「印刷物」を「工業製品」と捉える以上、その製造メーカーには「品質保証」というひとつの責任が生じる。そこには生産工程における機資材の見直しや工程間での工夫など、様々な手段が考えられるわけだが、最終手段はやはり生産物を「検査」「検品」するということになる。印刷業界においても多くの検査関連機器が市場投入されており、「不良品をどう処理するか」、また「不良の原因を如何に生産工程へとフィードバックするか」といったシステマチックな検査工程から生まれる高品質で安定した製品供給は、クライアントの信用を獲得する手段であり、問題があった時もその製品の出荷時の検査記録などがチェックできる体制にあるかどうかが発注先の評価対象に加えられるようになってきている。
つまり検査エビデンスの存在が求められるようになってきているということだ。また一方で、多品種・小ロット・短納期化が進む中では品質管理の検証による作業の効率化、損紙低減によるコストダウンなど、経営的観点からも重要性を増している。
そこで今回は「検査関連機器・システム」を取り上げる。
シリウスビジョン、画像検査機の世界トップメーカー目指す
「オンリーワン画像検査技術で世界の製品品質向上に貢献し、人々の生活に豊かさと幸福をもたらす」。シリウスビジョン(株)(本社/横浜市港北区新横浜2-4-17、辻谷潤一社長)は2021年、このミッションのもと新社名に変更するとともに、ソフトウエア開発の一層の強化や営業... 全文を読む
[寄稿]検査エビデンス重視へ〜定着する検査装置ニーズ
毎年検査特集号で原稿の依頼を頂くのだが、読まれる方に有益なコンテンツを提供するなど僭越であるので、出来る限り弊社の製品や会社のPR色を持たない様に心がけて小生の感じることを書かせて頂くのみである。こういった出版物に文章として残るものは、蒸発してしまう会話とは異なる... 全文を読む
賢工製版、ダックエンジニアリング オンライン枚葉検査装置導入
「営業が仕事を取りやすい生産設備を構築していくのが私の役割」。このように語るのは、印刷会社の仲間専門で事業展開する(株)賢工製版(本社/東京都品川区東品川5-6-15、佐野勝浩社長)の佐野貞雄会長だ。そんな同社は2019年11月、製薬業界など品質に厳しい仕事に対応... 全文を読む
旭紙工、店名差替え物・印刷時の2枚取りによる白紙の混入防止
折や製本工程で稀に起こる「混入事故」。頻繁に起こるものではないが、発生した場合のダメージは深刻だ。印刷加工・製本の旭紙工(株)(本社/大阪府松原市、橋野昌幸社長)は、混入事故を折工程で発見・防止するため、紙折機専用の混入防止システム「EYEON-F」を既設の紙折機... 全文を読む
スカイロジック、枚数計数機「EasyNumbers」
「枚数を正確に数えるシステムが欲しい」。枚数計数機「EasyNumbers」は、印刷業界からのこのような要望に応えて(株)スカイロジック(本社/静岡県浜松市、南野真吾社長)が2017年に開発した製品。主に、能書・封筒・シールなどの計数に活用されており、「2つ折りが... 全文を読む
広瀬鉄工、薄・厚紙大量高速検査機
「枚葉印刷物検査に3つの安心」をキャッチフレーズに、広瀬鉄工(株)(本社/大阪市東成区東中本、廣瀬安宏社長)は「SKSシリーズ」を大きく改良したオフライン式枚葉印刷検査装置「inspect」シリーズを市場に提供して稼働実績を拡大している。 近年の印刷業の経営環... 全文を読む
ジーティービー、プリント不要で刷版確認「Digital Plate Checker」
刷版確認のプリント出力が不要な時代が到来した。(株)ジーティービー(本社/神戸市中央区、大西幹雄社長)の「Digital Plate Checker(デジタルプレートチェッカー)」を使えば、プリント出力して、出力用紙で確認するといった無駄の多い従来のチェックが不要... 全文を読む