2008年11月16日03:00 カテゴリ書評/画評/品評Love A man I love to hate - 吉本隆明の声と言葉。 糸井重里事務所より献本御礼。 吉本隆明の声と言葉。 吉本隆明 / 糸井重里編 ずいぶん前に頂いたのだが、すっかり紹介が遅くなってしまった。 そうなったのには訳があって、読了感をどう言語化すればいいのかわからなかったのだ。 本作「吉本隆明の声と言葉。」は、タイトルどおり、吉本隆明の肉声を納めたCDと、糸井重里との対談文からなっている。その吉本隆明が、私の Love to hate の対象だ。 Love to hate. この言葉は、よく「死ぬほど嫌い」とか「蛇蝎のごとく嫌い」という訳され方をする。しかしこの言葉、単なる"hate"を強調した言葉ではなく、「嫌うことを愛する」という直訳どおりの意味でもあるのだ。 この Love to hate で私は引っかかっ