作家の岸田奈美さんと16才の男子高校生に写真を教えることになった。二人ともカメラのことも写真のこともまったく知らないようだ。それでもシャッターを押せばうつるのが写真の魅力のひとつだ。 しっかりのレベルにもよるけど、カメラのことと写真のことをしっかり学ぼうとしたらそれなりに時間がかかる。大学や専門学校で写真を専攻したぐらいだと、撮影現場ではまったく役にたたず、足をひっぱるだけの存在になって辛酸をグイッと飲まされる。(あれ、つらいよね) どれくらいの時間をかけてどこで何を学んだか。人生で何を考えて吸収してきたか。撮影者の人柄までうつるのが写真だったりする。だからぼくが数時間で何かを教えられるわけもなく、岸田奈美さんと高校生が見たものを写真にどう反映させるかを整えてあげる程度のことだ。100の感動のうち10しか撮れなかったことを20とか30とかにしてあげられればいい。 ↓ ここから岸田奈美さん