こんにちは🦉
みここ*1です。
AVCC23日目いかがお過ごしでしょうか。
私は予定詰め詰めな12月をしっかり乗り切るために日々元気でいようと健康に気をつけて生活しています。今はおかげさまで元気いっぱいです。
と、自分のことを語ってしまいましたが、
私のことを知らない方もたくさんいると思うので、軽く自己紹介させていただきます。
みここ(20)
出身:石川県金沢市*2
好きなもの:アイドル、梟、つけ麺、体験価値の高いコンテンツ!
苦手なもの:怖いもの*3、トマト
生き様:度胸と愛嬌*4
自己紹介って何を書くべきか難しいですね、、、
来年はもっと自己紹介が上手くなってますように!
そんなこんなで、本文の方に入っていきたいと思います!
今回私がお話しするテーマはタイトルからもわかる通り「イマーシブ」です!
今年、ご縁があって、SCRAPさんの体験する物語Project『カジノ・シュレディンガー』に出演させていただきました!
カジノシュレディンガーにお越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました。
私も周りの素晴らしい俳優の皆さんに感化され、稽古中はもちろん、公演期間中もすごく"成長"を感じることができました。
そこでイマーシブについて役者として真剣に向き合う機会もたくさんいただきました。
ですので今回は、出演側を経験した私が思うイマーシブの魅力を「イマーシブのすゝめ」としてお伝えしていきたいと思います!
これまでイマーシブに参加したことがないよというあなたも、イマーシブ好きのあなたも、ぜひ読んでいってもらえると嬉しいです!
ようこそ、イマーシブ沼へ
※この記事では、私の出演作を含む、一切のイマーシブ公演のネタバレをしておりませんので、安心してお読みいただけます。
※また、一般的にみなさんに魅力を感じてもらいやすいように語ろうとは思いますが、私の主観的感想がはいっている箇所もあります。この人はこう思うのね〜くらいに流してもらえるといいと思います。
目次
そもそもイマーシブとは
まずは、「イマーシブ」とは何を指すのかについて。
最近はさまざまなところで「イマーシブ」という言葉を聞く機会が増えてきていると思います。
「イマーシブ」とは「没入感」のことを指し、「モノ消費」から「コト消費」へと移行が進み、体験価値を重要視する(私のような)人が増えてきた昨今では、VRやデジタル技術を活用した展覧会、アトラクションなどさまざまな最新技術を用いて「没入感」をテーマにした新たな体験型サービスが注目を集めています。
昨年トレンドにもなっていた、絵画の世界に没入できる「immersive museum」はプロジェクターを活用した映像技術による「没入感」や「非日常感」を味わえる、体験価値の高いスポットとして人気を集めていました。
わたしもSNSでたくさんみかけましたね〜どれもすてき〜〜
そして私が今回紹介したいイマーシブ公演(イマーシブシアター)というのは、最新技術を活用した「没入感」を味わえるものというよりも、自分の体まるごと世界観に「没入」していくようなものになっています。
イマーシブシアターについて非常にわかりやすく簡潔な説明があったので引用させていただきます。
イマーシブ(IMMERSIVE=没入)シアターとは、2000年代にロンドンから始まった“体験型演劇”の総称。
従来の「観客が客席に座って、舞台上の演者を鑑賞する」という常識を壊し、作品と観客の新たな関係性を作り出します。
イマーシブシアターの特徴として、
決まった客席やステージはなく、空間全体が舞台
観客も物語の登場人物の一員に
観客の介入が物語を左右することも
などが挙げられます。
国内でも有名テーマパークのアトラクションに導入されるなど、新感覚のエンターテインメントとして大きな注目を集めています。
引用先
www.tomareruengeki.com
一般的な観劇というと、お客さんは観客で、現実世界の一人として、客席から舞台上の世界で起きていくストーリーを追っていく。
テレビなんかも同じですね。大学の講義なんかも・・・()
この、ステージ、スクリーン、(教卓)といった壁を壊して、
「役者たちの世界に飛び込み、没入する」
この一見不可能に聞こえることを可能にしているのがイマーシブシアターです。(すご〜〜い)
今まで、スポットの当たることがない劇の観客、ポテチを食べながらテレビをみる視聴者だった私たちがフィクションの世界の一部となり、自分の行動によって出来事を観測したりしなかったり、役者の行動を変えてしまったり、時には自分も物語に干渉しながら、自分だけのオンリーワンの物語を紡いでいく。
それがイマーシブシアターです。
ね
なんかドキドキしてきたでしょ。
次の章から、さらに皆さんをイマーシブ沼に引き摺り込みます。
1、キャストと話せる
イマーシブ公演に何度も参加されているような方には当然のことかもしれませんが、当たり前にして、私はかなりぶっとんでる!!!!と思っています。
自分の体ごとフィクションの世界に入るだけではなく、そこにいる気になるあの人に、はなしかけてもいいのです!!!!!(え〜)
自分はもちろん、キャスト側もお客さんからされる全ての質問に対して、台本があるわけではないので、自分が発言しなければ生まれるはずのなかった、自分と目の前のこの人だけの会話が綴られていきます。
もしかしたら、なにか大きな問題を抱えている人かもしれないし、自分にだけ話してくれることがあるかもしれません。
自分が近くにいることによって目を合わせてくれ、言葉を発してくれる。
すごいと思います。
自分がその世界の住民になれていることをかなり強く実感します。
また、キャスト側もお客さんと同じ世界にいるため、困ったことがあったとき、気になることがあったときは、逆に話しかけてくることもあります。
うれしさとはずかしさと間違ったこといえないドキドキとであわあわしてしまうこともありますが、それも含めてあなたの物語として綴られていきます。
『正解』『間違い』なんてないので安心して、目の前の会話を楽しむことをおすすめします!!
あとここだけの話、イマーシブではキャストから話しかけられることももちろんありますが、お客さんの数はキャストの10倍以上いることも珍しくなく、私は見ているだけでいいんです。見る専がすき!!!などの強い意志が特にない方は、積極的に気になった人に話しかけにいってみることを強くお勧めします!!!
恥ずかしくて話しかけられないようでしたら、その人の近くをうろうろしてみるだけでもいいと思います!
もしかしたらなにかが起こり、自然とイベントに巻き込まれることもあると思います!!!
ぜひせっかくの「壁ぶち壊し公演」なので受け身ではなく、能動的に自身の物語を作っていきましょう!!!
2、一部始終を追うことができる
イマーシブ公演の特徴として、キャストがずっと目の前にいることが挙げられると思います。
舞台だったら、今ストーリーに関係ない人は袖にはけて、また自分の出番がきたら出てくるという具合に、たとえ主役であってもずっとステージ上でみるということはなかなか難しいと思います。
しかし!!
イマーシブ公演では、常に自分の目の前にあの人がいます。
舞台袖にはけるという行為は、現実世界の中に、物語の世界を生み出しているからこそ生まれるものです。
なので、現実世界がなく物語世界がその空間全てを占めるイマーシブ公演はこのような"出入り"が存在しません。
つまりどれだけその人にスポットが当たっていなくても、どれだけ他の大きな出来事が発生していたとしても、ドラマや映画では抜かれることのない、人物を観察することが可能なのです。
みんなに見えない暗闇にきえていったあの人は?
みんなの前で役割を終えて一人になったあの人の様子は?
犯人として怪しまれていないあの人はどんな顔をしてる?
あの人はこそこそ何を書いている?
全部観測することができます。
カメラがあったら抜れることがないであろう、そんなカメラの裏側までしっかり捉えることができます。
そして、そういう自分にしか見つけられてないのでは!?!?というような要素を見つけるとかなりテンションが上がります。
裏の様子まで気にすることではじめてつながる点と点。
スポットが当てられていない箇所にこそ、大きな鍵があるかもしれません。
ぜひ細部まで気にしてみてください。
3、自分の知り得ない出来事・情報がある
章のタイトルだけをみると、「、、、ん??????じゃあ損じゃない????」と思われる方もいたことでしょう。
私は、ここにこそ、イマーシブ特有の面白さが秘められていると思っています。
先ほども紹介したように、全ての人物がずっとここにいる。
つまりどれだけ頑張っても、そこで巻き起こるすべてのイベントを観測することは難しい。
でもそれでいいんです。
だってあなたはこの世界でこの世界の人としていきているのだから。
現実世界でも同じです。
AちゃんがBくんと喧嘩してしまったとき、Aちゃんの話ばかりきいていたあなたはきっとAちゃんの味方をすることでしょう。
しかし、本当はBくんが真の被害者だとしたら。
きっとあなたは簡単に受けいれることはできないでしょう。
それはあなたがAちゃんからの情報しかもっていないからです。
だからこそ、Aちゃんに同情してつよく落ち込んだ経験があったし、Bくんが本当の被害者であることをしって、大きな衝撃を受けると思います。
そんな、情報のかたよりによって起こる私たちの感情のゆさぶりをイマーシブ公演は簡単に作り出してしまいます。
本当に人生ってこういうことあるよねとすごく思わされます。
もしかしたら、自分だけが真相の鍵をしっているかもしれないし、と思いきや、実はなにも真実を知らない可能性もある。
そんな完全な不完全さがすごく魅力的です。
最近はSNSで自分の知りたい情報が簡単に手に入ってしまうようになりました。
いい意見も、悪い意見もすべて指一本を動かすだけでたくさん得ることができます。
そんな社会の中で、物語に飛び入り、自分の行動によって知り得た情報、行動したことによって逃した情報、すべての情報が生きていて、それらを全力で追い求めていく構造をつくっているイマーシブというものが本当に超越していて恐ろしいなと思います。
4、何回でも楽しむことができる
3章でもお話ししたように、自分の知り得た情報というのには偏りがあります。
そのためきっと一度参加したあなたは気になるでしょう。
「じゃあBくんはどんな物語を紡いでいたのだろう」
と。
そこでもう一度その世界に足を踏み入れてみるのです。
すると、きっと前回引っかかっていたことが紐解かれていくようなこともあると思います。
前回の自分は知り得なかった真実に辿り着くことができるかもしれません。
先ほど、3章では人生ってこういうことあるよね〜というようなことが体験できると言いましたが、
『あのとき、あの人が感じていたことをしりたい』
といった私たちの人生ではあり得ないことも可能にしてしまうのがイマーシブ公演なのです。
もし、あそこで私があの人についていっていたらどうなったのかな。
もし、あそこで私があれをしていればあれは変わったんじゃないか。
そんな、たらればを叶えることができます!!!!
すごすぎる。イマーシブ。
もちろん、リピートせずに一度きりの物語を自分の心の中にそっとしまっておくことも、いいと思います。(私もこっち派だったりする)
ただ、リピートするとみえてくることがたくさんあるので、もし気になるという方はリピート可能な公演でしたら参加してみるのもいいかもしれません!
5、主人公の存在しない物語
これもイマーシブのかなり大きな特徴です。
「主人公が存在しない」、より正確にいうと「観客によって主人公が違う」ということです。
カメラで誰かが抜かれることもなければ、誰かひとりだけが舞台上にいるようなこともない。
あなたが見ている人がいるならば、あなたの物語の"カメラ"はその人を抜いていて、その人が自分にとっての「主人公」となるかもしれません。
ただ、ここで忘れてはいけないのが、観客のあなた自身も、この世界の一部です。
この世界に関わっている以上、観客も登場人物であり、物語の視点的にいうと主人公です。
「世界はあなたを中心にまわっている」んです!!!!!!*5
あなたがどのようにうごいて、それによってどのように物語が変わっていき、どのようなストーリーができあがるのか。それを決めるのはすべて主人公であるあなただけです。
劇や、ドラマ、アニメなんかでは、主人公というものが大体決まっています。
だからこそ、もしあなたが
どうしてこの主人公はこんな行動をするんだろう
どうしてこの主人公はこう思っているんだろう
と思ってしまい、好感をもてないこともあるかもしれません。
しかし、イマーシブは自分の行動にあなたの体験が委ねられています。
また、ひとりの人間に対する見え方も情報の偏りなどから多様かつ、複雑になっていると思います。
だからこそ、主人公であるあなたが、誰を信じて、誰に共感し、何を感じて、どう行動するのかを自由に決めることができるのです。
自分の物語がたとえハッピーエンドじゃなかったとしても、それは自分の、自分だけの、オンリーワンな物語です。
自分が主人公であるからこそ得られるものをぜひ楽しんでもらいたいなと思います。
おわりに
ここまで読んでくださり本当にありがとうございました。
少しでも、イマーシブの見え方が変わって、魅力的に感じてくれた方が一人でもいてくださるなら本望です。
実は、今回イマーシブについて書かせていただいたのにはもうひとつ理由がありました。
現在イマーシブ公演のチケットの相場は6000~8000円くらいです。特別なチケットでしたら1万円近くするものも少なくありません。
もちろんそのくらいの価値があるのだとは思いますが、どうしてもはじめましての人が手を出しやすい価格であるとは言えないです。
なので、わたしのこの記事を読んで、興味を持ってくれた方がイマーシブ公演に参加して、周りの人に勧めてくれて、その人もまた参加してくれて、、、と、どんどん参加する人がふえていったら、今よりも手の届きやすい価格になっていくんじゃないかなと思いました!
私にそんな莫大な発信力はないかもしれないですが、少しでも安くなってくれたら、もっといまよりも勧めやすくなるし、初めてのひとも参加しやすくなると思います!
なにより、イマーシブの持続可能な社会の実現に向けても!!!
なので、すこしでもイマーシブいいなと思っていただいた方は、やりたいことメモに「イマーシブ公演にいく」って書いておいてください!*6
そして参加前にまたこの記事を読んで、最高な体験をしてもらえたらいいかなと思います!!!
大変長くなりましたが、ここまで読んでくれた皆さん、今年もAVCCの機会を与えてくれた運営のまるさん、今年お世話になったみなさん!本当にありがとうございました!
また来年〜!メリークリスマス!!!!!*7
番外編:公演に来てくれたひとたちに聞いてみた!!「あなたにとってのイマーシブ」とは!!
私の言葉と合わせて、実際に体験した側の考えも聞きたいかなと思いまして、今回私の出演していた「カジノ・シュレディンガー」にきてくれた知り合い何人かに「イマーシブについてどう思うか」を聞いてみました!
yash(AnotherVision 7期)
僕は物語に惹かれません。
いくつかのイマーシブに参加し、好きだったものも、そうでなかったものもありました。
「知りたい」という欲を掻き立てられる未知さと、受動的にいても物語に入れさせられる気軽さ、これらが両立しているものに魅力を感じます。僕が好きだったイマーシブは、そんな僕をも拾い上げる柔軟さがありました。
またどこか、未知な世界に引き込んでもらえることを楽しみにしています。
土反レイ(AnotherVision 10期)
人生
東京大学一般大学生(おともだち)
「世界観が作られてるゲーム」かな
自分以外の何者かになりきったり、今いる世界とは違う世界に行ったりして、その世界を楽しむのをやってみたい。
個人的には、没入感とともに割と好きなタイミングで「いつもの自分」に戻れる状態にあるっていうのが嬉しい
うつま(AnotherVision 11期)
物語の主人公として流れに沿って進んでいく謎解きと違って、物語の世界の登場人物の一人として自由に行動できるのがイマーシブの魅力かなと思った
ともしび(AnotherVision 11期)
イマーシブは我々が暮らしている日常と我々が暮らし得ないいわば非日常の本当に中間に位置すると思います。謎解きなどに似ていますが謎解きとは異なり敷かれたレールが薄く、なによりも終着点が自分に委ねられているのが異なると思います。謎解きは最終的に提示された正解がある。イマーシブは確かにお話としての終着はあるがメインは我々が何を感じたかにある。絵画の余白を想像するかのような楽しさがあると思います。
Flores(AnotherVision 11期)
普段謎解きをする人にとって、公演に参加する目的は楽しむこと・成功すること・ワイワイすること色々あると思うけど、ほとんどの人が納得のいく最後を求めて行動している。すべての情報がプレイヤーを筋書きの上にのせて、仕組まれた結末を正しく迎えるために空気の流れを作っている。イマーシブにもシナリオはあるけど、それが支配的ではないと思う。毎回同じ物語ではないし、キャストはいれどお客さんとの間の次元差もない。行動ではなく、その空間にいるという自分の存在だけで、物語を体験したことを主張しないといけない。人によっては大変だと感じるかもしれないし、知らない物語があることに恐怖する日もあるかも。それでも、世界と繋がりたいと思う気持ちでイマーシブの世界に入り込むことができるあの感覚は、ぼくはとても好きだった。約束された結末を破ることに価値があるのかもしれない。
自分の知らない物語を、自分の知らない誰かが、自分の知っているあの空間で体験したということを知っていることが、イマーシブに参加する意味だと思う。
みゅこ(AnotherVision 12期)
言葉通り没入感がすごいです!
謎解き公演も大概が物語に入り込む形で進行しますが、 イマーシブは目に付くもの全て概念内ですごい!参加者が各々異なる体験をするので、思い出の特別感がすごい!
一度体験する価値、大アリです。ぜひに…。🫶🏻
みなさんすてきなご意見ありがとうございました、、、!!感ずるところも個性がでていて素晴らしい!これですこれ!
イマーシブに足を運んだことがない方も、この記事に出会ったご縁もありますし、ぜひこの機会に足を運んでみて、自分にとっての『イマーシブとはなにか』をみつけてみてくださいね〜!!
(私にもたくさんおしえてくださいな)
↓こちらの記事の感想フォームです。一言一句舐めるように読ませていただきます!今後の参考にもしたいので何卒、、、!
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