ときどき、びっくりするような便利家電を生み出す「3COINS(スリーコインズ)」。2024年秋に私が気になったのは「多機能スチーマー/KITINTO」です。
キッチンで使えるスチーマーで、ゆで卵やプリンなどの蒸し料理が簡単に作れるんだそう。
本当だったらかなり便利そう……ということで、実際に購入。色々と試してみたので、忖度なしの本音レビューをお届けします。
【コンパクトなスチーマー】
「多機能スチーマー/KITINTO」は、(約)高さ16.2×幅18.5×奥行き15.9cmのコンパクトなスチーマー。
本体のほか、エッグスタンド・スチームボウル・フタ・コード・説明書がセットになっています。
スチーマーということで、蒸す時間を設定できるのかと思ったら……どこにも数字ボタンがありません。
どうやら、作りたいメニューのボタンを選ぶようです。え? まさか卵とプリンと蒸しパンと茶碗蒸し以外作れないの?
【卵は3変化】
疑問は残るものの、まずは簡単そうなゆで卵を作ってみることにしました。卵をエッグスタンドにセットし、「MAX」のラインまでお水を入れます。
メニューを「固ゆで卵」に設定したら「7」という数字が出てきました。これは7分で出来上がるってこと?
結論をお伝えすると、この「7」という数字は「“水が一定の温度まで上がったら” あと7分」という意味だそう。一定の温度が何度かはどこにも書かれていませんが、何度か繰り返してみた結果、だいたい13〜15分程度かかりました。
つまり、出てくる数字+13〜15分が出来上がりにかかる時間です。
初めこそちょっと戸惑いましたが、わかってしまえばあとは簡単。「温泉卵」は約45分で、「半熟卵」は約16分で、「固ゆで卵」は約22分で完成!
何度か作ってみましたが、放っておくだけで毎回失敗することなくキレイに作れています。卵調理に関しては、かなりの戦力になってくれそうです。
【プリン作ってみた】
次はちょっと難易度を上げてプリンを作ってみましょう。付属のスチームボウル(約高さ5.8×幅11.4×奥行き11.4cm)にプリン液を入れてスイッチオン!
タイマーに表示される時間は「25」。約40分後にはちゃんと固まってプリンになっていました。
冷やしてカットしてみると少し「す」が入っていましたが、液を放っておくだけでプリンができて感動です♡
【メニューにないものは?】
ここまではすごく便利だと思ったのですが、メニューボタンにないものは作れないのでしょうか?
疑問に思ったので、試行錯誤しながら野菜蒸しと肉まんの温めに挑戦してみました。
■野菜蒸し
プリンモードで作れそうと思ったので、さつまいもを蒸してみたところ……美味しく蒸せたもののかなり時間がかかりました。
1回だけではまだ固かったので、2回蒸してみたところようやく完成。火力の調整ができないので、硬い野菜を蒸すならお鍋のほうが早くできそうです。
■肉まん
もうひとつやってみたかったのは、肉まんの温め。一般的なサイズでスチームボウルギリギリだったので、大きめサイズの肉まんだと入らないかもしれません。
パン生地だから「蒸しパンモード」が近いかも……とスイッチを入れると、ものすごく美味しそうなホカホカ肉まんが完成しました。
皮はふわふわ、具はジューシーでこれは本当に美味しいです!!!
ですが、こちらも温めに40分ほどかかるのがデメリット。「レンジ調理でもそんなに変わらなければすぐにできるレンジのほうがいいな」と思い、レンジでの温めた肉まんとの食べ比べもしてみました。
結果、スチーマーの方が断然おいしい。 スチーマーと比べると、レンジで温めた肉まんは皮がなんとなく粉っぽくてかたいし、お肉もパサパサ。
なので、時間があり、こだわりたいなら絶対スチーマーで温めて食べたいなと思っています。
【個人的には「あり」!】
その後もしばらく使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめると以下の通り。
<メリット>
・コンパクトで邪魔にならない
・卵が必ず上手に調理できる
・カウントダウンが始まると残り時間がわかる
・調理開始時間のタイマーを設定できる
<デメリット>
・調理時間や温度などの細かい設定ができない
・スチームボウルが小さい
・時間がかかることが多い
個人的には、ゆで卵や温泉卵などメニューボタンにあるものを作ることがメインで、ほかの使い方はおまけとして考えるなら便利だと感じています。反対に「お野菜など色々蒸したい」と思っているなら、火力が弱くてちょっと不便かもしれません。
お値段は3300円(税込)。調理家電と考えたらお手ごろ価格なので、気になった方はキッチンの仲間に加えてみてはいかがでしょう?
参考リンク:3COINS
執筆・撮影:五條なつき
Photo:(c)Pouch