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言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書 2756) 新書 – 2023/5/24
購入オプションとあわせ買い
アジア・ブックアワード2024「最優秀図書賞」(一般書部門)受賞
23万部突破! 称賛の声、続々!
「本書を読んで以来、世界のすべてが言語に見えてしまっている。困った(いや、助かった)。」
小川哲さん(作家) 読売新聞・書評欄
「言語の本質は、私の目指す生き方の本質と繋がった。」
橋本愛さん(女優) 週刊文春・私の読書日記
「本書はむちゃくちゃ面白いうえ、びっくりするほどわかりやすい。単純化しているのではなく、ひたすら明晰なのだ。」
高野秀行さん(ノンフィクション作家) 産経新聞・書評欄
「この本はすごい。本当に画期的だと思います。オノマトペ研究をベースに言語と身体のつながりに向かっていくのですが、本書の議論と脳科学、あるいは精神分析をどうつなぐかとか、いろいろな思考の可能性が広がってきます。」
千葉雅也さん(哲学者)
■本書の内容■
日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。
なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは? ヒトとAIや動物の違いは?
言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。
鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。
■本書の目次(一部抜粋)■
はじめに
言語という謎/記号接地という視点/言語の抽象性――アカを例に/言語の進化と子どもの言語習得の謎
第1章 オノマトペとは何か
「オノマトペ」の語源/オノマトペの定義/感覚イメージを表すことば?/写し取っている記号?/オノマトペは「アイコン」/オノマトペの写し取り方アイコンと違う点/まとめ
第2章 アイコン性――形式と意味の類似性
単語の形のアイコン性/音のアイコン性――清濁の音象徴/続・音のアイコン性その他の音象徴/発音のアイコン性――角ばっている阻害音、丸っこい共鳴音/赤ちゃんにもわかる音象徴/聾者の音象徴感覚/発音の仕方でアイコン性を高める/ジェスチャーでアイコン性を高める/オノマトペの脳活動/音象徴の言語個別性/日本語の音韻体系――ハ行、バ行、パ行/韓国語とポーランド語の音韻体系/他言語のオノマトペは理解可能か/音象徴の使い方は言語間で異なるのか/まとめ
コラム1 主食は「パ」「バ」「マ」「ファ」「ワ」
第3章 オノマトペは言語か
言語の十大原則とオノマトペ/音声性・聴覚性/コミュニケーション機能/意味性/超越性/継承性/習得可能性/生産性/経済性――言語になぜ経済性が必要か/続・経済性オノマトペと経済性原理/離散性/恣意性/二重性/まとめ
第4章 子どもの言語習得1――オノマトペ篇
子どもが小さいほどオノマトペを多用する/絵本の中のオノマトペ/オノマトペは言語の学習に役に立つのか/音と形の一致・不一致がわかるか/ことばの音が身体に接地する第一歩/名づけの洞察――ヘレン・ケラーの閃き/クワインの「ガヴァガーイ問題」/単語が多義であることも学べる/オノマトペは言語学習の足場/まとめ
第5章 言語の進化
言語の理解に身体性は必要か/永遠のメリーゴーランド/AIは記号接地問題を解決できるのか/一般語と身体性/音と意味のつながり/隠れたオノマトペ/オノマトペと日本語の方言/なぜ言語・地域固有性があるのか/なぜオノマトペから離れたのか/ニカラグア手話――アナログからデジタルへの進化/事象を要素に分割して結合する/デジタル化するオノマトペの音象徴/意味の派生によってアイコン性を失う/脳の情報処理と言語/オノマトペが苦手な概念/言語の体系性/副詞>スル動詞>一般動詞/英語にオノマトペの体系がない理由/恣意性からアイコン性への回帰/「アイコン性の輪」仮説/オノマトペの歴史/まとめ
第6章 子どもの言語習得2――アブダクション推論篇
ガヴァガーイ問題再び/一般化の誤り――かわいい事例から/「ポイする」/オノマトペを疑う/最強のデータベース、身体を持つロボット/ニューラルネット型AI――ChatGPT/記号接地できずに学べない子どもたち/ブートストラッピング・サイクル/名詞学習/動詞学習/動詞のエッセンスへの気づき/記号接地問題の解決/知識を使う力/演繹/推論、帰納推論、アブダクション推論/ヘレン・ケラーとアブダクション推論/帰納推論による言い間違い/アブダクション推論による言い間違い/誤りの修正/まとめ
コラム2 子どもの言い間違い
第7章 ヒトと動物を分かつもの――推論と思考バイアス
チンパンジー「アイ」の実験/非論理的な推論/動物はしない対称性推論/対称性推論のミッシングリンク/ヒト乳児の対称性推論/チンパンジーの反応/「クロエ」とアブダクション推論の萌芽/人類の進化/まとめ
終 章 言語の本質
本書での探究を振りかえる/AIとヒトの違い/今井・秋田版「言語の大原則」
あとがき/参考文献
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2023/5/24
- 寸法1.5 x 10.9 x 17.3 cm
- ISBN-104121027566
- ISBN-13978-4121027566
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千葉雅也さん(哲学者)
なぜヒトだけが言語を持つのか?
■本書の目次(一部抜粋)■
はじめに
第1章 オノマトペとは何か
第2章 アイコン性――形式と意味の類似性
第3章 オノマトペは言語か
第4章 子どもの言語習得1――オノマトペ篇
第5章 言語の進化
第6章 子どもの言語習得2――アブダクション推論篇
第7章 ヒトと動物を分かつもの――推論と思考バイアス
終 章 言語の本質
あとがき/参考文献
【中公DD】AI時代のことば力 | 日本語の発音はどう変わってきたか | あ゛ | 赤ちゃんはことばをどう学ぶのか | |
カスタマーレビュー |
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商品の説明
レビュー
23万部突破! 称賛の声、続々!
「本書を読んで以来、世界のすべてが言語に見えてしまっている。困った(いや、助かった)。」
小川哲さん(作家) 読売新聞・書評欄
「言語の本質は、私の目指す生き方の本質と繋がった。」
橋本愛さん(女優) 週刊文春・私の読書日記
「本書はむちゃくちゃ面白いうえ、びっくりするほどわかりやすい。単純化しているのではなく、ひたすら明晰なのだ。」
高野秀行さん(ノンフィクション作家) 産経新聞・書評欄
「この本はすごい。本当に画期的だと思います。オノマトペ研究をベースに言語と身体のつながりに向かっていくのですが、本書の議論と脳科学、あるいは精神分析をどうつなぐかとか、いろいろな思考の可能性が広がってきます。」
千葉雅也さん(哲学者)
著者について
1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学.94 年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得.専門,認知科学,言語心理学,発達心理学.著書『ことばと思考』(岩波新書),『学びとは何か』(岩波新書),『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書),『英語独習法』(岩波新書)など.共著『言葉をおぼえるしくみ』(ちくま学芸文庫),『算数文章題が解けない子どもたち』(岩波書店)など.
秋田喜美
2009年神戸大学大学院文化学研究科修了.博士(学術)取得.大阪大学大学院言語文化研究科講師を経て,名古屋大学大学院人文学研究科准教授.専門は認知・心理言語学.著書『オノマトペの認知科学』(新曜社).共編著 Ideophones, Mimetics and Expressives(John Benjamins),『言語類型論』(開拓社)など.
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2023/5/24)
- 発売日 : 2023/5/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 304ページ
- ISBN-10 : 4121027566
- ISBN-13 : 978-4121027566
- 寸法 : 1.5 x 10.9 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 411位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1位中公新書
- - 12位言語学 (本)
- - 22位その他の語学・教育関連書籍
- カスタマーレビュー:
著者について
ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得。現在は慶應義塾大学環境情報学部教授。専攻は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書に『英語独習法』(岩波新書)、『学びとは何か――〈探究人〉になるために』(岩波新書)、『算数文章題が解けない子どもたち――ことば、思考の力と学力不振』(岩波書店、共著)、『ことばと思考』(岩波新書)、『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)、『親子で育てることば力と思考力』(筑摩書房)、『言葉をおぼえるしくみ――母語から外国語まで』(ちくま学芸文庫、共著)など
カスタマーレビュー
お客様のご意見
お客様はこの書籍について、以下のような評価をしています: 言語の本質を理解するとき、言葉は便利で、普段何気なく使っているにもかかわらず、使い方が難しさの理由の一端を知ることができると好評です。また、言語学の本をたくさん読む方にとって非常に面白い本だと感じています。言語の本質を学ぶ際に、言語の本質を知り、ヒトたらしめるものだと考えられているようです。 内容については、内容がすごいのにわかりやすいと高く評価されており、母語を話せるようになるだけで十分高度な学習になると感じているようです。 専門用語が少なく、最後まで読みやすく、知的好奇心を満たす一冊だと評価されています。
お客様の投稿に基づきAIで生成されたものです。カスタマーレビューは、お客様自身による感想や意見であり、Amazon.co.jpの見解を示すものではありません。
お客様はこの書籍について、面白く読みました。内容は悪くないと評価しています。読後感がとても爽やかで、とっても勉強した気分になれると好評です。内容の深遠さと興味深い論考が盛り込まれており、何度も繰り返して読み返したくなる話題が一杯だと感じています。また、内容が深遠であることや、日本語の豊富さにも驚きがあるようです。
"...専門用語も少なく、最後まで読みやすくかつとても面白い一冊でした。 以下、個人的に特に印象的だった箇所を少し紹介します。 1 記号設置問題 AIは人間が説明するよりも瞬時に多様に、長文も引用して説明が可能です。..." もっと読む
"...筆者の作では「学力喪失(岩波新書)」(初等教育実践者は必読)のほうが読みやすく,実践的であろう。" もっと読む
"...ここでつまずいたので、後の展開にのめり込めなかったのが残念だった。 とはいえ本として面白い。知らない研究も出てくるし、著者らの好奇心もリアルに伝わってくる。読む楽しさという観点で星5つ。" もっと読む
"とても詳しく調べて「へぇー」と面白く読みました" もっと読む
お客様は、本書を読んで言語の本質を知ると高く評価しています。言葉は便利で、普段何気なく使っているのに、使い方が難しさを指摘する内容が多くあります。また、ことばはどう生まれ、進化したかについて考えることができ、ヒトたらしめるものかもしれないと考える声もあります。
"...大袈裟に思えるかもしれませんが、本書を読むと、言語こそヒトと動物やAIとの違いを分けるもの、ヒトたらしめるものかもしれないと思えます。 専門用語も少なく、最後まで読みやすくかつとても面白い一冊でした。..." もっと読む
"さすが東大・京大でよく読まれている本だ。発達と言語を理解するには大変良いが,学者の論考なので一般の親では読みこなせない用語や言い回しがある。幼児教育の実践者は必読と思うが,2~3時間で読みこなすのは簡単ではないと思われる。..." もっと読む
"...子供が言語を習得する過程をよくよく考えてみると、非常に高度なことをやってのけていている。意味はわからず音を聞くところからスタートして、言語には意味があること、言語の意味の基本単位は単語であること、単語は音の組み合わせから成り立っていること、組み合わせ・文法を変えると違う意味を作ることができる、等を..." もっと読む
"ツイッターで良かったとありましたので読んでみました。 内容は悪くないのですが頭に入ってきにくく、文章が読みづらかったです。 二回繰り返して読んだのですが三回目は読む気になれませんでした。..." もっと読む
お客様はこの本の内容を非常に高く評価しています。興味深い研究の実例や、思考プロセスが興味深く、言語の本質を知るきっかけになったと述べています。また、オノマトペについて考えを深める内容で、ロボットやAIとの人間の違いについても触れられており、知識の幅を広げた本だと感じています。特に、オノマトペの話を興味深く、因果を逆に辿る話も面白いと感じているようです。一方で、一部のお客様は「知らない研究」が出てくるという指摘もあります。
"...ここでつまずいたので、後の展開にのめり込めなかったのが残念だった。 とはいえ本として面白い。知らない研究も出てくるし、著者らの好奇心もリアルに伝わってくる。読む楽しさという観点で星5つ。" もっと読む
"...この思考プロセスも興味深かった。 オトマトペについて考えている方や、ロボットやAIと人間の違いについて考えている方にオススメ。" もっと読む
"学部レベルの知識が身につきます。" もっと読む
"...と素直に楽しめるところと「うーん?そう?」とややこじつけを感じるところと混在している感じ。 エンタテインメント的なしかけも多いので、勿論私のような素人には学びもあるが、この本自体はあっさりと読んで他の研究者の言い分を別途知っていくきっかけにすると世界が広がって良さそう。" もっと読む
お客様はこの書籍の内容について高く評価しています。内容がすごいのに分かりやすく、周辺知識も惜しむことなく詰め込まれており、知的好奇心を満たしてくれる一冊だと感じています。また、専門用語が少なく、最後まで読みやすいと好評です。特に第7章の文章が難しかったという指摘もあります。
"...専門用語も少なく、最後まで読みやすくかつとても面白い一冊でした。 以下、個人的に特に印象的だった箇所を少し紹介します。 1 記号設置問題 AIは人間が説明するよりも瞬時に多様に、長文も引用して説明が可能です。..." もっと読む
"とても詳しく調べて「へぇー」と面白く読みました" もっと読む
"...の子どもはどうやって言葉を学ぶのか、という素朴な疑問から始まり、心理学や人類学の分野まで話題を巻き込んでいくのだが、それがわかりやすく短くまとめられているところがすごい。 人間が言語を使える決め手となる「アブダクション推論」の説明は目から鱗が取れるようでした。" もっと読む
"時代の流れの本質がここにある。自身の内面を掘り下げる教育が不可欠。形而上的思考の必要性を実感する。" もっと読む
イメージ付きのレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
- 2024年1月24日に日本でレビュー済みAmazonで購入我々が当然のように日々使用している言語。
親や学校から教わり、本能的に学習していった言語について今一度向き合ってみると、人間の本質にまで言及されるような不可思議な世界に触れることになります。
大袈裟に思えるかもしれませんが、本書を読むと、言語こそヒトと動物やAIとの違いを分けるもの、ヒトたらしめるものかもしれないと思えます。
専門用語も少なく、最後まで読みやすくかつとても面白い一冊でした。
以下、個人的に特に印象的だった箇所を少し紹介します。
1 記号設置問題
AIは人間が説明するよりも瞬時に多様に、長文も引用して説明が可能です。
しかし、それは決して「理解している」ことにはなりません。
さくらんぼ、みかん、いちごの”甘酸っぱさ”は違いますが、いくら言葉で説明できようと、経験がない限り「理解している」とは言えません。
「理解している」ためには、「人間の身体的経験を持つ」ことが必要となります。
2 言語についての感覚
① 清濁
「さらさら」よりも「ざらざら」が、「ころころ」よりも「ごろごろ」が、「とんとん」よりも「どんどん」の方が粗く重く強い印象があります。
「〜なさま」よりも「〜なざま」が、「〜はてる」よりも「〜ばてる」の方がネガティブな印象を受けます。
ポケモンも、進化するにつれ、もしくは体が大きくなるにつれ濁音が多くなるという相関があります。
② 発音時の口の大きさと対象物
無意味な音である「mal」と「mil」を示し、どちらが大きくどちらが小さいかを答えてもらうと、国籍に関わらず前者を大きいと答える人が多い。
様々な言語において、母音で「a,o」が使われる単語は大きい対象を、「i」が使われる単語は小さい対象を指す場合が多い。
ただし、「i」を「大きいもの」として捉える言語も存在するので、一概には言えない。
③ 子音の「阻害音」と「共鳴音」
日本語がわからない人に、日本語の「かたい」と「やわらかい」はどちらが「hardか?」を尋ねた場合も、その正答率は高い。
曲線からなる図形と角ばった線からなる図形、「どちらが『マルマ(共鳴音)』で『タケテ(阻害音)』?」という質問も、丸い図形は共鳴音から成り、角ばった図形は阻害音から成ると感じ、多くの人が同じ回答をするという。
④ オノマトペから始まる言語
日本語の「叩く」「吹く」「吸う」「きらめく」「ざわつく」なども、元々はオノマトペから動詞になったものである。
英語にあっても、「roll」は日本語の「転がる」、「chatter」は「ぺちゃくちゃ」とその成り立ちに共通点があるという。
なお、鶏の鳴き声が日本語は「コケコッコー」、英語は「コックドゥルドゥ」、他言語ではまた異なるように、同じ音を聞いても異なる聞き取り方がされる。
よって、日本人にはわかりやすい「つるつる」と「さらさら」の違いが他言語話者にはわからないという。
また、一般的な言葉を聞くときは左脳処理しているのに対し、オノマトペによる語りかけは右脳も同時に働くことがわかっている。
子どもに読み聞かせる時もオノマトペを多用するのは、感覚的に理解できるからである。
そこから言語を発見し、恣意的な言語への足がかりとしていく。
3 ヒトのみが持つ非論理的推論
動物は、天敵が足跡をつけることを認識できるが、足跡から天敵が近くにいることを予想できない。
猿に、丸三角四角を示したら、それぞれ赤青黄色を選ぶことを学習させても、逆に青色を見せては何も反応しない。
しかしヒトはこの推論が可能であり、この本能こそ言語学習を可能としている。
また、言語を扱えるということは、時空間を超越することができることでもある。
しかし言語を扱えない動物は、「イマココ」についてしか反応できない。
犬が昨晩見た不審者について吠えることができないように。
ヒトだけが1年前の海外旅行について盛り上がれるし、将来の不安について語ることができる。
- 2024年12月25日に日本でレビュー済みAmazonで購入さすが東大・京大でよく読まれている本だ。発達と言語を理解するには大変良いが,学者の論考なので一般の親では読みこなせない用語や言い回しがある。幼児教育の実践者は必読と思うが,2~3時間で読みこなすのは簡単ではないと思われる。筆者の作では「学力喪失(岩波新書)」(初等教育実践者は必読)のほうが読みやすく,実践的であろう。
- 2024年6月21日に日本でレビュー済みAmazonで購入言語習得を、オノマトペ→記号接地→アブダクションと繋いで語る。
記号接地の部分がやや拡大解釈というか、「人間は、記号が身体、あるいは自分の経験に接地できていないと学習できない」と言い切っていて(※著者の独自見解という訳でもなさそう)、身体あるいは経験とは何だろうという思いになる。
ここでつまずいたので、後の展開にのめり込めなかったのが残念だった。
とはいえ本として面白い。知らない研究も出てくるし、著者らの好奇心もリアルに伝わってくる。読む楽しさという観点で星5つ。
- 2024年6月3日に日本でレビュー済みAmazonで購入オノマトペの研究から言語の本質に迫ろうとしたもの。新書大賞と言う事ですが、多少は言語学の入り口に入った者にとって、この研究がそんなに素晴らしいとも思えない。本の帯で盛んに賞賛している有名人のなかに誰も言語学専門の方がいませんね。門外漢からすると面白かったのではないでしょうか。
- 2024年12月29日に日本でレビュー済みAmazonで購入人間は他の動物と比較して、ある因果関係に接すると「逆も真なり」と考えがち(赤ちゃんのときから!)で、そういう意味では、最も非論理的な生き物らしい。既存の知識を基に仮説を推論し、その推論と既存の知識を照合し、新たな知識を創造できるのも人間だけだと。これらは未知の脅威に立ち向って生き残ろうとする過程で身に付けた性質らしい。擬音・擬態・擬情語として感覚イメージを写し取るオノマトペが、このようなプロセスを経て、複雑で巨大な記号の体系である言語へと進化していったのではないかという仮説は全く腑に落ちる。
- 2024年11月30日に日本でレビュー済みAmazonで購入読むと、子の発達を見守るのがさらに楽しくなると思う。
所謂知育に役立つようなことは(少なくとも直接かつ即効的には)なさそうではあるが。
- 2024年11月21日に日本でレビュー済みAmazonで購入普段何気なく使っている『言語』ですが、「そもそもどうやって子供は言語を学習していくのか?」を改めて考えてみるのは新鮮で面白かったです。
ゆる言語学ラジオをきっかけに、今井むつみ先生やオノマトペの研究を知りました。本書では、『オノマトペ』と『アブダクション推論』を重視しているということで、読書日記として、その2点を簡単にまとめてみたいと思います。
<子供に言語の大局観を与えるのがオノマトペ>
子供が言語を習得する過程をよくよく考えてみると、非常に高度なことをやってのけていている。意味はわからず音を聞くところからスタートして、言語には意味があること、言語の意味の基本単位は単語であること、単語は音の組み合わせから成り立っていること、組み合わせ・文法を変えると違う意味を作ることができる、等を推論し、学習していく。
その言語習得の大局観を与えているのがオノマトペであるということで、本書では以下のようなステップを示しています(【】は、ぼくの理解で勝手に足しました)。
①【この音は何やら特徴があるなぁ~】
オノマトペのリズムや音から、母語の音の特徴や音の並び方などの特徴に気づく。
②【この音は何かを意味しているのかなぁ~】
音と視覚情報の対応づけを感覚的に「感じる」ことによって、耳に入ってくる人が発する「音」が何かを「指す」ということに気づく。それは「ことばは意味を持つ」という気づきにつながる。
③【この音はこれを意味しているのかなぁ~】
母語特有の音と意味の結びつき(たとえば、音の清濁と対象の大きさとの対応) を感覚的に覚える。
④【この単語はこれを意味しているのかなぁ~】
たくさんの要素がありすぎる場面で、オノマトペのアイコン性は単語が指し示す部分に子どもが注目するのを助け、その意味を見つけやすくする。
<アブダクション推論>
アブダクションとは、結果から原因を推測する思考法。例えば、いつも大行列のお店について、「おいしいから混んでいる」ではなく「混んでいるからおいしい」と考える思考法。
アブダクションの推論(さらに帰納推論)は、非論理的でいつも正解とは限らないけど、既存の限られた情報から新しい仮説を生み出すことが可能。不確かな状況、能力的な制約の下で、限られた情報でも、完全でないにしろそれなりに妥当な問題解決や予測を可能にしている。また、事例をまとめるルールを作ることで、外界の情報を整理・圧縮することが可能になり、情報処理上の負荷を減らすことができる。
例えとしては、ヘレン・ケラーが、手に水を浴びたときに、サリバン先生が手に綴ったWaterが、この冷たい液体の名前であると理解した。さらに、そこからすべてのモノには名前があることを理解した。
アブダクションの推論により、感覚・知覚レベルに留まる類似性ではなく、背後にある関係の類似性を見抜き、抽象的な概念を習得したり、目では観察できない因果関係を理解したりできるようになっていく。ここで大事な役割を果たすのがことばであり、ことばによって観察不可能な関係性に気づくことができる、と述べています。
<言語と文化>
最後に、言語と文化の関係性について触れたいと思います。
言葉や音は物事の全体像を真似ることが難しく、目立つ特徴を写し取り模倣しているが、どの特徴を写し取るかは各言語・各文化によって異なる。「文化は語彙に宿る」という話がありますが、まさにその通りだと感じました。
本書全体を通じて、子供の言語学習能力の凄さを改めて感じますね。第二言語習得も立派ではありますが、母語を話せるようになるだけで十分高度な学習でスゴイことです。
- 2024年11月7日に日本でレビュー済みAmazonで購入言葉とは何かの本質に迫る。
そして、日本人として日本語と向き合い深められるきっかけとなる。