米IBMはオランダで現地時間2008年6月3日，リレーショナル型のインメモリー・データベース（DB）「solidDB」を発表した。データをハードディスクではなく，メモリー上に保存するため，従来のデータベースより最大10倍の高速化が可能という。6月24日に出荷を開始する予定。 solidDBは，IBMが全世界で展開しているビジネス戦略「Information on Demand」の一環として提供する。同社が2007年12月に買収したフィンランドのSolid Information Technologyの技術を統合している。「DB2」や「Informix Dynamic Server（IDS）」にキャッシュとして実装できるほか，独立したインメモリーDBとして利用できる。 米メディア（InternetNews）によると，同社solidDB製品マーケティング担当ディレクタのPaola Lubet氏
「オンメモリー・データベース」を採用して，大容量データベースの処理性能を劇的に向上させたユーザー企業が出てきている。すべてのデータをストレージではなく，サーバーのメモリー上に置き，処理速度を改善。これまで「作れなかったシステム」を実現できるようになった。技術志向のベンチャーが相次いで製品を出し，安価に大容量データベースを処理したいユーザーがリスクをとって採用に動いている。（岡本 藍＝日経コンピュータ） 「システム統合を3年前から考えていたが，データベースの処理性能に限界があったため実現できなかった。オンメモリー・データベース製品に出会い，これを採用したことで，10億件の販売データを翌日すぐに分析できるシステムを構築できた。『システム統合は無理』，『実績のない新技術を使うのは無茶』と言われたが，思い切って取り組んだかいがあった」（ある食品スーパー）。 この食品スーパーが扱う販売実績データの総
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