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挫折しない
2014/04/26
前田 剛
(ファーエンドテクノロジー株式会社)
Redmineとは
課題管理・情報共有ができる、
プロジェクト運営を支援する
オープンソースソフトウエア
<Redmineのメリット①>
誰が何をすべきか明確になる
<Redmineのメリット②>
作業・やりとりの履歴がわかる
誰が、いつ?
何をした・言った?
<Redmineのメリット③>
情報を集中管理できる
タスク一覧20120402.xlsx
タスク一覧20120403【最新0420】.xlsx
タスク一覧20120410【0420時点最新】.xlsx
タスク一覧20120412【進捗会議用】.xlsx
タスク一覧20120412【実際の進捗】.xlsx
タスク一覧20120412~コピー(2).xlsx
タスク一覧20120413【仁藤最新0420】.xlsx
タスク一覧20120413~コピー【最新】.xlsx
Office Man icon by DaPino
<Redmineのメリット④>
スマートフォンにも対応
アプリを使えばスマートフォン
からも利用できる。
国産・フリーのRedminePMが
お勧め。
(iPhone/iPad/Android対応)
<Redmineによる課題管理の基本概念>
チケット
管理対象の課題・タスクを記録するためのもの。
タスクの内容・担当者・ステータス・履歴が記録される。
携帯電話で受信すると
文字化けする
<Redmineによる課題管理の基本概念>
チケット≒課題を書いた付箋
ファイルサーバの
ディスク増設
(6月20日 20時)
顧客DBで家族構成も
管理できるようにする
Redmineのチケットは、付箋と違って
担当者、ステータス、作業の履歴なども管理できる
チケットはRedmineの中核。
「Redmineを使いこなす」=「チケットを使いこなす」
理想
現実
<Redmineあるある①>
放置されているチケットが大量
<Redmineあるある②>
関係者に使い方が伝わっていない
268/365 - Default State by Helga Weber: https://www.flickr.com/photos/helga/3952984450/
<Redmineあるある③>
誰も使わなくなって廃墟状態
Ruins, Silverton by Chris Fithall
https://www.flickr.com/photos/chrisfithall/13885123976/
Redmineで挫折しないよう、
使い方をわかりやすく伝えることが必要
Redmineは、チームで
チケットを消すゲーム
Redmineの使い方を端的に伝えるための
Redmineの定義案
クリアするためにやること
自分のチケットを消す
自分で消す、ほかのメンバーに渡す
ほかのメンバーのチケットを消す
渡してもらう、ほかのメンバーが消すのを手伝う
記録を残す・コミュニケーションする
クリアするために実施したことを記録したり、クリアの課程での
コミュニケーションを行う。それは全てRedmine上にノウハウ・
知識として蓄積される
<クリアするためにやること>
チケットを消す
対応が完了したチケットはステータスを「終了」にする
<クリアするためにやること>
チケットをほかのメンバーに渡す
回覧板を回すようにチケットをほかの人に回して、目の前から消す
<クリアするためにやること>
記録を残す・コミュニケーションを行う
クリアするために行ったことを記録する
クリアのためのコミュニケーションに使う(メールはやめる)
⇩
ノウハウ・知識が蓄積され、ほかのチケットも迅速に消せるようになる
クリアしやすくすることを心がける
⇩
チケットを消しやすい
Redmineの運用を心がける
⇩
運用の挫折・Redmineの廃墟化を防げる
<消しにくいチケット①>
粒度が大きい
タスク#1
販売管理システム開発
どこから手をつければよいのか
わからない
放置される原因に
完了するまでに時間がかかるので
なかなか消せない
作業のボリューム・進捗がわかりにくい、モチベーションにも悪影響
チケットは数時間から数日で終わる大きさにするとよい
(1) ○○で文字化け
(2) △△で必須チェック
漏れ
(3) □□の件の見積書を
ください
<消しにくいチケット②>
複数の課題が書かれている
やるべきことがわかりにくい
すべて終わらないと消せない
<消しにくいチケット③>
終了条件が不明確
タスク#1
運用マニュアル
どの時点で消してよいか分からない
どうなれば・どうすれば終了なのかを意識して
チケットを作成する。
「運用マニュアルを執筆する」のように、
「○○を△△する」のような題名にすると
終了条件を意識しやすい。
終了条件は執筆完了? 製本完了?
配布完了? 運用説明会完了?
挫折を防ぐtips
ステータスは必要最小限で
必要以上に細かくすると分かりにくくて面倒
簡略化を検討してもよい
デフォルトのステータス
新規
進行中
解決
フィードバック
終了
簡略化したステータス例
新規
進行中
終了
挫折しにくい適用範囲
難易度 低 難易度 高
バグ管理
QA管理
インシデント管理
プロジェクト管理
随時発生する課題に対して都度チケットを
作成し、短期間で終わらせていくものには
適用しやすい。
将来のタスクの洗い出しが必要だったり、
すぐに処理するわけではない大量のチケッ
トを扱う必要があるので習熟が必要。
まずはバグ管理から適用し始めるのが分かりやすい。
プロジェクト管理に適用する場合、まずは直近のマイルストーンに対するタスクの
管理に使うのがお勧め
(先のことを考えるのは難しい・大量のチケットの扱いには慣れが必要)
大量のチケットの整理
プロジェクト管理で利用する場合、
すぐに着手しないものも含めて多数のチケットが登録される
⇩
チケットの一覧が長くなり、どのチケットに着手すべきか分かりにくい。
今やるべきものだけに注目する仕組みが必要
<大量のチケットの整理>
バージョン
5月8日
v0.1リリース
5月22日
v0.2リリース
6月5日
v0.3リリース
4/30 5/7
5/1
5/13 5/21
5/17 5/22
5/13 5/22
5/23
5/8 v0.1 5/22 v0.2 6/5 v0.3
リリース予定ごとに「バージョン」を作成し、
当該リリースに関係するチケットをまとめることができる
<大量のチケットの整理>
バージョンを利用するメリット
バージョンに関連づけられたチケットのみの一覧を
ロードマップ画面で参照できる。
大量のチケットの中から、今作業すべきチケットだけに注目できる。
<大量のチケットの整理>
バージョンの利用例
www.redmine.org のロードマップ画面。
4000件以上のチケットのうち、直近のリリースの向けて処理すべきチケットがわかる。
<大量のチケットの整理>
バージョンの利用方法
①バージョンの作成
管理者ロールのユーザーで「設定」→「バージョン」
②チケットをバージョンに関連づけ
チケットの「対象バージョン」で選択
③ロードマップ画面の参照
「ロードマップ」画面で、バージョンに関連づけられた
チケットと進捗状況が確認できる
<大量のチケットの整理>
バージョンの作成間隔
本来はプロダクトのリリースごと。
ウォーターフォール型開発のようにリリース回数が少ない場合は
定期的な進捗報告日などに対応して作成。
※間隔が長くなりすぎないよう注意
まとめ
①Redmineはみんなでチケットを消すゲームととらえよう
いかにチケットを消しやすくするか考えながら使うのが挫折しないコツ
②バグ管理など適用しやすい範囲から使ってみよう
慣れないうちは発生した課題を都度登録していくようなものが適用しやすい
③プロジェクト全体に適用するには「バージョン」必須
大量のチケットのうち、今やるべきものだけに注目する。
大きな問題は小さく分割して管理。

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