東京地区百貨店/10月売上は2カ月連続マイナスの1.1%減
2024年11月25日 14:57 / 月次
日本百貨店協会が11月25日に発表した10月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1309億円(前年同月比1.1%減)で、2カ月連続のマイナスとなった。
10月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 1309億円 | 1.1%減 |
総店舗面積 | 67万2061m2 | 9.7%減 |
総従業員数 | 1万2494人 | 9.2%減 |
10月の東京地区は、売上高(1.1%減)、入店客数(9.0%減)共に前年を下回った。気温が下がらず秋物商戦が苦戦したほか、日曜日1日減等も影響した。免税売上は中国の国慶節や韓国の大型連休による客数増もあり、8月以降減速傾向にあった伸び率は、再度増勢に転じた。また、外商催事等、各社の得意客向け施策も奏功した。商品別では身のまわり品を除く4品目が前年を下回った。
具体的なアイテムの動向では、衣料品は1.6%減となった。記録的な高気温で、この時期主力のコート等重衣料は低調だったが、ブルゾン、ジャケット等は好調に推移した。中旬以降の気温低下と共に徐々に防寒アウターにも動きが見られた。婦人服・洋品はブラウス、ワンピース等が好調で2カ月ぶりにプラスに転換した。
身のまわり品は、3.2%増だった。インバウンド需要から、ラグジュアリーブランドのハンドバッグやスーツケースが好調を継続した。婦人靴は、ブーツの動きは鈍かった一方で、スニーカーは好調に推移した。紳士靴もビジネスは低調だがカジュアルは好調だった。
雑貨は、2.3%減となった。化粧品は、11.2%増となり、免税売上が押し上げ二桁増を記録した。スキンケア商品では日本国内メーカーのライン使いなど、単品買いからのシフトが見られ客単価が向上した。美術・宝飾・貴金属は催事の期ずれ等もあり前年割れだが、時計は各社とも好調だった。
食料品は、5.2%減だった。生鮮食品や惣菜は物価高影響が大きく、食料品全体で4カ月連続のマイナス。物産展や食品催事は各社とも好調。菓子は手土産のほか、気温低下でチョコレートが好調となった。
11月18日時点の動向は、気温低下に伴い重衣料が稼働し、前年比3.0%増で推移している。
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