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- 2024年11月7日
富士山 初冠雪2024 甲府地方気象台 130年で最も遅い観測 その定義は?
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富士山の初冠雪は、甲府市の甲府地方気象台から職員が目視で積雪の状況を確認し、発表しています。各地でこの夏から気温が高い状態が続いてきましたが、11月7日、富士山の初冠雪が観測されました。130年前に統計を取り始めてから最も遅い観測となりました。11月6日と7日の富士山の表情やこれまでの気温の傾向についてまとめました。
統計を取り始めてから最も気温が高い10月
全国の先月の平均気温は平年の10月の平均気温と比べて2.21度高くなり、気象庁が1898年、明治31年に統計を取り始めてから最も気温が高い10月になりました。
地域ごとに平年10月の平均気温と比べると▽北日本が1.9度、▽東日本と西日本が2.6度高く過去最高となったほか、▽沖縄・奄美は1.9度高く、これまでで2番目の高さでした。
静岡県富士宮市からの富士山 11月6日
各地でこの夏から気温が高い状態が続いてきましたが、11月6日、午前9時ごろに静岡県富士宮市からNHKが撮影した富士山の映像では、山頂にうっすらと雪が積もっていました。
また、富士山のふもとの静岡県富士市によりますと、11月6日の午前7時半ごろ、山頂に雪が白く積もっている様子がみられたということで、市は「去年よりも1か月ほど遅い」としています。
山梨県側の三ツ峠や上空からの富士山 11月6日
さらに、6日は、山梨県側の富士河口湖町などにまたがる三ツ峠にNHKが設置したカメラでも午前7時以降、山頂付近にうっすらと雪が積もっているのが分かります。
甲府地方気象台によりますと、山頂付近では上空の寒気の影響で、ここ数日、最低気温が氷点下となる冷え込みが続いていて、6日朝はマイナス11度ちょうどと、今シーズン最も低くなったということです。
ただ、富士山の初冠雪は甲府地方気象台で職員が目視で確認のうえ発表することとなっていて、気象台は6日、「山頂付近に厚い雲がかかり積雪の状況を確認できていない」としました。
山梨県富士吉田市「初雪化粧宣言」 11月6日
一方、山梨県富士吉田市から臨む6日の富士山は雲に覆われていましたが、午前10時半ごろに雲が切れ、市の職員が撮影した写真を分析したところ山頂付近に雪がうっすら積もっている様子を確認できたとして、6日午後1時に「初雪化粧宣言」を発表しました。
富士山の「初雪化粧宣言」は、甲府地方気象台が発表する「初冠雪」とは別に、ふもとの富士吉田市が平成18年度(2006年度)から独自に発表しています。
宣言は平年の10月4日より1か月ほど遅く、発表を開始して以来、最も遅い記録だった平成29年10月26日より(2017年)11日遅くなりました。
11月7日 富士山130年間で最も遅い初冠雪
そして11月7日、甲府気象台によりますと、午前6時ごろ、富士山の山頂付近に雪が積もっているのを確認したため、初冠雪が観測されたと発表しました。
ことしの初冠雪は平年の10月2日から1か月余り遅い観測となりました。これまでで最も遅かった昭和30年と平成28年の10月26日よりも遅く、130年前の明治27年に統計を取り始めてから最も遅い観測となりました。
12月中旬オープン目指す 山梨県鳴沢村のスキー場
富士山の1合目付近、標高およそ1300メートルにある山梨県鳴沢村のスキー場では、11月6日、スキー場の従業員が2基のリフトに2人乗りの座席、あわせて180あまりを取り付ける作業を行いました。
スキー場では、リフトの安全確認や人工降雪機を使ったゲレンデの整備を進め、12月中旬のオープンを目指すことにしています。
【2023年の富士山の記事はこちらから】