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翻訳をジェンダーする (ちくまプリマー新書 469) 新書 – 2024/9/11


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翻訳された言葉には必ずわたし達の社会があらわれ、
そして翻訳されたものは社会に影響を与える。


翻訳小説の女性達は原文以上に「女らしい」言葉で訳されていることがあります。翻訳と社会とわたし達の密接な関係を読みとき、性差別をなくすための翻訳、社会に抗する翻訳の可能性を探る一冊。

「はじめに」より一部抜粋
翻訳には、それまでにあった古い考えにとらわれない、新しい言葉を生み出す可能性があります。そして、社会の中に存在しなかったり、埋もれたりしている概念を言葉によって「見える化」したり、それまでの偏った見方を変えたりする力があります。

===
【目次(一部)】
はじめに
 『プラダを着た悪魔』の主人公はどんな話し方をする?
 「ハリー・ポッター」のハーマイオニーには友だちがいない?
 小説はフィクション、わたしたちはリアルな存在
 [……]

第一章 小説の女たちはどう翻訳されてきたのか
 日本語への翻訳とジェンダー
 日本語の女ことばと男ことば
 翻訳の中の女性はもっとも典型的な女ことばを話す?
 翻訳小説の女性の話し方vs現実の女性の話し方
 児童文学ではどうなる?
 児童文学は保守的。児童文学の翻訳はもっと保守的。
 翻訳者が再現しようとすること
 汚いとされる表現にも意味がある
 [……]

第二章 女たちのために自分たちで翻訳する
 一九七〇・八〇年代に、自分でいる力をくれた翻訳があった
 女性の健康のバイブル『Our Bodies, Ourselves』
 わたしのからだは自分のもの。自分のからだをよく知ろう。
 自分を大切に生きる権利は、みんなにある
 『Our Bodies, Ourselves』の時代―個人的なことは政治的なこと
 『女のからだ』の時代―ウーマン・リブ
 『からだ・私たち自身』の時代―ウーマン・リブからフェミニズムへ
 フェミニスト翻訳の三つの具体的な方法
 『女のからだ』のフェミニスト翻訳の方法
 『からだ・私たち自身』のフェミニスト翻訳の方法
 [……]

第三章 これからのために翻訳ができること
 これから考えられる三つの変化
 ①一律の女らしさから、それぞれの個性へ
 ②ネガティブなイメージのない性器の名称へ
 ③「彼」と「彼女」だけでなく、インクルーシブな代名詞を
===

各メディアで紹介
□共同通信配信記事
福井新聞(11/8)河北新報(11/12)富山新聞(11/17)神奈川新聞(11/18)佐賀新聞(11/21)静岡新聞(11/21)新潟日報(11/21)信濃毎日新聞(11/21)富山新聞(11/21)山陰中央新報(11/21)山陽新聞(11/21)愛媛新聞(11/21)熊本日日新聞(11/21)東奥日報(11/21)沖縄タイムス(11/21)北国新聞(11/21)長崎新聞(11/25)

□東京新聞夕刊(10/29)「大波小波」にて紹介
□読売新聞(10/27)池澤春菜さん書評

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商品の説明

著者について

古川 弘子(ふるかわ・ひろこ):東北学院大学国際学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社で雑誌編集と書籍編集に携わったのち、2011年に英国イースト・アングリア大学で博士課程を修了(Ph.D. in Literary Translation)。同大学でのポストドクターを経て2012年より東北学院大学に勤務。主にジェンダーの視点による文学翻訳研究を行っている。共編著書に『The Palgrave Handbook of Literary Translation』(Palgrave Macmillan 2018)、共著書に『Tsūji, Interpreters in and Around Early Modern Japan』(Palgrave Macmillan 2023)、『Translating Women』(Routledge 2017)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2024/9/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2024/9/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 256ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480684964
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480684967
  • 寸法 ‏ : ‎ 17.3 x 10.6 x 2.2 cm

著者について

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古川弘子
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小説翻訳文の女性登場人物の会話文末詞の女らしさを解析。
星5つ中4つ
小説翻訳文の女性登場人物の会話文末詞の女らしさを解析。
一、あれこれ◯若者向けの新書だが、題と帯紹介が面白そうで注文してしまった。以下、対象外の読者ではありますが、(児童文学を含めた)翻訳小説のファンの一人として、ちょっとだけ、感想を書きます。◯本の内容が予想していたものとちょっと違っていた。予想では、女らしい言葉を使用した小説翻訳文、または女性らしさを強調した小説翻訳文の実例と、そうではない小説翻訳文を並べて(できれば、著者の添削模範文付きで)、面白く解説してくれる本と予想していたのだが、そういう部分はきわめて少なかった。◯そもそも、小説翻訳文について触れたのは第一章だけで、第二章は別の話である。(どちらかというと第二章のほうが面白い)。そして、第一章の大部分は、翻訳小説の会話文の文末詞が「とても女らしい」か「まあまあ女らしい」か「とても男らしい」か「まあまあ男らしい」か「性を限定しない」かについての統計的解析である。つまり、あまり面白くない。しかし、主張のエビデンスにはなりそう。◯そして、「とても女らしい」「まあまあ女らしい」会話文末詞を使った翻訳は、女性差別につながっていく上に、現実の女性の会話(女らしい文末は多くはない)から遊離しており、登場人物の女性の個性を薄めることになるので、排除されていくべきという、価値判断、主張に繋がっていく。◯これはたぶん正論なので、古くからの翻訳文学愛好者が、小説なんだからとか、そんな窮屈なことを言わなくてもとか、女らしさも個性ではないかと泣き言を言ってもむだだろう。こういう時代になったと諦めていくしかない。◯第二章は1970年にアメリカの女性グループ(ボストン女の健康の本集団)が出した小冊子で、1973年に商業出版され、何度も改訂されどんどん厚くなっている『Our Bodies,Ourselves』の翻訳史。といっても、翻訳は1974年のウーマン・リブ運動時代の『女のからだ・性と愛の真実』と1988年の『からだ・私たち自身』の2冊のみ。本書で主に内容紹介されるのは1988年の『からだ・私たち自身』のほうで、テーマは女性生殖器の新しい名称。面白い内容だが、レビューが長くなったので、終了する。二、蛇足◯1974年の『女のからだ・性と愛の真実』はよく売れたようで、古書価格は送料込みで千円以下で購入できる。しかし、1988年の『からだ・私たち自身』はレア本で古書価格数万円ぐらいではないかと思う。それで、本書178頁に書かれているように、ウィメンズアクションネットワークのミニコミ図書館で、『からだ・私たち自身』の全文を無料閲覧できる。序文のあとに目次があり、読みたい部分を選択できる。私は「第2部人間関係と性」(第九章男性との関係、第十章レスビアン、第十一章セクシャリティ)だけを読んだ。たいへたいへん面白かった。ちくま学術文庫に入らないのかな?
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2024年9月24日に日本でレビュー済み
    面白くてガーっと読んでしまった。
    私は仕事で主に中学向けの学習参考書(英語)の編集・執筆をしているが、常々思っているのは、「なんで会話文問題の全訳、女性のセリフだけこんな古風なの?」ということだ。校正していて気が狂いそうになるほど、異常なまでの女言葉のオンパレードなのである。例えば「中学生のトムとメアリーの会話」で、全訳ではメアリーのOh! I didn't know that.は「あら!それは知らなかったわ。」てな調子で、そのくせトムのほうは「へえ、それは知らなかった。」という感じ。なんでこんな変な訳し分けをしてるんですか?と周りに聞いても、「昔からこうだったんだよね」という答えしか得られない。年の若い執筆者が新しく書き起こす原稿でも、全訳に出てくる女性は決まって「あらまあ!」「そうねぇ。」「あなた、ペンを持っているかしら?」みてえな、およそ現代の中学生とは思えぬ話し方なのだ。そのくせ男は「だぜ」などとは話さない(学習参考書なのだからという理由で丁寧な言葉遣いに直される)。女言葉を使わないと男性と女性のどちらが話しているかわかりづらいというのなら、男性同士の会話の全訳で話し方に区別をつけないのはおかしい。本当に奇妙な伝統で、有害だと思う。しかも学生に読ませるのだから、この区別が当たり前だと思われては本当にまずい。本書にもあるとおり、何の説明もなくこんな訳し分けをすることは、非常に強力な言語イデオロギーの刷り込みになる。

    本書の第1章は統計的な分析が多い。昔の別宮貞徳氏の著作みたいに実際の翻訳と原文を比較して片っ端からけなして回るのをタイトルから勝手に想像していた私にとっては、出鼻をくじかれた感があった。しかし読んでいくと、女ことばの成り立ちと翻訳とのかかわり、そして女ことばが押し付けるもの、隠してしまうものが暴き出される。第二章のフェミニスト翻訳の思想と実例も力強く面白い。最後にはインクルーシブな代名詞の話が紹介される。「言葉がないということは、その言葉が示す存在が認められていないということに等しいのではないでしょうか?」(本書p.229)が鋭く刺さる。言葉には我々一人ひとりの、自分自身の人生と個性を可視化し、肯定する力があるのだ。参考書の全訳を「翻訳」などとうぬぼれるつもりはさらさらないが、それでも言葉の力は計り知れない。自分のできるところだけでも、「あらまあ」のメアリー式は積極的に改善していかねばと思う。
    13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年11月1日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    書名通り「翻訳をジェンダーの視点から考え(p.18)」る書。中高生向けの入門書としては悪くないのかもしれないが、それにしてももう少し豊富な内容かと思っていた。
     第1章は、翻訳書での「女らしい」文末詞(「~わね」「~だわ」等)の使用頻度を調べた研究の紹介だが、対象となる書籍が限られていて、「例えばハーレクイン・ロマンスは?」「韓国文学は?」「マンガは?」とか色々考えてしまう。また、文末詞以外のいわゆる「女性語」「女ことば」の使用をめぐる問題はほぼ登場しない。
     第2章は、アメリカで刊行された『Our bodies, Ourselves』の2種類の日本語版の紹介と、その翻訳の背景となったウーマン・リブやフェミニズムに関する紹介。後者の比重が大きく(「そんな昔のことは知らない」読者を想定しているからだろうが)あまり翻訳や言語に関する中身になっていない。
     第3章では、「①一律の女らしさから、それぞれの個性へ ②ネガティブなイメージのない性器の名称へ ③『彼』と『彼女』だけでなく、インクルーシブな代名詞を(p.207)」という3つを提唱しているが、具体的な案があるわけではない。
     「翻訳をする人は単に『言葉によって何が書かれているか』ということを訳すだけではなく、『その言葉には、何がさりげなく示されているのか』ということまで訳す必要がある(pp.82-83)」というところは「なるほどなー」と思った。また、she/heに替わる(あるいは補う)単語として、単数形のtheyがあることは知っていたけれど、zeという語がある(p.217)ことは知らなかった。
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年9月21日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    一、あれこれ
    ◯若者向けの新書だが、題と帯紹介が面白そうで注文してしまった。
    以下、対象外の読者ではありますが、(児童文学を含めた)翻訳小説のファンの一人として、ちょっとだけ、感想を書きます。
    ◯本の内容が予想していたものとちょっと違っていた。予想では、女らしい言葉を使用した小説翻訳文、または女性らしさを強調した小説翻訳文の実例と、そうではない小説翻訳文を並べて(できれば、著者の添削模範文付きで)、面白く解説してくれる本と予想していたのだが、そういう部分はきわめて少なかった。
    ◯そもそも、小説翻訳文について触れたのは第一章だけで、第二章は別の話である。(どちらかというと第二章のほうが面白い)。そして、第一章の大部分は、翻訳小説の会話文の文末詞が「とても女らしい」か「まあまあ女らしい」か「とても男らしい」か「まあまあ男らしい」か「性を限定しない」かについての統計的解析である。つまり、あまり面白くない。しかし、主張のエビデンスにはなりそう。
    ◯そして、「とても女らしい」「まあまあ女らしい」会話文末詞を使った翻訳は、女性差別につながっていく上に、現実の女性の会話(女らしい文末は多くはない)から遊離しており、登場人物の女性の個性を薄めることになるので、排除されていくべきという、価値判断、主張に繋がっていく。
    ◯これはたぶん正論なので、古くからの翻訳文学愛好者が、小説なんだからとか、そんな窮屈なことを言わなくてもとか、女らしさも個性ではないかと泣き言を言ってもむだだろう。こういう時代になったと諦めていくしかない。
    ◯第二章は1970年にアメリカの女性グループ(ボストン女の健康の本集団)が出した小冊子で、1973年に商業出版され、何度も改訂されどんどん厚くなっている『Our Bodies,Ourselves』の翻訳史。といっても、翻訳は1974年のウーマン・リブ運動時代の『女のからだ・性と愛の真実』と1988年の『からだ・私たち自身』の2冊のみ。
    本書で主に内容紹介されるのは1988年の『からだ・私たち自身』のほうで、テーマは女性生殖器の新しい名称。
    面白い内容だが、レビューが長くなったので、終了する。
    二、蛇足
    ◯1974年の『女のからだ・性と愛の真実』はよく売れたようで、古書価格は送料込みで千円以下で購入できる。しかし、1988年の『からだ・私たち自身』はレア本で古書価格数万円ぐらいではないかと思う。
    それで、本書178頁に書かれているように、ウィメンズアクションネットワークのミニコミ図書館で、『からだ・私たち自身』の全文を無料閲覧できる。序文のあとに目次があり、読みたい部分を選択できる。私は「第2部人間関係と性」(第九章男性との関係、第十章レスビアン、第十一章セクシャリティ)だけを読んだ。たいへたいへん面白かった。ちくま学術文庫に入らないのかな?
    カスタマー画像
    5つ星のうち4.0
    小説翻訳文の女性登場人物の会話文末詞の女らしさを解析。

    2024年9月21日に日本でレビュー済み
    一、あれこれ
    ◯若者向けの新書だが、題と帯紹介が面白そうで注文してしまった。
    以下、対象外の読者ではありますが、(児童文学を含めた)翻訳小説のファンの一人として、ちょっとだけ、感想を書きます。
    ◯本の内容が予想していたものとちょっと違っていた。予想では、女らしい言葉を使用した小説翻訳文、または女性らしさを強調した小説翻訳文の実例と、そうではない小説翻訳文を並べて(できれば、著者の添削模範文付きで)、面白く解説してくれる本と予想していたのだが、そういう部分はきわめて少なかった。
    ◯そもそも、小説翻訳文について触れたのは第一章だけで、第二章は別の話である。(どちらかというと第二章のほうが面白い)。そして、第一章の大部分は、翻訳小説の会話文の文末詞が「とても女らしい」か「まあまあ女らしい」か「とても男らしい」か「まあまあ男らしい」か「性を限定しない」かについての統計的解析である。つまり、あまり面白くない。しかし、主張のエビデンスにはなりそう。
    ◯そして、「とても女らしい」「まあまあ女らしい」会話文末詞を使った翻訳は、女性差別につながっていく上に、現実の女性の会話(女らしい文末は多くはない)から遊離しており、登場人物の女性の個性を薄めることになるので、排除されていくべきという、価値判断、主張に繋がっていく。
    ◯これはたぶん正論なので、古くからの翻訳文学愛好者が、小説なんだからとか、そんな窮屈なことを言わなくてもとか、女らしさも個性ではないかと泣き言を言ってもむだだろう。こういう時代になったと諦めていくしかない。
    ◯第二章は1970年にアメリカの女性グループ(ボストン女の健康の本集団)が出した小冊子で、1973年に商業出版され、何度も改訂されどんどん厚くなっている『Our Bodies,Ourselves』の翻訳史。といっても、翻訳は1974年のウーマン・リブ運動時代の『女のからだ・性と愛の真実』と1988年の『からだ・私たち自身』の2冊のみ。
    本書で主に内容紹介されるのは1988年の『からだ・私たち自身』のほうで、テーマは女性生殖器の新しい名称。
    面白い内容だが、レビューが長くなったので、終了する。
    二、蛇足
    ◯1974年の『女のからだ・性と愛の真実』はよく売れたようで、古書価格は送料込みで千円以下で購入できる。しかし、1988年の『からだ・私たち自身』はレア本で古書価格数万円ぐらいではないかと思う。
    それで、本書178頁に書かれているように、ウィメンズアクションネットワークのミニコミ図書館で、『からだ・私たち自身』の全文を無料閲覧できる。序文のあとに目次があり、読みたい部分を選択できる。私は「第2部人間関係と性」(第九章男性との関係、第十章レスビアン、第十一章セクシャリティ)だけを読んだ。たいへたいへん面白かった。ちくま学術文庫に入らないのかな?
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    5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 2024年10月13日に日本でレビュー済み
    本書の主眼は翻訳よりもフェミニズム(ジェンダー論というよりもフェミニズム)のほうにあって、全体をひと言でいえば「フェミニズムにおける言葉の重要性」という感じでした。たとえば女性の性器の名称の話が結構な紙幅を占めていて意外でした。
     それでも第一章では翻訳小説の「女らしい」文末詞の分析がなされています。ただ、具体的な翻訳の検討はわずかで、統計的な比較(会話文の何%に女らしい文末詞が使われているか等)がメインになっていました。

     ところで、本書では「翻訳のなかの女性は女らしい話し方をしている」と断定されているのですが、残念ながら本書で検討されている翻訳小説は古いものばかりです。冒頭の『プラダを着た悪魔』は18年前、『ハリーポッター』1巻は25年も前。令和になって若手の翻訳者たち(女性も多い)が訳しているたくさんの海外文学・海外児童文学の中には、「女らしい」訳の弊害に意識的なものも多いのではないでしょうか。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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