自動車の大量生産に必要な「型式指定」の認証を巡りメーカーの不正が相次いだ問題で、国土交通省が設置した有識者検討会は24日、不正防止対策を取りまとめ、公表した。生産ラインから新車を抜き取り、安全や環境に関する性能の基準(保安基準)を満たすかどうか検査するなど、国による監視の強化を提言した。
国交省によると、検査は抜き打ちで実施する可能性がある。開始時期や対象車種と台数、頻度などの詳細は今後決定し、関係する省令を改正する。コストはメーカー側に負担を求める方針。
検討会はこのほか、メーカー自らが不正を抑止できる仕組みが必要として、認証業務に関する法令順守を経営方針に明記し、責任者を明確化することを求めた。上場企業に対する監査法人のように、認証業務を巡る内部統制について第三者機関の評価を受けることも有効だと指摘した。
認証制度に関し、メーカーの要望や国の規制の方向性、国際的な動向について意見交換するため、官民協議会を設置することも重要とした。
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