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カメラが注目の「Xperia XZs」をレビュー【ドコモ・au・SoftBank 2017年夏モデル】

Xperiaの夏モデル「Xperia XZs」が登場しました。NTTドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアから登場しています。今回は、NTTドコモのモデルを借りることができたので、詳しくレビューしていきます。

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液晶は手ごろなサイズだが本体は大きめ

Xperia XZsは、Xperiaシリーズの中でも中堅的な位置づけのスタンダードモデルと言えるでしょう。NTTドコモは上位機の「Xperia XZ Premium」をラインナップしています。

多くのユーザーがターゲットになるモデルなので、液晶サイズは頃合いの5.2インチです。ところが、本体はお世辞にもコンパクトとは言えません。同じ液晶サイズのHUAWEI P9と比べるとやや大きく、特に厚みが目立ちます。

Xperia XZs レビュー ドコモ au ソフトバンク

HUAWEI P9(左)と比較してもやや大きくみえる

Xperia XZsのサイズは146×72×8.1(mm)で、HUAWEI P9のサイズは145×70.9×6.95(mm)です。

実際にXperia XZsを手にしてみると、少々「厚いなあ」と感じるかもしれません。

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厚みは明確に差がある

最近流行のデザインではないが高級感はバツグン

Xperia XZsは、2016年の冬モデルとして10月に発表された「Xperia XZ」のマイナーチェンジモデルです。同様に、もはやモデルとしては一世代前のHUAWEI P9と比べてもサイズでは劣っています。

最新の高級モデルは、狭額縁化が進んでいます。液晶の縁が狭くスタイリッシュなデザインが主流になっているのです。新モデルのGalaxy S8+と比べると、Xperia XZsはいかにも古めかしく見えてしまいます。

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狭額縁の最新モデルと比較すると、デザインが古めかしく感じる

しかし、単体で見たときの高級感は上々です。Xperiaらしい角張ったボディはやや厚めとはいえ、手になじみます。つやを抑えたカラーが上質で、ダイヤモンドカットやメッキのバッジなどキラキラとしたところがないのが大人っぽくて良い感じです。

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本体は艶を押さえたカラーで高級感がある

正面のガラスはサイドがアールを帯びていて、とても手触りが良く仕上がっています。

国産のスマホらしく、防水・防塵に対応してるほか、おサイフケータイ、ワンセグ・フルセグにも対応します。
 
Xperia XZs レビュー ドコモ au ソフトバンク

ボディ前面のガラスはサイドがアールを描いていて手になじむ

バッテリー関連は文句なし

バッテリーは2900mAhと十分な容量です。また、充電最適化技術を搭載しており、いたわって充電することで、2年経っても劣化をしにくいのが特徴としています。

さらに、急速充電の統一規格である「QuickCharge 3.0」にも対応しています。同様に対応したモバイルバッテリーを使えば、外出先でも短時間で充電が可能です。バッテリー回りは完璧と言っていいでしょう。

充電などの端子は、最新のUSBタイプCを採用しています。今後、主流になる端子なので、ケーブルやACアダプターが便利に使い回せるようになるはずです。

また、本体では、SIMカードの脱着にピンが不要なのも便利なところです。

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SIMカードスロットはピン無しで脱着できる

ソニーモバイルのスマホらしく、オーディオにもこだわっており、ハイレゾに対応しています。ハイレゾ音源をダウンロードできるサービス「mora」との相性もバッチリで、快適にサウンドが楽しめます。

また、別売のノイズキャンセリングヘッドホンを利用すると、ハイレゾ+雑音を押さえて音楽を楽しめます。

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ハイレゾに対応、対応するヘッドホンを購入すればノイズキャンセリングで良い音を楽しめる

性能は十分で液晶もきれい

液晶はフルHDで、最近のモデルとしては並の解像度です。ただし、ソニー独自の高画質技術が盛り込まれていて写真を美しく表示します。

また、IPS液晶なので、斜めから見ても美しいのが特徴です。

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HUAWEI P9と比べても画質には大きな差はない

普通に使う上では十分に美しいのですが、他の高画質モデルと比べて特に秀でてるとは感じません。特に、有機ELを採用するGalaxy Sシリーズと比べると、画質や明るさは雲泥の差があります。そろそろ、上位モデルは有機ELを搭載してほしいところです。

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一番奥のGalaxy S8+と比べると明るさが雲泥の差

ベンチマークを計測してみましたが、性能は十分です。RAMは4GB、ストレージは32GBです。写真や動画をたくさん保存する人は、ストレージが足りなくなるので、microSDカードの利用を前提にするべきでしょう。

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ベンチマークのスコアは上々。位置づけ的には中の上といったところで、当面は快適に使えるはず

カメラは大満足でスーパースロー撮影に対応

Xperia XZsで最大の特徴と言えるのがカメラです。独自のカメラシステムで、メモリ積層型イメージセンサーを世界で初めて搭載した「Motion Eye」を備えています。イメージセンサー自体にメモリーを搭載することで、データの読み出しが高速になるのが特徴です。

難しい話はさておき、この仕組みで実現したのが1秒960コマのスーパースロー撮影です。テレビでミツバチが羽ばたく様子や、ミルクに水滴が落ちる「ミルククラウン」などを見ることがあるでしょう。同じ仕組みの動画撮影がスマホでできてしまうのです。

まずは1秒30コマの普通の動画を撮影していて、ここぞと言うときにスーパースロー撮影ボタンを押します。すると、1秒あたり960コマで撮影できます。ただし、このモードで撮影できるのは、0.2秒だけです。0.2秒間の動画を6秒のスローモーションで再生します。

撮影には色々と課題があります。まず、0.2秒という時間が短すぎて、決定的な瞬間に合わせるのは無理があります。例えば、ボールをけったり、犬がジャンプする瞬間にぴったりと合わせ撮影するのは偶然に頼るしかありません。ずっと回っている扇風機や流れている水などはうまく撮れます。

また、暗いシーンではノイズが多くて美しく撮れません。なるべく明るいところでの撮影が推奨されています。

実際に試してみると、思い通りに撮るのは難しいと感じるでしょう。しかし、うまく撮れると、とても面白いビデオに感激するはずです。

なお、普通の写真は十分な美しさです。iPhone 7 Plusと比べてみましたが、甲乙付けがたい写真が撮れました。

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左:iPhone 7 Plus、右:Xperia XZs

どちらも美しく撮れていますが、暗い室内ではXperia XZsのほうが色合いが自然です。

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左:iPhone 7 Plus、右:Xperia XZs

スーパースローの動画は、うまく撮れると楽しく感じるでしょう。

まとめ

Xperia XZsは、Xperia XZのマイナーチェンジモデルです。外観には目新しさがありませんし、最新モデルと比べるとどうしても見劣りします。しかし、スーパースロー撮影など、カメラにはライバルをしのぐ素晴らしい機能を搭載しています。

すでにXperiaシリーズを使い続けてきた人には、デザインや、アプリ、メニューなども親しみやすく乗り換えるにはいいかもしれません。ただし、一括の価格は8万5536円もします。

ちなみに、有機EL液晶を搭載し、狭額縁デザインの最新モデル「Galaxy S8」は9万3960円です。価格差は8400円ほどしかありません。両者を比較すると、ちょっと悩んでしまうのではないでしょうか。

※価格やスペックなどの詳細はこちら

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構成・文:戸田覚

編集:アプリオ編集部