東京電力は16日、福島第1原発で放射能に汚染された雨水が、排水路を通じて外洋に流れ出たと発表した。 雨量の増加で、流出防止のために排水路に設置していたくみ上げ用ポンプの容量を超え、雨水があふれ出たという。東電は、海水や雨水の放射性物質濃度を調べる。 この排水路では、4月にも発電機の故障でポンプが停止し、汚染雨水が外洋に流れるトラブルがあった。排水路内の水からは、14日にセシウムが1リットル当たり24.4ベクレル、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質は同39ベクレル検出されている。 東電によると、16日午前8時25分ごろに流出を確認した。この排水路は1〜4号機建屋近くを通り、外洋につながっているため、出口付近でせき止め、8台のポンプを使って港湾内につながる別の排水路に移送している。原発敷地内の雨量は、同日午前3時から同10時の累計で51ミリに達し、ポンプの容量を超えた。