そこで、スポットライトを当ててみたいのが、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のノートPC「HP Pavilion Notebook PC dv2」だ。80,000円を切る価格帯ながら、グラフィックスに動画再生支援機能を備える「ATI Mobility Radeon HD 3410(512MB)」や、CPUに「AMD Athlon Neo MV-40(1.6GHz)」を搭載。動画編集やオンラインゲームなどでの使用も可能な性能を持っている。
そのほかの基本スペックとしては、HDDが320GB(SATA/5,400rpm)、メモリが2GB(最大4GB)となり、チップセットにはM690Gを採用。また、OSにはWindows Vista Home Premium SP1を採用するほか、無線LANにIEEE 802.11nドラフト2.0や、Bluetooth2.0+EDRなども備えている。インターフェースにはUSB2.0×3やHDMIも装備しており、大型の液晶テレビなどに画面を表示することもできる。本体サイズは幅293×高さ24〜33.5×奥行き242mm、重さ1.7kgで、無理なく持ち運べるサイズだ。
液晶ディスプレイは12.1V型(1,280×800ピクセル)を搭載。ボディのデザインには米国やヨーロッパ、アジアなど世界のデザイナーがデザインした「ZEN-design」として「kirameki(煌)」を採用。光と化したエネルギーが無数に瞬いている様子をモチーフにしている。また、デザインを加えたフィルムに樹脂を流しこみ、そのデザインを転写させる「HP Imprintテクノロジー」により、傷に強く、長期間使用しても塗装がはげることがないという。そのほか、タッチパッドやクリックボタンには「VMフィニッシュ」(Vacuumed Metal Finish:真空圧着による金属加工処理)を施すことで、メタリック調の風合いを出している。全体的に所有欲をくすぐる高級感のあるボディだ。
さて、今回は、実際にフルHDで撮影した動画を取り込み、エンコードや編集を行った。動画は編集部にある日立のデジタルフルHDビデオカメラ「Wooo」シリーズ「DZ-HD90」で、近隣の風景を撮影した。ファイル解像度1,920×1,080ピクセルの設定で、撮影時間は約5分間。HP Pavilion Notebook PC dv2への取り込みはDZ-HD90の付属ソフト「ImageMixer 3 HD Edition for HITACHI」を使用し、USB2.0ケーブル経由で行った。ファイル形式はAVC.H264(拡張子はm2ts)、ファイルサイズは548.8MB、ビットレートは13.9Mbps。フレームレートは29.97fps。取り込みに要した時間は約3分30秒だ。
フルHD動画ということで、作業前は「実際にどこまでできるのか?」という不安も多少あったが、HP Pavilion Notebook PC dv2は充分にその性能を発揮してくれたといえる。特にWindowsムービーメーカーでの編集部分では思った以上の動きで、イメージ通りの動画を作成することができた。また、解像度1,280×800ピクセルの12.1V型ワイド液晶は、動画編集をする上でも小さすぎるということもなく、快適に使用できた。