ショートムービー共有サービス「TikTok(ティックトック)」、皆さんは利用しているだろうか。若者がダンスを踊っているだけのサービスだと捉えているなら、そろそろ認識を変える時期かもしれない。
米調査会社Sensor Towerが2022年4月に公表した調査によると、2022年第1四半期(1~3月)に世界中で最も多くダウンロードされたスマートフォンアプリ はTikTokだ。日本でもTikTokの人気は高く、特に10代の若者から熱烈な支持を受けている。NTTドコモ モバイル社会研究所が2022年1月に実施した「2022年一般向けモバイル動向調査」(2022年5月公表)では、10代のTikTok利用率は約4割に達している。
この調査では他の世代の利用率は低いが、投稿を見ていると20~30代のクリエイターや子育て世代、企業アカウントで踊る中年男性など、ユーザー層の広がりを感じる。投稿のカテゴリーも、ダンス以外にハウツーやペット、あるあるネタ、Vlog(Video Blog)と多岐にわたっている。
そして2021年は、TikTokで流行した商品や楽曲が売れる「TikTok売れ」も話題になった。スイーツや靴下、小説、車などがTikTokでの「バズ」で売れていく。10代女子などの遊び場と捉えられていたTikTokが、ビジネスの起爆剤になるツールに発展した。
日本でTikTokを運営する日本法人のBytedance(東京・新宿)は2022年6月、「TikTok2022上半期トレンド」としてハッシュタグや音楽、エフェクトに関するトレンド30選を公表した。そして同年7月には大賞と部門賞も発表した。一連の発表内容を見ると、今の若者が注目しているモノやコトが浮き彫りになっている。