【ロンドン=是枝智】英国のオズボーン財務相は20日、一般歳出を2011〜14年度に計810億ポンド(約10・3兆円)を削減し、公務員を約49万人(全体の約8%相当)減らすことを盛り込んだ財政に関する報告書「歳出再評価」を議会で発表した。 6月に公表した財政再建策のうち、歳出削減の詳細を明らかにしたもので、戦後最大規模の歳出カットとなる。 再建策は無駄な支出見直しを柱に据えた。公務員給与の引き上げを2年間凍結し、人員削減も含め、中央省庁の行政経費を4年間で約3分の1、計59億ポンド(約7600億円)を減らす。福祉関連では、13年1月から高額所得者向けの子ども手当を廃止し、年25億ポンドを浮かせる。発表に先立ち、19日にはキャメロン首相が、国防費を14年度までに8%減らすことも表明した。