第7章 子どものICT利用
モバイル社会白書Web版
第1節 子どものICT端末所有状況
子どもが利用・所有している端末
◆ポイント◆
[資料7-1] 自分専用の端末として子どもが所有している携帯電話の種類[学年別](単一回答)
- スマートフォン所有率は中学生では約8割。
[資料7-2] 利用している携帯電話の種類[学年別](単一回答)
- スマートフォン利用率は小学1年生で3割、小学5年生で半数を超える。さらに中学2年生では9割を超える。
[資料7-3] 利用・所有している端末の種類[学年別](複数回答)
- タブレット利用率は中学1年生まではすべての学年で最も高く約7割が利用している。
- スマートフォン所有率は小学5年生以降、他の機種の所有率を上回る。
[資料7-4] 所有している携帯電話の種類の年次推移[学年別](複数回答)
- 2021年より小学生のスマートフォン所有率がキッズケータイ所有率を上回り、現在でも上昇傾向。
- 中学生のスマートフォン所有率は約8割で横ばい。
[資料7-5] 利用している携帯電話の種類の年次推移[学年別](複数回答)
- 小学生のスマートフォン利用率は上昇傾向。
- 中学生の利用率は9割を超える。
[資料7-6] 携帯電話の所有開始年齢[性別](単一回答)
- スマートフォンの所有開始年齢は10.6歳、キッズケータイの所有開始年齢は8.5歳。
[資料7-7] スマートフォン使い始め理由小学生[性別](複数回答)
- 「緊急時の連絡」が最も高く、約5割。
- 男子は「いる場所の把握」、女子は「子どもに欲しいと言われたから」が2番目に高い理由。
[資料7-8] スマートフォン使い始め理由中学生[性別](複数回答)
- 男子は、「緊急時の連絡」が最も高く、次いで「進学または進級」。
- 女子は、「緊急時の連絡」と「子どもに欲しいと言われたから」が最も高く、「友達が持ち始めた」が次いで高い。
[資料7-9] インターネット、デバイス利用時間[学年別](複数回答)
- インターネット、スマホ利用時間は全学年で「勉強以外」での利用が「勉強」での利用を上回る。
- タブレット・パソコン利用時間は、「勉強」と「勉強以外」で比較的大きな差はない。
[資料7-10] 初めて利用した、インターネットに接続した機器[学年別](単一回答)
- すべての学年で「自宅のタブレット・パソコン」は最も高い接続機器。
- すべての学年で「スマホ」は2割を超え、高い水準。
- 小学生高学年、中学生は、「ゲーム機」も25%と、高くなっている。
第2節 子どものICTサービス利用状況
ICTサービス利用頻度、調べものでのICT利用頻度、文字入力スキル
◆ポイント◆
[資料7-11] 通話(LINE通話など通話アプリも合わせた通話時間)の利用頻度[学年別](単一回答)
- 通話機能を利用する子どもは、学年が上がるに伴い拡大し、中学生になると毎日が約4割。
[資料7-12] YouTubeの利用頻度[学年別](単一回答)
- 毎日YouTubeを利用している子どもは小学生は約7割、中学生は約8割。
[資料7-13] テレビ番組の視聴頻度[学年別](単一回答)
- どの学年も約2割がテレビを視ていない。
[資料7-14] ストリーミングサービスの利用頻度[学年別](単一回答)
- 毎日ストリーミングサービス(Netflix・Amazon Prime Videoなど)を利用しているのは全学年で約2~3割。
[資料7-15] SNSの利用状況[性学年別](複数回答)
- 中学生になると9割以上がSNSを利用。
- 全学年で女子のほうが利用率が高い傾向。
[資料7-16] SNSの利用状況の経年変化[学年別](単一回答)
- 全体的に利用率は上昇傾向。
[資料7-17] SNSのサービス別利用状況年次変化[学年別](複数回答)
- 全学年「LINE」は上昇。
- 中学生、小学生高学年では「Instagram」「TikTok」は上昇、「X」は下降。
- 小学生低学年は「LINE」以外は横ばい。
[資料7-18] スマートフォンやタブレットでのゲームの利用頻度[学年別](単一回答)
- 毎日スマートフォンやタブレットでのゲームをする子どもは小学生は3~4割、中学生は5割を超える。
[資料7-19] 専用ゲーム機で遊ぶ時間[学年別](単一回答)
- 毎日専用ゲーム機で遊ぶのは、小学生が約5~6割、中学生は約4割。
[資料7-20] 学校や塾の宿題について、インターネットで調べたり動画を見たりする頻度[学年別](単一回答)
- 毎日学校や塾の宿題についてインターネットで調べたり動画を見たりする子どもは中学生で約3割。
[資料7-21] 普段の生活で疑問に思ったことについてインターネットで調べたり動画を見たりする頻度[学年別](単一回答)
- 「調べる時にインターネットを利用することがある」は小学生高学年では約7割、中学生になると約8割となる。
- 中学生になると、3割強が毎日調べている。
[資料7-22] 子どものICTスキル1[学年別](単一回答)
- 携帯電話の文字入力ができる割合は、小学生高学年で約8~9割、中学生ではほぼ100%。
- パソコンのキーボード入力も、小学生高学年・中学生で約9割ができると回答。
[資料7-23] 子どものICTスキル2[学年別](単一回答)
- 「カメラで写真や動画を撮影」は、小学生低学年でも約9割。
- 「インターネットを使って情報を検索」は、小学生低学年で約5割、高学年では8割を超える。
[資料7-24] インターネット(検索、YouTube、オンラインゲーム、LINEなど)利用終了時間[学年別](単一回答)
- 中学生になると7割強が夜10時頃まで、またはそれ以降までインターネットを利用していると回答。
第3節 保護者の意識と親子間ルール
子どものICT利用への期待や不安、親子間ルール設定率、親子の連絡頻度、フィルタリング利用率
◆ポイント◆
[資料7-25] 子どものICT利用に関する保護者の期待[学年別](複数回答)
- 「家族とコミュニケーションがとりやすくなる」は全学年で約4~5割と、高い傾向。
- 「情報を適切に収集する力が身につく」は小学生高学年・中学生で約5割。
[資料7-26] 子どものICT利用に関する保護者の不安[学年別](複数回答)
- 小学生の保護者のほうが中学生の保護者に比べ不安が高い傾向。
- 「長時間利用による健康への悪影響」「常にスマホ・ケータイの利用を優先し、いつも視聴しているなどスマホへの依存」「LINE・メール・掲示板への投稿の内容により友達とトラブルになること」は、全学年で約8~9割と高い。
[資料7-27] 子どもに携帯電話の利用を教える場合に保護者が感じる不安[学年別](複数回答)
- 小学生の保護者のほうが、不安が高い傾向。
- 「安全な使い方」が約6~7割と、全学年で最も不安が高い。
- 「QRコード決済や課金・ネット購入などお金の使い方」は、小学生の保護者は約5割が不安と感じている。
- 「端末やアプリの操作方法」はいずれの学年も比較的不安に感じる割合は低い傾向で、中学生では「不安は特にない」が2割弱。
[資料7-28] スマートフォン利用の親子間ルールの設定率[学年別](複数回答)
- 「料金(課金)」に関するルールは全学年で高い。
- 「場所や時間」に関するルールは小学生で高い。
- 「個人情報」に関するルールは中学生で高い。
[資料7-29] スマートフォンを使い過ぎてしまう理由[学年別](単一・複数回答)
- スマートフォンを利用する小中学生の保護者の約8~9割が「使い過ぎていると思う」と回答。
- 「使い過ぎていると思う」と回答した保護者にその理由を聞いた結果は、「楽しくてやめられないため」が約6~7割と、最も高い。中学生になると「友達付き合いのため」なども約3割と、他の学年に比べ高くなる。
[資料7-30] 子どもがスマートフォン利用の親子間ルールを破った際の行動[学年別](複数回答)
- 親子間ルールを破った際には「子どもに注意する」が約7~8割と最も多く、次いで「子どもと話し合う」が約5割。
[資料7-31] 親子間の直接顔を合わせた会話時間[学年別](単一回答)
- 会話時間は学年が上がるに伴い減少する傾向。
- 毎日2時間以上会話する割合は、小学生低学年では約8割だが、中学生では約5割に減少。
[資料7-32] 子どもが一人で過ごす時間[学年別](単一回答)
- 子どもが一人で過ごす時間は学年が上がるにつれて拡大。
- 毎日2時間以上の割合は、小学生低学年が約1割、高学年が約2割、中学生が約4割。
[資料7-33] 親子間のメッセージ(LINEやメールなど)のやりとりの頻度[学年別](単一回答)
- 親子間のメッセージ利用頻度は小学生低学年と中学生がほぼ同等。小学生高学年は頻度が低め。
- 小学生低学年と中学生は、週に2、3回以上の利用が約4割。
[資料7-34] フィルタリングや利用制限などのペアレンタルコントロール利用率の年次推移[学年別](単一回答)
- 小学生は約8割、中学生は約6割の保護者がペアレンタルコントロールを利用。
- 利用率は全体的には横ばい傾向。
[資料7-35] ペアレンタルコントロールの種類[学年別](複数回答)
- 「閲覧内容のフィルタリング」が最も高く約9割、次いで「コンテンツの購入、ダウンロード制限」。
[資料7-36] 校内での私物の携帯電話の利用ルール[学年別](単一回答)
- 「持ち込みは一律禁止」が、全学年で約6割。
- 持ち込める中では「原則持ち込みは禁止だが、家庭から申請をすれば持ち込みが認められる」が最も高く、約2~3割。
第4節 学校との関わり
タブレット・パソコンの利用、貸与された端末の活用、オンライン授業の感想
◆ポイント◆
[資料7-37] 学校から貸与されたタブレット・パソコンの家庭での利用[学年別](複数回答)
- 貸与された「タブレット」「パソコン」利用は2021年に大幅に増加。
- 2022年に比べ、中学生はパソコンの率がやや上昇。
- 全学年の約8割が貸与された「タブレット」「パソコン」のいずれかを家庭で利用している。
[資料7-38] 学校からのタブレット・パソコン貸与 配布時期[学年別](単一回答)
- 小学生高学年・中学生は、約9割が2021年度までに貸与されている。
[資料7-39] 学校から貸与されたタブレット・パソコンの家庭利用時の制限[学年別](単一回答)
- 約6~7割が「決められたアプリ、コンテンツ内の利用のみ可能」。
- 「自宅への持ち帰り禁止」は全学年1割程度。
[資料7-40] 家庭でのタブレット・パソコンの活用状況(複数回答)
- 貸与されたタブレット・パソコンの活用は「宿題での活用」が最も多く約6割、次いで「学校のオンライン授業」が約3割。
- 自宅のタブレット・パソコンは「出欠の報告」「連絡事項」の順に多い。
[資料7-41] 家庭で所有するタブレット・パソコンの利用[学年別](単一回答)
- 家庭で所有するタブレット・パソコンの利用は2021年に大きく上昇したが、2022年からは大きな変化はない。
[資料7-42] 学校の中でのタブレット・パソコンの活用状況(複数回答)
- 「貸与されたタブレット・パソコン」「学校に備え付けられているパソコン」ともに、リアルタイムの授業で活用されている割合が最も高い。
[資料7-43] 学校の授業でのタブレット・パソコンの使用頻度【学年別】
- 小学生高学年・中学生で毎日利用が3割程度の一方、週1回未満の利用も約3割。
[資料7-44] ICT授業への評価(複数回答)
- 「インターネットでの禁止事項・注意点が理解できた」が約9割。
- 先生については、「上手に進めてくれている」「わからない時に詳しく教えて くれた」が7~8割と高評価。
[資料7-45] ICT(パソコンやタブレット、スマホ)を使った勉強の感想(単一回答)
- 「わかりやすい」「好きだ」は約8割、「勉強が楽しくなる」は約7割と、全体的に高評価。
- 一方、「遊んでしまうことが多い」が5割弱。