タイトルは「オタク」となっているが、内容的には「萌えオタク」批判の書。中原&高橋コンビに「オタク」代表としての海猫沢、更科両氏をそれぞれ加えた二つの鼎談からなる。高橋ヨシキの身も蓋もない要約によれば、いまの“萌えブーム”なるものは「ポルノマンガ収集が趣味で、中でも近親相姦モノが大好きな人種差別主義者たちが他人に誉められたがっている」というはなし。 全体を通じて高橋ヨシキが真っ当なことをいい、中原昌也が暴論(オタクがレミングみたいに自滅するのをみたい、とか)を吐いたり鼎談の大前提を無効にするようなボケをかますというスタイル。どっかでみたような…と思ったら「爆笑問題」のノリですな。高橋氏は一貫して「萌え」という感受性(ないし本田透のように「萌え」を正当化する言説)に潜むミソジニーを糾弾しているが、これはもっともであろう。 例えばトニオさんの「In private」というエントリ(http://