着物姿の女性たちが橋の上に並び記念撮影 長野県千曲市の戸倉上山田温泉
長野県千曲市の戸倉上山田温泉で、12日、着物姿の女性たちが橋の上に並び記念撮影をしました。多くの芸者衆がいた50年ほど前の写真を再現したもので、もう一度、芸者文化に光を当て、温泉街を盛り上げたいとしています。
50年ほど前に撮影 提供：信州千曲観光局
12日、千曲市の万葉橋に集まった着物姿の人たち。一列に並んで記念撮影をしました。
同じ場所では50年ほど前、「ある写真」が撮影されていました。
橋の上にずらーっと並んだ着物の女性たち。皆、当時、温泉街で宿泊客などをもてなしていた芸者です。
どういう経緯で撮影された写真かは不明ですが、地元観光局などに保存されていました。
信州千曲観光局・多田空太さん：
「今、コロナとか旅行形態の変化とかで芸者さんが少なくなってしまっている中で、温泉街でまだ頑張っている芸者さんがいらっしゃるので、一番栄えていたころを再現して、これからまた芸者文化を盛り上げていけたら」
1997年取材
昭和50年代には年間130万人前後が訪れていた戸倉上山田温泉。「芸者衆」はピーク時、400人以上にのぼりました。
しかし、レジャーの多様化やコロナの影響もあり、2022年度に温泉街を訪れた客は47万人余りに。活動する芸者も20人ほどまで減りました。
芸者列車 2024年
こうした中、地元観光局は、温泉街のレトロな魅力を発信し、誘客につなげようと取り組んでいます。
その一つが「芸者文化」で、2024年は、鉄道会社と連携し、「芸者列車」を運行しました。
記念撮影
12日の記念撮影も芸者文化に触れるきっかけになればと企画しました。観光客のほか、現役の芸者も参加。およそ100人が橋の上に並びました。
カメラマン：
「笑ってくださ～い、3・2・1」
台湾から：
「ほんとに楽しかったです。きのうも芸者列車を見て、スナックも楽しんで、ほんとにすてきな文化だと思います」
地元出身：
「戸倉上山田温泉はすごくいい場所だと思っているので、（PRを）頑張ってくれていると思うので、もっと大きくなって、またにぎわってほしい」
記念撮影
現役の芸者たちにも大きな励みとなったようです。
ひでの家・真珠子さん：
「数多くの方に発信できるというのは、うれしい。もっともっと、元の活気を戻していきたいなと思って、それに貢献していきたい」
信州千曲観光局・多田空太さん：
「温泉街ってたくさんあると思うんですけど、芸者さんに触れられるところって限られてくると思うので、ここの温泉街を知る一つのきっかけになれば」
撮影した写真は、インバウンド向けのPRなどに活用する方針です。