無防備な性行動による二つの悲劇があります。一つは、性感染症であり、もう一つは望まない妊娠があります。前者は男性も共にそのリスクはありますが、望まない妊娠は女性にしか起こり得ないことです。そして、それは女性が産み育てるか否かの選択を自ら迫られます。女性にとって、「産む、産まないの決定」は女性の自己決定権ともいえます。確実に、女性自ら行える避妊法の選択肢のあることが絶対条件ともいえましょう。「低用量ピル」と「銅付子宮内避妊具(IUD)」が承認されたことは大きなことです。 承認までの状況を振り返ってみましょう。わが国における避妊法は、コンドームが主体の男性主導型となっていました。下段の表は毎日新聞社の「第25回全国家族計画世論調査」による既婚女性の各種避妊法の年次推移を表しております。背景が水色は、男性主導型避妊法、ピンクが女性主導型の避妊法として色分けをしています。これによりますと男性主導型の