特集(2015年1月)
米国やカナダ、メキシコなどを含む北・中米エリアは、世界でも有数のアルミニウム市場です。
UACJグループは、このエリアを日本、タイとともにグローバル戦略の要と位置づけ、缶材および自動車パネル用材を軸に製造・販売拠点を整備するなど、積極的な事業拡大を進めています。
アルミニウム缶市場で世界最大の米国に
世界最大規模の製造拠点を確立
北米市場では、年間約940億個のアルミニウム缶が消費されており、世界最大の缶材市場となっています。こうした旺盛な需要に応えるため、米国のアルミニウム圧延会社全体で、年間約200万トンもの缶材を生産し、うち約160万トンが北米内で使用されています。これは、日本の缶材市場の約4倍の市場規模となります。
この北米市場において、UACJの連結子会社Tri-Arrows Aluminum Inc. (以下TAA)は、単一工場として世界一の缶材生産量を誇るアルミニウム圧延会社を共同運営。
世界トップクラスと評価される高いコスト競争力を発揮し、世界最大のアルミニウム缶需要に応えています。
燃費規制強化とともにアルミニウム化が進む自動車用材
その需要拡大に応えるため業容を拡大
北米の自動車市場では、燃費規制の強化にともない、車体の軽量化に向けて、自動車パネル材のアルミニウム化が急速に進んでいます。今後はドアやフェンダーなどについてもアルミニウム化が進み、自動車1台当たりのアルミニウム使用量はさらに増加するものと予測されています。
こうした需要拡大に応えるため、UACJは、欧州Constellium N.V.社と、米国での自動車パネル用アルミニウム材の共同事業を開始することで合意。新設される工場には、TAAからも母材を供給する計画であり、米国内で母材から生産できる強みを活かして、米国市場のニーズにタイムリーに応えていきます。
2013年以前の拠点