東京電力パワーグリッドは地域間の連携設備を除く送電網の増強に2027年度までの5年間で約4700億円を投じる。管内でデータセンター(DC)の新設が相次いでいることなどを受け、直近5年間の3倍に増やす。ただ送電網の利用料金「託送料金」はインフレの影響が考慮されない仕組みになっており、岡本浩副社長は「現行の制度では投資回収の見通しが立たない」と懸念を示す。主なやり取りは以下の通り。
データセンターの急増が電力システムや脱炭素の動きに与える影響を、3回の連載で分析します。本日が最終回です。...
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再エネ補完の系統用蓄電池、接続ルールに穴 2年待ちも
太陽光や風力による発電量の変動を吸収する系統用蓄電池の設置が伸び悩んでいる。送配電網への接続ルールに「穴」ともいえる不具合があり、投資意欲はあっても意思決定に踏み切れない事業者が多い。再生可能エネルギーの大量導入に重要な役割を果たせる設備だけにルール変更を検討すべきだとの声があがる。 収益確保の機会拡大 「愛知ではスムーズに稼働できてほっとした」。新電力のミツウロコグリーンエネルギー(東京・中央
再エネ発電の無駄、半分に抑制 送電網増強2050年計画
経済産業省の認可法人で電力需給調整を担う電力広域的運営推進機関(広域機関)は29日、2050年までの送配電網の整備計画をまとめた。約6兆〜7兆円を投資して北海道と本州などを結ぶ地域間連系線など6カ所で容量を増やす。増強しない場合に比べ、太陽光や風力などの発電を止める「出力制御」による電力の無駄を約半分に抑えられるとの見通しを示した。 増える出力制御率、12%に止める 送電網の増強は再生可能エネル
データセンター開発、台湾などが制限 生成AIで電力不足
データセンター(DC)の新規開発を制限する動きが世界で広がっている。台湾は電力不足を理由に大型施設の新規開発にストップをかけた。DCの消費電力は、膨大な計算が必要な生成AI(人工知能)の拡大で年々増加しており、電力網整備との両立が各国・地域の課題になっている。 安い電力求めマイクロソフトが新設 「国民の生活を守るために、台湾北部のDCに(新規の)電力供給ができなくなった」。台湾の経済部(経済産