■国内世論考慮? 当初は1000万円 【北京=川越一】中国が、台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンへの人道支援への対応に苦慮している。欧米メディアは当初示した支援額が10万ドル(約1千万円)、中国赤十字分を合わせても20万ドルだと批判。中国政府は19日までに約160万ドル分の救援物資の支援を発表したが、時機を逸した感は否めない。中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報は「マニラに冷たい態度を取れば、中国は多大な損害を被る」と国際的なイメージ低下を危惧している。 中国政府の支援額は追加分を含めても、日米両国どころか、270万ドルをチャリティー基金から供出したスウェーデン家具大手イケア、250万ドルを寄付した清涼飲料メーカー、コカ・コーラグループといった民間支援にも及ばない。米誌タイムなど欧米メディアは世界第2位の経済大国が示した支援額を「取るに足らない」と非難した。香港や海外