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世襲議員──構造と問題点 (現代の視点) 新書 – 2009/7/10


“これ一冊で世襲議員のことがよくわかる!” 日本の「格差」の象徴とも言える彼らは、なぜ衆参両院で約4分の1を占める「巨大勢力」になっているのか。その背景を明らかにする。現役世襲議員リスト付き。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2009/7/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/7/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 167ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062156245
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062156240

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稲井田 茂
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2009年9月6日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    共同通信記者で慶應でも非常勤として教えている著者が、日本の世襲議員について、人数、政党や地域別の割合などを詳細に明らかにしている。巻末には世襲国会議員および親族に政治家がいる国会議員リストが掲載されており、本人および先代や親族の選挙区、主な肩書きなどが整理されている。これに本文中で言及されたページ数が項目としてあったならばきわめて有益なデータブックとなったことであろう。
    というのも本書は、よく言えば客観的なデータを詳細に集めた本であり、はっきり言えばそれだけの本である。おそらく入門書である本書のシリーズの性格を考えても否定的な評価にならざるを得ない。参考文献として挙げられているのが、議会制度百年史以外は新聞のみであることが端的に示すように、本書には著者自らが丹念に取材した形跡も勉強した形跡も、さらには世襲の問題を本気で明らかにしようとした形跡も感じられない。つまり批判精神はもちろん、分析や考察といったものがないのである。
    もちろん評者の知らなかったことも複数指摘されており、この点は勉強になったが、ほとんどは、少し日本の政治に詳しい者であれば書けるような一般論であり、表層的なイギリスとの比較なども含めて新聞記事レベルでしかない。この底の浅さは、同じく世襲議員の問題を考察した上杉隆の『世襲議員のからくり』で1章をかけて分析されている世襲議員による非課税の遺産相続問題について、著者がまったく理解していない点に現れている(分量も27-8ページとわずか2ページしか割かれていない)。世襲政治家個人についても「政策に明るく、次代を担う政治家である。」(77ページ)などと政党広報の定型文のような文章が随所に見られる(というか、それしかないように思う)。
    安易な一般化は慎むべきであるが、政治部で長年取材をし、現在、総合選挙センター委員であるという著者によって書かれた本書を見るにつけ、日本の組織ジャーナリズムに深い分析や問題の掘り下げがみられないのもむべなるかな、と感じずにはいられない。ほんの少し勉強すれば防げる間違いや思い込みがいつまでも続いているのは、日本のメディアに勉強するという文化がないからかもしれない。評者の絶望感が間違いであることを望む。
    帯には「緊急出版!!」と出ているが、あとがきによると、3年以上の月日が費やされた本である。本当に緊急出版であれば評価を一つ上げようと思ったが、準備期間は十分にあったということで評価を甘くはしないことにした。
    5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2009年11月23日に日本でレビュー済み
    日本の問題は制度が世襲議員に有利に作られていることである。政治家個人の資金管理団体は親族しか引き継げず、団体の引継ぎであるので相続税は課せられない(27ページ)。また、候補者の名前を書く日本の投票制度も世襲議員に有利に働く。外国では投票用紙に書かれた名前にチェックを入れる、または穴を開けるなどの方式が主流である。自書式では代々続いていて有権者に認知されている名前が有利である(41ページ)。
    また、本書は世襲議員が消極的な選択で生まれる背景も明らかにしている。国会議員が引退する場合に県議や秘書によって後継争いが起きる場合がある。そのため、誰もが反対しにくく後援会が団結できる息子や娘が無難な選択肢になってしまう(25ページ)。
    安倍晋三元首相と福田康夫前首相が連続して政権を投げ出したことが象徴するように世襲議員には脆弱というイメージがある。ここには本人の志よりも、組織の分裂を恐れる後援会幹部の意向で世襲候補者が擁立される組織事情に問題がある。本来ならば意欲のある人達が徹底的に後継者争いをすることで有権者に選択肢を提示し、政治にダイナミズムをもたらすことになる。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2009年7月14日に日本でレビュー済み
     「世襲議員」に対する批判を述べた本は多く存在している。だが、「世襲議員」を明確に定義し、更に詳細なデータに基づきその分析を行った上での問題点の指摘を行った本は未だかつてなかったように思う。こうした観点から見てもこの本は良書と言えよう。また、現役の政治記者だけあって、簡潔でかつわかりやすく書かれた筆者の文体も、読者としては好ましいものだ。
     筆者は「世襲議員」を、「父母(養父、養母を含む)または祖父母が、同じ県内の選挙区で当選し、国会議員または知事(政令市長を含む)国会議員」と定義付けている。この定義によって導き出された世襲議員の数は、全議員中133人、実に18パーセントにも述べる。この数字は欧米と比較してみても非常に多いものだ。では何故このような状況が生まれているのか?筆者はその理由を、「地盤」「看板」「カバン」の3バン要素にあるとしている。すなわち「世襲議員」は、地域に根差した後援団体、知名度、そして政治資金をも受け継いでいるからこそ、選挙において当選の確率が高いのだ。
     またその他の理由も存在している。それは、日本社会において選挙方式が自書式であるという点だ。有権者は投票用紙に候補者の名前を記すが、その際に、見知った名前であれば書きやすいというのだ。同じ「名字」を受け継いだ息子や娘婿が当選しやすい理由はここにある。この見解は非常に面白く、思わず「うんうん」と頷いてしまった。ちなみに自書式の投票を行っているのは既に日本だけだとか。日本社会は選挙構造からして「世襲議員」に有利なようにできているのだ。
     「世襲議員」の問題点は、その存在によって「一般の人々」が政治家になるチャンスを奪っているという点にあると筆者は述べている。確かにその通りだろう。だが、今必要とされているのは、血筋や家系ではなく、「日本社会を変える」力と行動力、リーダーシップだ。やはり「世襲議員」の増加という状況は批判されるべきものであり、何らかの変革が必要だと言えるだろう。
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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