りでは売却代金を引き出せないが、例えばいわゆるロングショートファンドでは、借入有価証券を売却し、その売却代金でさらにポジションを組んでレバレッジを上げることがある。
また、金利の安い通貨の短期債券を空売りし、売却代金を高金利通貨で運用するいわゆるキャリートレードも同様にレバレッジを上げることができる。
売った株等の証券は必ず買い戻す必要がある。株価がマイナスになる事はないが、上値には上限がないので、損失の可能性も無限大である。
先物等の派生商品は、小額の証拠金を差し入れることで、巨額の元本を運用するのと同等の投資ができる。巨額とはすなわち、現物決済可能な資金と同等ということである。