ソードはほぼ唯一のハードウェアベンチャーであり ソフトウェアの重要性も見抜いていた いま我々が日々お世話になっているパソコンは、いつ頃どのようにして製品化されたのだろうか。そのきっかけになったのは8ビットのマイクロプロセッサの登場で、1974年から1977年にかけて米国を中心に起こったとされている。 その誕生物語においては、MITSの「Altair 8800」やApple Computerの「Apple II」などがよく知られている。しかし、それらの初期の製品に遅れることなく、むしろ先行していた日本企業があったのをご存じだろうか? それが、日本の黎明期のパソコンとコンピューター産業を語る上で最も重要な企業の1つといえるソード(SORD)である。1970年代から1980年代のコンピューター業界を知る人たちなら誰もが知る事柄だが、1990年代以降にこの業界にかかわった人たちには“知られざる企業