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新NISA「いきなり暴落には参った…」 円安・物価高・格差助長の副作用もはらむ「岸田政権の置き土産」

2024年9月11日 06時00分 有料会員限定記事
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 1月から始まった新NISA(少額投資非課税制度)は、岸田文雄首相の看板政策。多くの個人が株式投資を始め日経平均株価は史上最高値を記録したが、8月の歴史的な株価暴落から乱高下が続き、評価は分かれる。新NISAの人気投資先は成長率の高い米国株など海外投資信託のため専門家は、円を売ってドルを買う円安の圧力となり、円安物価高の助長につながりかねないと懸念する。(市川千晴)

 新NISA 個人の株式や投資信託の運用益が非課税になる少額投資非課税制度。1月に拡充され、年間投資枠を最大360万円に引き上げ、5〜20年だった非課税期間を無期限とした。生涯で利用できる非課税投資枠は最大1800万円。口座開設数は3月末で2322万件。金融経済教育も推進し、貯蓄から投資への流れを後押しする。

◆家計の金融資産は200兆円増

終値で過去最大の下げ幅を記録した日経平均株価を示すモニター=8月5日、東京都中央区で(布藤哲矢撮影)

 「日銀の政策金利に連動し預金利率も上がったが、株の売買で得た利益に比べればわずかだ。次の首相も制度拡充を続けてほしい」。墨田区の自営業者(69)は訴える。日経平均株価は7月11日に史上最高値の4万2000円を越えるなど株高が続いた。日銀の資金循環統計によると、2024年3月末の家計の金融資産は2199兆円で、政権発足前の21年9月末...

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