白馬三山(白馬岳・杓子岳・鑓ヶ岳)と鑓温泉 - 小1娘を連れて
- GPS
- 69:42
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 2,209m
- 下り
- 2,138m
コースタイム
猿倉荘(14:58)-(16:16)白馬尻小屋
2日目(8/7)
白馬尻小屋(5:54)-(6:18)雪渓取りつき(6:28)-(8:23)雪渓終わり(8:40)-葱平(9:07)-(10:30)避難小屋(10:35)-(11:05)標高2553m(11:20)-(12:00)白馬岳頂上宿舎(弁当)(13:00)-(13:30)白馬山荘(14:43)-(14:58)白馬岳(15:05)-(15:40)白馬山荘
3日目(8/8)
白馬山荘(6:16)-旭岳分岐(6:37)-(6:45)丸山(7:00)-杓子岳分岐(8:03)-(8:27)杓子岳(8:32)-杓子岳分岐(8:58)-(9:05)杓子沢コル(9:08)-(10:35)鑓ヶ岳(弁当)(11:28)-(12:08)鑓温泉分岐(12:14)-大出原(13:25)-(16:10)白馬鑓温泉小屋
4日目(8/9)
白馬鑓温泉小屋(6:26)-小日向のコル(9:49)-鑓温泉分岐(12:28)-(12:40)猿倉荘
天候 | 1日目 曇り、一時雷雨 2日目 曇り、ガス、一時雨 3日目 晴れ、曇り、ガス、一時雨 4日目 晴れ、曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目 猿倉荘から数分で砂防ダム工事用道路に出る。大型車が通れるように作られた砂利道で、歩きやすい。距離をどんどん稼げる。工事用道路が終わると樹林帯に入る。木道がよく整備されている。よくぞここまでやったものだと感心させられるほど。疲れた頃に白馬尻荘の「おっかれさん」岩。 2日目 白馬尻荘の横から出発。よく踏み慣らされた道。 大雪渓の取りつきは、雪渓が痩せてきたためケルンから20m程先に移動。落石は白馬尻荘の方が「今のところ少なく落ち着いている」とのこと。しかし、「雪渓上で腰を下ろして休憩せず、絶えず落石を警戒して通過してほしい」と言われた。 雪渓上部は落石で空いた穴が広がり崩壊。左岸(白馬岳側)の秋道へ上陸する。 小雪渓も痩せて通行禁止。やはり、左岸の夏道を通って葱平へ登る。 3日目 白馬山荘から鑓温泉分岐まではとてもザレている。ジグザグ道で誰かがショートカットしようものなら、そこに新しい道がすぐできてしまうほど崩れやすい。面白いのは、杓子岳の石は赤茶色が多くて鑓ヶ岳の石は真白。隣同士で色が違う。 鑓温泉分岐からの下りはハード。特に大出原から樹林帯に入るまで段差のある岩を長時間降り続けなければならない。樹林帯に入り、最初の川に出会うとここからが危険個所の始まり。小さな川だが、滑りやすい上に崖になっているので、周囲の岩をしっかりホールドして渡る。その先にあるのが三か所の鎖場。1つ目の鎖場は滝を横断してすぐ折り返しになっている。鎖は滝の手前から付いていて、足元はヌルヌルした粘土で滑って転んでしまった。濡れるのを嫌がらず、踏み跡をよく見て一度渡りきってから折り返すと楽。2つ目の鎖場は距離が長い。ヨコ這い→タテ這い→ヨコ這い→タテ這い。3つ目は鑓温泉のすぐ上部にある。疲れきっているのでもう一度気を引き締めなおす。 途中で鑓温泉の屋根が見えるが、近そうで道のりはまだまだある。 4日目 小屋を下りてゆくとすぐ雪渓がある。ここも痩せているのでトラバースルートが上方へ変更されている。渡ると間もなく難関。道幅は靴幅より少し広いくらいか。谷側へ傾いていてザレて崩れやすい。崩壊したために角材で仮設の梯子をかけているところもある。ここは慎重に通過する。その後、雪渓は2か所。すべて痩せてしまっているので、トラバースポイントが下方へ移されている。杓子沢の雪渓は殆ど残っておらず、ヘリで仮設の橋を運んできていた。ここには監視員が立っていて、落石が多発していると登山者の注意してる。岸で話をしただけですぐ近くの石がガラガラと崩れ落ちたのには驚いた。 この後は、小日向のコルまで厳しいアップダウンが延々と続いたあと、コル直前の急登が待っている。 コルを越すとあとは下り。段差のある岩を気をつけながら下りてゆく。高木樹林地域に入ると道の両側は土なのに、なぜか道の部分だけ石がゴロゴロしていて少々歩きにくい。誰かが播いたのか? 鑓温泉への分岐点まで来ると猿倉はもうすぐ。 |
写真
感想
小学1年生とお母さんのアルプスデビューです。
最初の予定は白馬岳から蓮華温泉へ下り、子供を露天風呂初体験させるつもりでした。しかし、梅雨の大雨で蓮華温泉からの道が土砂崩れで8月中旬まで通れなくなったので、鑓温泉への縦走となりました。
心配だったのは高山病とお母さんがこむらかえりを起こしやすいこと。そして子供が、朝早く起きて朝食をべれるかということ。
大雪渓の登りでは、子供の靴が小さく装着できるアイゼンがないので滑落防止にザイルをつないで登りました。最初のうちは親の足跡を怖々と辿っていましたが、すぐに慣れて途中からは先頭に立ち、親よりも早く登っていきました。その他の雪渓のトラバースでは縦一列に並び、手をつないで渡りましたが、「滑るから楽しい」と言って娘は喜んでいました。
登りで注意したのは給水間隔。およそ10分おきに飲んでいました。今回、初めてハイドレーションを使ったのですが、とても重宝しました。親のザックに取り付けた給水バルブを子供にくわえさすと「おっぱい吸ってるみたい〜」と大喜び。
心配していた高山病は・・・。登山中は何ともなし。ただ白馬山荘で、はしゃぎ過ぎた娘が頭痛をおこしたため、持っていた携帯酸素で事なきを得ました。まあ、ハイになった段階で高山病の兆候が出ているのですが。
やはり、娘は朝食を殆ど食べられません。これを予想して、持って行ったゼリー食品やマルトデキストリン、アミノ酸やビタミンを含む健康食品、お菓子類を行動中に定期的に与えました。あと、荷物はかさ張ったのですが、昼食時に携帯コンロで作った熱いお茶や甘い紅茶を飲んだ時は、体が温まるだけでなく気分的にもほっとできたので、とてもよかった。
子連れの登山で注意しなければならないことの一つに、子供にとって30cmの段差は容易に登り降りできないということ。大人は一足で行ける高さも子供はよじ登ったり、よじ下りたりしなければなりません。それが続くと、子供にとってとても大変なことです。また、ルート選びも拙いので、わずか30cm遠回りすれば簡単なところを近道したために辛いルートになってしまうということもあります。そこで、先頭の親が、子供が簡単に越せそうなルートを見つけ、場合によっては足を置く場所、順番を指示し、それでも辛いところは、引っ張り上げたり、抱き降ろしたりしました。
また、今回のような危険個所の経験はウチの子供にはまだないので、子供ができる安全な方法を親がやって見せて、させてみせて、危ないときは注意して、できたら褒める、を繰り返しました。気づいたら、後ろは大渋滞。申し訳ありません。
今回の登山は娘にとって大アドベンチャーでした。すべてが初体験。雪渓、2000mを超える登山と縦走。軽い高山病。雷鳥との対面。鎖場や梯子、その他危険箇所の通過と長距離の歩行。初めての温泉でしかも山の露天風呂。日の出も始めて見ました。とりわけ、眼下に雲海、目の前を雲が横切り、高い空にも雲があるのを見た時は「雲の世界にきたー」と感動していました。
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