ちばの暮らし魅力体験ツアーの募集について~南房総で出会う!農業、古民家修復体験と地域家族との交流編(収穫体験)~
2017年1月21・22日の2日間、南房総市と館山市において「ちばの暮らし魅力体験ツアー」が開催されました。
このツアーは農作物の植え付け・収穫、古民家の修復、移住者との交流などを通じて、南房総の暮らしを体験してもらうことにより、南房総の魅力を伝えることを目的として開催されました。
2017年1月21日(土)1日目ののスケジュール
◎「安房いろは農園」で里芋の収穫体験
◎「百姓屋敷レストラン百姓料理じろえむ」で昼食
◎「道の駅とみうら枇杷倶楽部」で枇杷の葉染め体験
◎廃校を利用したオフィス・レストラン・シェアハウス「シラハマ校舎」の見学
里芋の収穫体験
「安房いろは農園」田島さんの指導のもと、里芋収穫を収穫しました。予定では、ジャガイモを収穫することになっていたのですが、イノシシに食べられてしまい里芋を収穫することになりました。
南房総では、シカ、イノシシ、キョンなど野生動物による農作物の被害が深刻な状態となっています。処理場を作ったりジビエ料理の宣伝などの対策も実施していますが、増えるスピードが早く対策が追いつきません。
昼食
最近はテレビでも度々放映される「百姓料理じろえむ」で昼食を頂きました。築300年の歴史を誇る古民家は風格が漂います。
下の写真は茅葺き屋根の倉庫です。茅葺き屋根は吹き替えに莫大なお金がかかるようで、南房総でもほとんど見かけなくなってしまいました。
母屋には足踏み式ミシン、木製の柱時計、仏壇の上には神社があります。柱や梁は太く、黒く燻されていて歴史を感じさせます。
<本日の献立>
素朴な料理ですが、地元の安全な食材を使い非常に手の込んだ料理です。
◎ご飯 :無農薬、無化学肥料、天日干しのお米をかまどで炊いたご飯。
◎味噌汁:国産無農薬大豆と自家製の麹から作った味噌を使用。
◎有精卵の卵焼き:平飼いの有精卵を使用したフワフワの卵焼き。
◎ソーセージ:自家製の鶏肉を使った非売品のソーセージ。
◎こんにゃく:こんにゃく芋から作った自家製こんにゃく。市販の物とかなり食感が違うようで、大好評でした。
◎初乳のカッテージチーズとシソの実:初乳を使った贅沢なカッテージチーズ。
◎お漬物:地元の新鮮野菜を使い、漬物名人のおばあちゃんが漬けた漬物。
◎デザート:よもぎ餅入りのお汁粉
枇杷の葉染め体験
昼食の後は「道の駅 富浦枇杷倶楽部」で枇杷の葉染め体験です。
絹の布を数か所輪ゴムで縛り、枇杷の葉の液に入れ1分から3分鍋で煮ます。取り出した布を水洗いしてアイロンを掛けるとオリジナルハンカチの出来上がりです。
びわの葉は若いと色が薄く、厚みのある大きな葉を使うと色が濃くなるそうです。
シラハマ校舎の見学
1日目の最後は「シラハマ校舎」の見学です。
この施設は廃校となった旧長尾小学校を利用しシェアオフィス、宿泊施設、飲食店として再生させた多目的施設です。
シラハマ校舎を運営する合同会社ウッドの多田朋和さんは白浜町に移住し、元ホテルの社員寮として使われていた建物をリノベーションして
カフェ、ゲストルーム、シェアハウス、学習塾などの複合施設「シラハマアパートメント」を運営しています。
多田さんは、当初シラハマ校舎のリノベーションの見積りを建築会社に依頼したそうですが、かなり予算オーバーとなってしまうため、
かなりの部分を、ご自分で作業されたそうです。(2017年1月現在も改装中です)
多田さんにお話を伺いながらシラハマ校舎の中を案内して頂きました。
元校庭は十分なスペースがあり、菜園として利用したり、買取制のオフィスなどを検討中だそうです。
ちなみにオフィスは数百万円で買取り可能のようです。
【住所】〒295-0103 千葉県南房総市白浜町滝口5185-1
多田朋和さん「Facebook」
シラハマアパートメントHP「シラハマアパートメント」
シラハマ校舎HP「シラハマ校舎」
下の画像はレストランとして運営している「Bar Del Mar」(バルデルマル)です。
ツアー当日は改装中でしたが、2017年2月10日(金)にOPENしました。
こちらはレンタルオフィスです。二拠点地域でサテライトオフィスとしても利用できるようです。
料金など詳細はシラハマ校舎Coworking Spaceを参照ください。
ここは宿泊施設、シェアハウスです。
2017年1月22日(日)2日目のスケジュール
◎館山市神余の古民家で薪割り、干物づくり
◎館山市神余小学校見学、移住の際の注意点、質疑応答
神余の古民家
2日目の最初は、館山市神余にある古民家「六郎右衛門」にて薪割り、火おこし、干物作りなどを体験し、昼食を食べました。
昼食用のご飯を炊くために薪割りや火おこしから初めます。
鉈を使った薪割りは薪割りは危険が伴うので十分に説明を受けてから作業しました。
火おこしはマグネシウムの棒を擦って火をおこす「ファイアースターター」という器具を使います。
ススキの穂の上で棒を擦ると火花が飛び、意外と簡単に着火しました。
1つの飯盒で4合炊けます。初めの五分は弱火、沸騰したら強火にします。風があると火加減が難しく、炎の先が飯盒の底に触れる位に度高さを調節します。
「赤子泣いても蓋とるな」と言いますが、少し位なら蓋をあけて中を確認しても大丈夫だそうです。
干物作りは「おせっ会」代表の八代さんが説明をしながら鯵をさばきます。八代さんのご実家は旅館を経営されているそうで、見事な包丁さばきです。
作り方は
1.ウロコを取り鯵の内蔵を取り水で洗う
2.鯵を開く
3.手を濡らし塩を付けて、塩の付いた手で鯵を軽く叩く(冷蔵庫で一晩位寝かせる)
4.塩抜き
5.鯵を干す(一日位、身を指で押してプリンとする位)
干物を作り終えると昼食の時間となりました。
昼食のメニューは
◎長芋入りつみれ
◎落花生の煮物
◎鯵の干物
◎きんかん甘露煮
◎おからなます
この古民家は移住相談などで有名なNPO法人おせっ会が中心となり、毎月第3土曜日に古民家修復・農作業体験・ヨガ体験・みそ作り体験などのイベントを実施しています。
参加は自由ですので、興味のある方は下記へご連絡ください。
【電話】スマホの場合はここから直接電話できます⇒0470-28-0827
【mail】hadada51@yahoo.co.jp
(NPO法人おせっ会 原田)
【場所】六郎右衛門(館山市神余950番地)
駐車場は神余の直売所横の広場にお願いいたします。
古民家修復の様子
神余小学校見学・説明会
古民家での昼食を終え神余小学校へ向います。校庭では子どもたちが遊んでいて、「こんにちわ~」と元気よく挨拶してくれます。
都会では知らない人とすれ違っても挨拶などはしませんが、南房総では普通に見られる光景です。
私が南房総に移住して間もない頃、小学校の近くを歩いていると、すれ違う小学生全員が挨拶をしてくれて驚いたと同時に感動したことを思い出しました。
校舎に入るとPTAの方たちによる神余小学校の説明がありました。
神余小学校は全校生徒24名の小さな小学校です。
生徒数が少ないので生徒全員に目が行き届き、発表の機会が増える、世代の違う子供たちが一緒に遊ぶ、地域の人たちは全員子どもたちの顔と名前を知っているなどのメリットがあります。
子どもの居ない家庭でもPTA会費を納めるなど、地域全体で子育てをしています。
最後に移住相談・支援などを行う「NPO法人 おせっ会」代表の八代健正さんより移住についての注意点などの説明がありました。
稀にではありますが、移住しても戻ってしまう例もあるそうで、移住の目的、資金計画などについて説明してくださいました。
関連ページ 南房総の古民家レストランとカフェ