AirPods(第2世代)は2019年3月20日に発売となった完全ワイヤレスイヤホンでH1チップをはじめて採用し充電ケースのワイヤレス充電にも対応したモデルとなっています。
この記事では、AirPods(第2世代)のレビューをしています。使いやすさや音質について評価しているのでAirPods(第2世代)の購入を検討している方は参考にしてください。
- インイヤー型で耳に優しい
- フラットな音質で聴きやすい
- Apple製品との相性がいい
- 充電ケースが小型で持ち運びしやすい
- 音漏れしやすい
- 低音域は少し物足りない
- 空間オーディオには非対応
この記事の目次
AirPods(エアーポッズ)特徴・評価
- インイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン
- H1チップでApple製品と連携できる
- ヘッド部分をタッチして操作できる
- 「Hey Siri」による音声操作に対応
- 片耳モードに対応している
- 最大5時間の再生(ケース併用で24時間)
- 2021年モデルはワイヤレス充電非対応
- USB-A to Lightningケーブル付属
- 端末価格:19,800円
AirPods(第2世代)はインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンで耳にねじ込むカナル型イヤホンと比べて耳への負担が少なく長時間使っても耳に負担がかからず快適に音楽を楽しめます。
2016年に発売したAirPods(第1世代)よりも解像感が高くフラットで聴きやすい音質となっています。
後継機種のAirPods(第3世代)と比べると低音域と高音域の伸びは弱いものの度重なるアップデートのおかげなのか発売当初よりも音質は改善されていて音楽をそれなりにの音で楽しむことができます。
また、H1ヘッドフォンチップを採用することでiPhoneとしっかり連携して使うことができて、耳からAirPodsを取り外すだけで音楽が一時停止したり、タップするだけで曲をスキップできます。
AirPodsはApple製品との連携がとても素晴らしいので、今使っているスマホがiPhoneでワイヤレスイヤホンの購入を検討しているのなら、間違いなくAirPodsを選ぶのがおすすめです。
AirPods(第2世代)レビュー
パッケージと付属品
AirPodsのパッケージは白を基調としたシンプルなデザインとなっており本体カラーはホワイトの一色のみとなっています。
AirPods(第2世代)の同梱品は充電ケース、Lightning – USB-Aケーブル、説明書となっています。
充電アダプタは付属しないので持ってない場合は別途購入が必要となります。
また、AirPods(第2世代)に付属してくる充電ケーブルはUSB-A to LightningなのでUSB-C充電アダプタだと充電できないので注意です。
もし、現在使っているスマホがiPhone SE(第2世代)以前のモデルのApple 5W USB-A 充電器を使ってるならそのままの環境でOKです。USB-Cに対応した充電アダプタとケーブルを使ってるなら代用可能です。
充電ケースはコンパクトで扱いやすい
AirPods(第2世代)はポリカーボネート素材を採用し光沢のある充電ケースとなっています。
蓋を開けるとこのようにAirPodsのイヤホンが格納されています。
AirPodsには磁石が内蔵されていてケースに入れるとしっかり固定されるので蓋を開けた状態で逆さまにしても床にAirPodsが落ちることはありません。
形状はAirPods(第1世代)と同じなので間違えてしまいそうですが、もし混ざってしまったとしても「AirPodsの世代の不一致」として警告がiPhoneに表示されるようになっています。
充電ケースの背面下側にリセットボタンがあります。
充電ケースの下側にLightningポートを搭載しています。
AirPods(第2世代)の充電ケースの大きさは(44.3 × 21.3 × 53.5 mm)に重量が38.2gと軽くなっています
大きさはAirPods(第1世代)と同じということは2016年にすでにこのスタイル、サイズを実現してしまっていたことに驚きを隠せません。
ワイヤレス充電できる充電ケース
AirPods(第2世代)の充電ケースはワイヤレス充電ができるタイプ(Wireless Charging Case for AirPods)と、できないタイプ(Charging Case for AirPods)があります。
2021年にAirPods(第3世代)が発売となってからAirPods(第2世代)の充電ケースはワイヤレス充電非対応です。ただ、後から追加で(Wireless Charging Case for AirPods)を購入できるようにはなっています。
サイズやデザインの違いはありませんが、背面上部にある金属が光沢のあるものからマットな素材になってペアリング用のボタンが少しだけ上に移動しています。
LEDインジゲーターの位置がそれぞれ異なります。通常の充電ケースは内部にLEDがあるのに対してワイヤレス充電器は外側にLEDがあって蓋を閉じた状態でも確認できます。
ワイヤレス充電ケースの場合はMagSafe充電器またはQi対応のワイヤレス充電器で充電ができます。
例えば、Anker PowerWave II Padを使えばAirPodsを置くだけで充電ができます。
Lightningケーブルを接続しなくてもワイヤレス充電器の上に置くだけで充電ができるのは便利です。
ただ、現在のAirPods(第2世代)は基本的にワイヤレス充電非対応のケースが付属してくるので、わざわざ9,680円を支払ってAirPodsワイヤレス充電ケースを購入するメリットは低いように感じます。
AirPodsの本体デザイン
AirPods本体はイヤホン本体から下にニョキッと白色の筒が伸びているスティック型のイヤホンとなっています。
耳に装着するとうどんをぶら下げている感じに見えるので発売当初は酷評されましたが、現在は使っている人も増えたおかげで見慣れましたし街中でAirPodsを使ってる人を見かけることが本当に増えたように思います。
(最近はAirPods Proを使っている人の方が多いかも?)
イヤホンの大きさは(40.5mm × 16.5mm × 18mm)で片耳4gとかなり軽量化されています。
AirPods(第3世代)よりも軽いので耳に装着してる感は本当に少ないです。
耳にねじ込む装着するカナル型イヤホンのAirPods Proと違ってインナーイヤー型のAirPods(第2世代)は密着感が少なく疲れにくいのもメリットとなっています。
密閉型ではなく開放型なので周囲の音も聞こえます。AirPodsを付けたまま会話できるので普段使いが可能でずっとイヤホンを装着してたい方にとっては最高のイヤホンです。
ただし、音漏れはしやすいので電車で通勤、通学中に使ってる時に音漏れが気になるなら密閉型のAirPods Proを選んだ方がいいかもしれません。
AirPodsの付け心地について
AirPodsはインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンなので耳から外れてしまう心配がありますが、実際にAirPodsを使ってみて簡単に耳から外れてしまうことは少ないです。
ジムに行ってAirPods(第2世代)を装着したままランニングしたりしますがフィットした状態を維持できます。
ただ、AirPods(第2世代)は耳の浅いところでイヤホンが固定されるので激しい運動になるとズレることはあります。より、安定感を求めるのならAirPods(第3世代)にした方がいいかもしれません。
AirPodsがあれば音楽を聴きながら運動できるので苦痛な時間も楽しい時間に変えられるのでいいですよね。
僕の場合は思いっきり走ってもAirPodsがズレることがないので、かなり快適に運動に没頭できます。ただし、AirPods(第2世代)は耐汗耐水性能を持ち合わせていないので濡らすのはやめておきましょう。
汗くらいであれば今までの経験上として壊れることはなかったので問題はないですが、シャワー浴びながら一緒に汗を流すことができないので使ったあとは湿ったタオルなどで拭き取るのがよろしいでしょう。
H1チップを搭載しiPhoneと連携
AirPods(第1世代)はワイヤレスチップとなるW1チップでしたが、AirPods(第2世代)はH1ヘッドフォンチップを採用しています。
H1ヘッドフォンチップは現行のAirPods(第3世代)、AirPods Proにも採用されているチップとなっています。このチップのおかげでApple製品との連携がスムーズにできるようになっています。
- 耳に装着すると自動ペアリング
- 耳から外すと曲が停止する
- 2回タップで曲をスキップまたはSiriを起動
- シームレスに別デバイスに切り替えできる
W1チップを搭載していたAirPods(第1世代)も同じように操作できましたが、AirPods(第2世代)は「Hey!Siri」を呼び出すことができます。
電話をかけるときは「Hey!Siri、○○に電話して!」と声をかければOKです。音量を上げるときも「Hey!Siri、音量上げて!」と声をかけて簡単に操作ができます。
接続が速くなって安定性向上
H1ヘッドフォンチップを搭載したAirPods(第2世代)は、iPhoneなどのデバイスとの接続安定性が向上し切り替え速度がAirPods(第1世代)よりも向上しています。
- デバイスの切り替え:最大2倍高速に
- 電話の通話接続:1.5倍高速に
- ゲームのレイテンシ:最大30%低減
AirPods(第1世代)もデバイスの切り替えや通話切り替えなど十分すぎる速度がありましたが、AirPods(第2世代)はさらに快適になっています。
とくにデバイスの切り替え速度が高速化しiPhoneからiPadに切り替え時にストレスなく使うことができます。
試しに、AirPods(第1世代)をiPhone XS MaxからiPhone 8への切り替えしてみたところ4秒〜8秒かかったのに対して、AirPods(第2世代)は3秒〜7秒と切り替え速度が向上していました。
モデル | AirPods(第2世代) | AirPods(第1世代) |
---|---|---|
iPhone XS Max → iPhone 8 | 約3秒〜7秒 | 約4秒〜8秒 |
iPhone 8 → iPhone XS Max | 約3秒〜7秒 | 約6秒〜10秒 |
数秒の差ですがAirPods(第1世代)を使っている方で頻繁にデバイスを切り替えることが多いならAirPods(第2世代)に乗り換えることで快適になるでしょう。
AirPods(第2世代)はH1チップを搭載したことでレイテンシーが30%改善して映像と音の遅延はほとんど気にならないレベルにまで改善しました。
AirPods(第1世代)でも動画を見るくらいならあまり遅延は気になるレベルではなかったですが、ゲームになると少しずれがあったのがAirPods(第2世代)は遅延がほとんどなくなったので快適にゲームを遊べるようになりました。
AirPods(第2世代)の音質
AirPods(第2世代)は2016年に発売したAirPods(第1世代)よりも音質は間違いなく向上しており曖昧だった音の輪郭がしっかり鳴るようになりました。
また、度重なるアップデートにより発売当初よりも音質は向上しているように感じます。いや、ほんとに以前よりもいい音になっています。
フラットで自然で聞きやすい音質で中音域はしっかりと鳴っているので音楽としてはしっかり楽しめます。
ボーカルの声、その周りを支える楽器の音などの雰囲気を忠実に再現している感じですね。
さすがに低音は出ないですし高音の伸びは控えめですがインナーイヤー型のワイヤレスイヤホンとしては十分すぎるサウンドとなっています。
遮音性は少しだけ低い
メリットでもありデメリットでもあるのですがAirPodsは周囲の音が普通に聞こえるほど遮音性が低いのも特徴です
イヤホンをしていると周囲の音が聞こえなくなるものが多いですが、AirPodsは付けてても普通に人と会話をすることができるほどの遮音性が低いので静かな場所で大音量で音楽を聴くと音漏れしてしまうので注意です。
ただ、イヤホンをして歩いていると周囲の音をある程度は認識できるので危険回避をするという観点から見ればとても良い設計ですし、AirPodsを装着したままでも音量を少し小さくすれば人と会話することもできるのでとても便利。
普通に考えてAirPodsを装着しながら普通に会話できるってスゴイですよね。
通話のバッテリー持ちが向上している
Airpods(第2世代)はH1ヘッドフォンチップを搭載することで電池落ちが向上しています。
モデル | AirPods(第2世代) | AirPods(第1世代) |
---|---|---|
再生時間 | 最大5時間 ケース併用で24時間 | 最大5時間 ケース併用で24時間 |
通話時間 | 最大3時間 ケース併用で18時間 | 最大2時間 ケース併用で11時間 |
音楽の再生時間は第1世代と変わりないですが通話時間がケースなしで最大1時間もバッテリー駆動時間が長くなっています。電話をすることが多いなら乗り換えて損はしないでしょう。
AirPods(第2世代)の実際の音楽再生時間を計測してみました。
iPhone 13 miniと接続して4時間ほどぶっ続けで音楽を聴いたところバッテリー残量は100% → 15%となっていたので、公式の5時間はしっかりと充電が持つようです。
AirPodsの設定・使い方
iPhoneとペアリング・接続する
AirPodsとiPhoneのペアリングは簡単に設定できるのですぐに使うことができます。
iPhoneの画面を表示させた状態でAirPodsが入ったケースを開くと自動的にペアリングウィンドウが表示するので、「接続」をタップするだけで簡単に接続できます。
パカっとしてタップ。これだけでiPhoneとAirPodsがしっかりとペアリングします。素晴らしい。今では当たり前の光景ですが2016年にAirPods(第1世代)が登場した時は驚きでした。
なお、AndroidでもAirPodsを使うことができます。
意外とかんたんにペアリングできるのでiPhoneを使っていないとダメではないので安心してください。Android端末との使い方についてはこちらをどうぞ。
バッテリー残量を確認する
AirPods(第2世代)はケースを開くだけでAirPodsとケースのの充電状態をかんたんに確認できるようになっています。
AirPodsを使用しているときはケースを開くだけでバッテリー残量の画面が表示されるのでとても機能的ですよね。充電ケースのバッテリー残量が少なくなってきたら充電しておきましょう。
AirPodsのバッテリー持ち、充電時間についてはこちらをどうぞ。
曲の自動停止・自動再生
AirPodsはとてもよく考えられて設計されています。
普通のイヤホンは耳から外れても再生し続けますがAirPodsなら耳からAirPodsが外れると自動的に曲の再生が止まってAirPodsを耳に装着すると自動的に曲の続きが再生します。
AirPodsにはセンサーを内蔵していて、わざわざiPhoneから操作をしなくても自動停止・再生をしてくれるのでとても使いやすいです。
ダブルタップで曲をスキップ・停止など
AirPodsは耳に装着した状態で本体を指で2回トントンとダブルタップすることで再生停止や曲のスキップができるようになっています。
このダブルタップがとても便利で曲をスキップするためにボタンを探す必要ありません。AirPodsを軽くダブルタップして感覚的に操作することができます。
なお、iPhoneのBluetoothの接続設定画面から両耳のAirPodに操作をそれぞれ割り当てできるようになっています。
Siri、再生/一時停止、次のトラック、前のトラックといった操作をAirPodsに設定することができます。僕のAirPodsはこんな感じで割り当て設定しています。
- AirPod(左):次のトラック
- AirPod(右):Siriの起動
次の曲にスキップしたいときは左耳に付けているAirPodsをダブルタップ、プレイリストを変更するときは右のAirPodをダブルタップしてSiriを呼び出して変更できるようになっています。
なお、ダブルタップによる曲のスキップはApple純正の音楽アプリだけではなくYouTubeやSpotifyなどでも使うことができます。
通話もそのままできる
AirPodsで音楽を聴いてるときに電話がかかってきたら指でAirPodsをダブルタップしてAirPodsを装着した状態で通話モードに切り替えてそのまま通話ができます。
AirPodsはデュアルビームフォーミングマイクロフォンを内蔵し、周囲音のノイズを除去してクリアな声を届けることができます。
実際にAirPodsで通話しましたが通話している相手も聴き直すとことがないので声の品質も高いのでしょう。両耳で相手の声を聞くことができるので賑やかなカフェでも声がとても聞きやすく快適です。
音量調整をする方法
音量はiPhoneのボリュームボタンで調整するだけでなく、画面右右上から下にスワイプしてコントロールセンターを起動して音量の調整も可能です。
AirPodsのアイコンが表示されてるところを指で上下して音量調整するだけでなく、長押しすることでアイコンを拡大しての調整もできます。
さらに、AirPodsのイヤホンをダブルタップして音声アシスタントのSiriを呼び出して音声調整もできますし、AirPods(第2世代)は「Hey!Siri」でSiriを呼び出せるのでダブルタップしなくても音量調整が可能となりました。
ただし、電車やバスの中だとSiriと話すのは少し勇気がいるので人がたくさんいる場所ではiPhoneの音量ボタンから直接音量を調節をしたほうがいいのかもしれません。
Apple Watchとの連携操作
音量調節で「iPhoneを取り出すの面倒くさい」のならApple Watchを使うといいでしょう。個人的にはAirPodsとApple Watchの組み合わせは最強だと思っています。
Apple Watchがあれば手元で音量調整をダイヤルを使って調節できますし曲のスキップもApple Watchから可能です。iPhoneに入っているプレイリストから曲を選択ができますし操作性は向上します。
- 音量調整ができる
- 曲のスキップができる
- プレイリストを使える
- 現在の曲名の確認ができる
なお、Apple Watchがあれば自作したプレイリストやApple Musicの楽曲をApple Musicのローカルストレージに保存させてApple Watch単体でも音楽を楽しむこともできます。
iPhoneがなくてもApple WatchとAirPodsでどこでも気軽に音楽を楽しむことができるのです。
AirPods(第2世代)レビュー・評価:まとめ
AirPodsは完全ワイヤレスで音楽を楽しむことができるワイヤレスイヤホンで、iPhone・iPad・Macとの相性は抜群なので、Apple製品を使っているならおすすめです。
- インイヤー型で耳に優しい
- フラットな音質で聴きやすい
- Apple製品との相性がいい
- 充電ケースが小型で持ち運びしやすい
- 音漏れしやすい
- 低音域は少し物足りない
- 空間オーディオには非対応
フラットでボーカルが聴きやすく、長時間使っても疲れにくい音質なので普段遣いのワイヤレスイヤホンとしておすすめです。AirPodsの充電ケースはとてもコンパクトなので持ち運びに困ることのないのも良いポイントですね。
AirPodsは開放型イヤホンなので音漏れしやすい構造となっています。これは仕方ないところですが、満員電車に乗ることが多い方は少し注意ですね。また、価格も少し高いです。
AirPods → AirPods 2に乗り換えるほど?
AirPods(第1世代)からAirPods(第2世代)への乗り換えは代わり映えはしません。接続性能は向上し音質も向上していますが買い換えたからといって感動を味えないかもしれません。
ただ、AirPods(第1世代)は2016年に発売したモデルで初めの頃に購入した方はバッテリーが厳しくなっています。そんな方はAirPods (第2世代)に乗り換えるのがいいでしょう。
音質にもこだわりたくなったのならAirPods(第3世代)にした方がいいですし、ノイズキャンセリングが欲しいならAirPods Proを選ぶのがおすすめです。
iPhoneの比較・おすすめはこちら。
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