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独り暮らしのおもちさんは、持病が悪化し、入院することになった。東京に住んでいる娘と、近くに住んでいる嫁があれこれと世話をやいてくれる。夫が特養にに入ってからは、娘は一日二度、電話をしてくれているし、嫁のトモちゃんは、車で買い物に連れて行ってくれている。人生最晩年のおもちさんの毎日の、愛嬌と不安、懐かしさともどかしさ。『平場の月』の作者が描く、誰かの助けと共にある生活の、寂しさが胸に迫る。
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Posted by ブクログ
おばぁちゃんが主人公の物語は初めてでしたが、とにかく面白かった!北海道弁がリアルで、おもちさんの声が聞こえてきそう。最初は親のことを思いながら読んでだけど、読み進めるうちに20年後30年後の自分にも思えてきて…記憶が混濁して、白いモヤがかかったようになっても、家族団欒の笑い声とか、若い時に感じたトキ...続きを読むメキは昨日のことのように思い出すんだろうなーと思うとちょびっと泣かさる
老い、病気、介護、心配事が尽きない日々。ちょっとしたことで浮き沈みしたり、モヤモヤしたり晴れたりするおもちさんの頭の中の表現の仕方が多様で、そうか、ご高齢の方に喋りかけるときは気をつけないとな、なんて思わされた。 北海道出身の作家さんたちの作品は多く読んできたのだけれど全面的に北海道弁?で書かれたも...続きを読むのは初めて読んだかも。時に煩わしいけど新鮮。函館の親戚のおばさんもちょっとこんな喋り方だったな。
北海道でひとり暮らしのおもちさん、だんだん認知機能が落ちてくる本人の気持ちが見え隠れして、せつない。理解できないけど私はここにいる、いない人扱いしないでほしい。今、介護をしている訳ではないので冷静に感じられるが、当事者なら分かるけどそうもいかないと揺れるだろうな。 今、頭の中を何かが通り過ぎた、楽し...続きを読むい思い出、それがカタツムリの這った跡みたいにキラキラ残ってる 感情のネジ、制御するネジどちらもバカになったようで そういうふうに感じるんだ。 いい本だったし、読むべき本だった。 それにしても金銭的に余裕がないと何もできないことは痛感する。
おもちさんは84歳になった。 夫は急に弱って特養に入り、一人暮らしになった。 近くに住む息子のお嫁さんはよくできた人で、色々とおもちさんの面倒を見てくれる。 東京に住む娘も気に掛けてくれていて、朝に晩に電話してくれる。 時には訪ねてきてくれる。 近所には同年齢の友人もいるし、幸せな老後には違いないが...続きを読むやっぱり寂しい。 糖尿病を患うようになって、好きなものを食べられなくなった。隠れて食べてもバレる。 心配した娘の計らいで、高齢者マンションに暮らすようになって食事の面倒から解放された。 恵まれた老後だと思うが、ただそれだけだ。
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