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「おもしろい書評」を書くために必要な7つの知識

書評は当ブログのメインのコンテンツとなっています。毎日ブログを更新する(平日のみ)と決めている私にとって、書評は計算できるコンテンツです。一冊読めれば、確実に一記事を更新できるからです。

書評にはコツがあります。私が書く書評が面白いかの判断は皆さんに任せるとして、もし当ブログのような書評を書きたい方は、これからご紹介するポイントを抑えておけば、誰でも書評が書けるはずです。


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1.「自分が主役」を強く意識する

本のあらすじを順番に書いて、その都度「私もそう思いました」「共感しました」のような平凡なコメントを付けていく書評が多いです。このパターンの書評は「本」の内容が主役になってしまい、凡庸な文章になりがちです。絶対にこういう書評は書かないことです。

個性というのは、ある種の「無理」や「歪み」だと思います。無理や歪みが一切ない整然たるものというのは、おもしろくもなんともありません。逆に「なんで、ここでこれ?」と驚かれるようなものを文章に放り込んでガリガリつなげていく強引さがあると、その人の個性、歪みというものがにじみ出てきて、「なんか焦げ臭いね」「ここ、摩擦熱が起こっちゃっているんですけど」という感じで、ウケる人たちにはものすごくウケるのです。

via: 文章力とは、この世を生きる力である

読書感想文ではなくて、「エッセイ」を書くつもりで臨んでください。エッセイを書くコツは「補助線」を意識することです。自分の得意な仕事や趣味、スポーツ、自分自身のこれまでの経験を補助線にして、文章を書くのです。言い換えれば、本の内容と得意分野を強引に結びつけるということです。私はブログのサブタイトルにもあるように「ブログ・ライティング」に結びつけて書くことが多いです。

本書で描かれているキュレーターの姿は、まさに私が理想とするブロガーの姿「ソーシャルブロガー」そのものでした。「自分の価値観や世界観」を持ち、「新たな意味を与え、多くの人と共有する」姿は、ソーシャルストリームを駆け巡る「ソーシャルブロガー」の独壇場です。

via: ブログの歴史に名を残す方法

「補助線」は、自分独自の視点ともいえます。これぞまさに、いま注目されている「キュレーション」の行為そのものです。独自の補助線に沿って書評を書くことは、本の内容をキュレーション(フィルタリング)して、新たな文脈を付加することなのです。

2.共感できるキーワード・ポイントを3-7個選ぶ

私は本を読みながら、共感できる部分に片っ端から付箋を貼っていきます。ちょっとでもフックした部分はすべて付箋を貼ります。読み終えたら、付箋を貼った部分だけ読み直します。こうすると、一回目に読んだ時間の1/10くらいの時間で読めてしまいます。

違う色の付箋を利用して、復読しながら共感できるポイントをさらに絞込みます。ここで3-7の奇数個を選ぶことがコツです。その理由はあとで説明します。

付箋を利用しないと、もう一度最初からすべて読み直すことになるため、効率がものすごく悪いです。付箋がない読書は、私にはありえないです。

3.キーワードを小見出しにして、自分の文章を書く

上記で選んだポイントを小見出しにして、各々に対して文章を書いていきます。このとき、本は閉じて、自分の言葉で文書を書きます。自分の得意な分野に引き込んで、好きなように書いていきます。

もし、サッカーが好きであれば、「訪問先の営業で、案件を持ち帰ってはダメだ。ディフェンスラインを下げてはいけない。プッシングサッカーのように、その場で確認して、ゴールへ向かうべきだ」のようにです。

どんな物事の間にも共通点は意外とあります。「そこで、これを結びつけるか!」的な驚きが、文章を面白くするのです。書評に限った話ではなくて、すべての「エッセイ」に通じます。


Big feet / col&tasha

4.引用を入れる

自分の持論を書きなぐって、その結論の裏づけを、本の中の「決めゼリフ」に投げてしまいます。メチャクチャなことを書いても、本の引用を利用して「この本でもこう言っている(だから自分は正しい)」と締めれば、妙に説得力がでてきます。

via: 文章力とは、この世を生きる力である

ある程度文書ができたら、再び本を開いて、各小見出しごとに入れる引用部を選びます。自分の文章・主張の補強してくれる文章を選ぶことがコツです。結論を引用部に投げてしまうのも効果的です。自分の持論を、第三者の文章で補強すると、恐ろしく説得力がでてきます。

そろそろお気づきのように、私が勧める書評とは、本の内容を「ダシ」にして、自分の持論を展開する文書です。読む側にとって、これほどタチの悪い文章はないでしょう。自分にとって痛いところを突かれていても、本に書いてある以上、ツッコミようがありません。引用がちりばめられた文章は「お得感」があるため、つい読んでしまいます。

ちょっとズルい方法ともいえますが、長くブログを運営していきたいのであれば、「大樹に寄らば」的な文章作成術は、身に着けておいたほうがよいと思います。

5.書評タイトルを工夫する

いくら記事の内容が詳しくて面白くてもだめで、タイトルで勝負でほぼついてしまっているのです。読者が、あなたのブログ記事タイトルを見つけて、読むか読まないかを決める時間は、1秒もないです。そのチャンスを逃したら、次は絶対にありません。

via: あなたのブログが7倍読まれやすくなる方法

書名としてキャッチーでも、そのままブログ記事タイトルとしてキャッチーであるとは限りません。書評文ができた時点で、最適なタイトルを考えます。もちろんそのまま利用できるものもあります。

キャッチーなブログ記事タイトルのコツの一つとして「数字を入れる」があります。「現代サッカーから学ぶ、スピード営業を実現する5つのポイント」のように、数字が入ると不思議と興味が湧いてくるのです。

先ほど、選ぶ共感ポイントを、3-7の奇数個としたのはこのためです。タイトルに入れる数字は、偶数よりも奇数個の方が、グっと締まります。ブログ記事のタイトルの付け方にはその他にもコツがありますので、「ツイッター時代に注目される、ブログ記事タイトル9つのルール」を参考にしてください。


清水山公園 / klipsch_soundman

6.面白い本に出会う

面白い本に出会えれば、面白い書評を書くことはやさしくなります。私はお気に入りの書評ブログ、本屋、図書館、新聞で本を探しています。読書が趣味なので、良い本と出会え続けることが、私の人生の充実に繋がります。

書籍の面白さはタイトルでほとんど決まってしまうと考えています。いくら内容が面白くても、本のタイトルがキャッチーでないと、満足度は下がってしまいます。

via: 失敗せずに面白い本を選ぶ方法

私の本を選ぶ基準は「タイトル」です。タイトルが面白そうな本は、大抵は読んでも面白いことが多いです。なぜなら、人は、本のタイトルを補助線にして本を読んでいるからです。タイトルの内容を探しながら読んでいるのです。本の面白さは、書名を見た瞬間のイメージで決まっているのです。

自分の直感を信じて選ぶことが一番だと思います。もちろん人によって好みはあります。自分にとって面白い本を選ぶことが、オリジナルな書評を書くことにつながります。


DSC09154 / Aube insanite

7.面白くない書評は存在しない

実は、あまり面白くなかった本でも、面白い書評を書くことができます。書評とは、面白かった部分だけ切り出して書くものだからです。どんな本でも、最後まで読めば、一つや二つは共感できる部分があるはずです。その部分だけを引っ張り出して、文章を書けばよいのです。ある意味悪魔的な方法とも言えますが、自分が気持ちよく持論を展開できて、読み手が納得してくれる文章であれば、書いて読んでもらう価値はあります。

書評といっても、カッコイイ文書を書く必要はありません。気張らずに、自分の得意分野に引き込むことで、情報がキュレートされて、独自の世界観が生まれます。自分だけの新しいオリジナルなエッセイが生まれるのです。

【追記】

当記事でいう「書評」とは、本来の意味での書評ではなくて「書エッセイ」のようです。けど、形式にこだわらず、読者に面白く読んでいただけるのであれば、それが正解だと思います。

コメント

  1. 奇想庵 より:

    「『おもしろい書評』を書くために必要な7つの知識」を知っていても「おもしろい書評」を書くのは難しい
    たまたま目に付いたタイトルに惹かれて読んだのが、「わかったブログ」さんの「『おも

  2. 匿名 より:

    「おもしろい書評」を書くために必要な7つの知識
    「おもしろい書評」を書くために必要な7つの知識

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