- 情報が多すぎてどう整理したらいいかわからない......
- 課題やクレーム対応に振り回されている......
- いいアイデアが思いつかない......
- 上司や他部門を説得できない......
- 顧客へのプレゼンがうまくいかない......
仕事でこのような悩みを抱えている人にとって、大きなヒントになりそうなのが『コンサルタントが使っているフレームワーク思考法』(高橋健三著、中経出版)。
ビジネスの課題を解決に導き、成果を生み出すのはフレームワーク、すなわち思考の「型」。だからこそ、情報を「型」にはめて整理すれば、5つの力が身につくと説いています。
その5つとは、「情報収集力」「課題発見力」「アイデア発想力」「社内交渉力」「顧客提案力」。具体的に例をあげてみましょう。
4C 「顧客視点」で商品・サービスをチェックする(38ページより)
4Cとは、企業が消費者に対して行なうマーケティング活動を顧客視点で捉えたもの。たとえば店頭で興味ある商品に触れた際、上記のような顧客視点の4Cのフレームワークにあてはめてみれば、ヒントになる仕掛けを見つけられるかもしれないというわけです。
活用例を見てみましょう。
ライバル社がフィットネスクラブの会員向けにカロリーゼロの新商品を投入し、売上を伸ばしているという。ライバル社の戦略を整理して、健康市場をどうか委託すればいいか考えよう。
フレームワーク化して考え方を書き込むことで、アイデアを整理できるわけです。
五感 印象に残った感覚を記憶し、ビジネスに活かす(42ページより)
目で見る視覚、耳で聴く聴覚、鼻で嗅ぐ嗅覚、舌で味わう味覚、肌で感じる触覚からなる五感も、フレームワークとしてビジネスに活用できるのだとか。つまり「ビジネスパーソンであると同時に消費者である」という視点に立ち、自分が思わず入ってしまったお店や、立ち止まったイベント、衝動買いの場面などを振り返り、「なぜ自分はそのように行動したのか」を五感で整理しておくことが大切だというわけです。活用例は次のとおり。
スーパーの売り場で実演販売していたライバル社の焼きたてしょうゆ煎餅のイベントを「五感」で整理。それぞれの五感をさらに印象的なものにするため、どんなアイデアを付加できるか考えてみよう。
商品やサービスを提供する際には、「お客様は五感センサーでどのように評価しているのか」を感じ取ることが大切。そこで、フレームワーク化が効果を発揮するということです。
すぐに取り入れられるフレームワークの活用法が25種も紹介されており、巻末には「フォーマット集」もついているので、存分に活用できるはず。ぜひ手にとってみてください。
(印南敦史)