ジョージアでは29日、新しい大統領の就任式が行われ、元プロサッカー選手で、反欧米の立場で知られるカベラシビリ氏が就任しました。
カベラシビリ大統領は、10月の議会選挙で過半数を獲得した与党「ジョージアの夢」の支援を受け、12月、議会の投票で大統領に選出されました。
一方、EU加盟を求める親欧米の野党やズラビシビリ前大統領はそもそも10月の議会選挙に不正があったとして、カベラシビリ氏を大統領と認めていません。
首都トビリシでは、11月、政府がEUとの加盟交渉を中断すると発表して以降、およそ1か月にわたって市民の抗議デモが続いており、この日も、就任式が行われた議会の前にはEUの旗などを手にした人たちが大勢集まり、新大統領の就任に抗議していました。
ズラビシビリ前大統領は、大統領官邸の前で支持者に対し、「官邸の中にいようと外にいようと、私はあなた方とともにいる。国民の信頼がなければ、正当性はない」と述べ、みずからが正当な大統領だと訴えたあと、官邸を離れました。
前大統領や野党側は引き続き、議会選挙のやり直しを求めていく方針ですが、新大統領の就任で与党の権力基盤がより強固になり、現地の専門家からは、今後、政権の欧米離れが進んでいくとの見方も出ています。
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ジョージアで新大統領が就任 反欧米の立場で知られる
旧ソビエトのジョージアで、EU=ヨーロッパ連合への加盟を求める市民がデモを行う中、反欧米の立場で知られるカベラシビリ氏が、29日、新しい大統領に就任しました。大統領官邸を去った親欧米の前大統領は、新大統領に正当性はないと批判しました。