もし失敗を恐れなくてもいいとしたら、あなたはキャリアにおいてどんなことに挑戦しますか? 本や短編小説を書く? 会社を辞めてお店を開く? 大規模なチームを任せてくれるように上司を説得する?
失敗を恐れずに生み出そう
教師でアーティスト、作家でもあるEve Ewing氏は、失敗の可能性も創作のプロセスの一部だと考えています。「小さな失敗や混乱には、何かを生み出す力があると思います」と、Ewing氏は、The Creative Independentのインタビューで語っています。
また、そのほかにも、アイデアに自分を導いてもらうことや、創造的な時間を確保すること、有名企業のために本当はしたくない仕事をする誘惑について。また、仕事で嫌なことがあった日は、もっと悪くなる可能性もあったと考えることなどについて語っています。
彼女のアドバイスはクリエイターや作家が対象ですが、キャリアを充実させたいと考えている人なら誰にでも価値があるものです(Ewing氏は昨年、散文と詩を組み合わせた著作『Electric Arches』を出版しました)。
「私たちの文化は、芸術やアイデアそのものではなく、成果に注目するところがあります」と彼女。
Ewing氏は、ずっと本を書きたいと思っていましたが、17歳になっても何も書き上げることができず、そんな自分を激しく非難していたそうです。当時、彼女にはアイデアがありませんでした。アイデアこそが人を作家にするものですから、何も書けなかったのはしょうがないことです。
そのあと、彼女は詩のアイデアを思いつき、それが短編小説になりました。自分では気付いていませんでしたが、短編小説こそが彼女が得意分野だったのです。
この本は、今まで書いたもののなかでも、最も簡単で、最も楽しくて、最高の著作の1つとなりました。純粋に楽しい体験であり、自然とできあがったものです。
それまではフィクションを書こうと必死になってきて、結局何も書けないでいました。
その点においても、今回の体験は、形や機能に執着してはいけないことを、改めて認識させるものでした。
大切なのは、コンセプトがあるかどうかです。コンセプトさえつかめていれば、あとは勝手にできあがっていきます。
「フィクションを書くための良いアイデアがない」と言うことを、私は自分に許しています。私がすべきことは、それを認め、許容し、自分を罰しないように気をつけることです。それは、自分とは何かについて、また、自分に何ができるのかについての思い込みと戦うことでもあります。
コンフォートゾーンの外に出てチャレンジしよう
彼女はそのほかにも、コンフォートゾーンの外で何かを試してみることの価値や、大きな成功に向かう過程で小さな成功を積み重ねて自己を鍛えていくこと、特定のスキルに磨きをかけることなどについて語っています。
また、すべてにおいてただちに成功することなど不可能であることを理解すべきであり、「明日は少しだけでも向上しよう」と努力しているかぎり、それでOKなのだとも言っています。
彼女にとって、そうした活動の1つは編み物です。編み物が、失敗への恐れを克服するための活動には思えないかもしれませんが、彼女にとっては、人生全般にあてはまるような重要なレッスンを教えてくれるものだそうです。
編み物でミスを犯した時、2つの選択肢があります。
1つは、最終成果物が欠陥品であることを受け入れることです。誰も気づかないかもしれませんが、あそこに小さな穴があいていることに、あなたはいつも気付いていることになります。
もう1つの選択肢は、やり直すことです。どちらを選んでも、まったく問題ありません。私の場合、3列前にミスがあれば、そこまで戻ってやり直します。
私がそうするのを見ている人たちは、なんでそんなことをするのか? と訝しみます。なんでわざわざやり直すの? って。でも、それが私のやり方なんです。まずやってみて、ダメだったらもう一度やり直します。2度めはもう少しうまくやれるようになっています。
つまり、重要なのは、平気で失敗をしましょうということです。
うまくやれそうもないことに、どんどんチャレンジしてみてください。それだけ多くの失敗を経験することになりますが、まったくチャレンジをしないよりは、成功体験もまた、より多く積むことができるはずです。
生まれついての才能…。
そうしたものを私がどれだけ信じているか実際のところはわかりません。わかっているのは、何かに一生懸命に取り組めば、上達するということだけです。
今年は、かつてしなかった新しいことをたくさんする年になるでしょう。今まで書かなかったことをたくさん書く年になります。
今年はぜひ、結果ではなく「アイデア」にフォーカスする年にしてください。コンフォートゾーンから出てチャレンジしましょう。
こちらでインタビューの全文(英語)が読めます。
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Image: Simon Abrams/Unsplash
Source: Twitter, The Creative Independent, Amazon
Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文]