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ORICON NEWS
ファースト世代が惚れたジオン系MS“モノアイの輝き”「グポーンの音に痺れた」
武骨で重厚なドムを飛ばす…そのギャップをガンプラで表現
【ヨッシー】この『ドムフライトタイプ』は、烏製作隊(※モデラーの合同制作会)で参加した展示会の制作テーマが「飛び祭り。」だった際に制作した作品です。特にドムを選んだ理由は無いんですが、「俺はドム飛ばしたるっ!」っ仲間に言って作りだしました(笑)。
――フライトタイプといえばグフが有名ですね。
【ヨッシー】最初はグフのフライトタイプを想像したんですが、好みでは無かったのでパスしました。で、『サンダーボルト』シリーズに出てくるグフ・ショーンカスタムが背負っているホバーユニットをフライトユニットという事にして、ドムに背負わそうという発想になりました。
――本作のこだわった部分を教えてください。
【ヨッシー】フライトユニットをいちから作った事と、ショルダーアーマーなど角のあるデザインに変更してサイズもアップしました。全体的にシュッとしたスタイリッシュな感じではなく、ゴツッとした重厚な雰囲気とミリタリー感が出れば良いなとディテールアップを重ねました。
――ドムの好きな部分はどこですか?
【ヨッシー】一言で言うとボリューム感ですかね。重モビルスーツなのに、ホバー移動による高機動性なところや、十字のモノアイやパープル×ブラックの配色などキット自体もカッコ良いですよね。
――ガンダムシリーズの中で一番好きな作品は?
【ヨッシー】年齢的な事もありますが、やっぱりファーストシリーズですね。実際、自分が模型するのにチョイスするキットもほとんどがファーストのキットです。あと、『機動戦士ガンダム ユニコーン』は良いですね。モビルスーツもカッコイイし、ストーリーも厚みがあって。あと登場人物ではジンネマンが好きです。episode 4「重力の井戸の底で」の中で、ジンネマンと一緒に砂漠を超えるシーンは何回見ても泣けてきますし、ジンネマンの言葉の重みが好きです。ちなみに、ファーストとユニコーン以外のシリーズは殆どって言ってよいほど、無知です(苦笑)。
――ファーストシリーズのキット制作に偏っている理由は?
【ヨッシー】自分が作るのはドム、ゲルググ、ザク、グフ、ズゴックといったジオン系の機体のみです。理由はモノアイに魅了されたからです。このただ丸い光の玉が、無機質で感情があるはずの無いロボに色んな表情を与えている気がします。“グッポーン”という音に心鷲掴みされてる方はめっちゃたくさんいますよね(笑)。私もその一人です。
ガンダムを知りすぎていない、深く知らない事が私の強み
【ヨッシー】繰り返しになりますが、私はファーストやユニコーン以外はあまり深く知りません。「そんなに作ってるのに、なんで知らんの?」って言われた事も実際あります(笑)。そんな時は、「知らんでも作れるねん」。って言ってます。逆に、設定とか知らないほうが好きに作れるので、大方オリジナルで乗り切っています。ガンプラは勝手に想像しながら作るのが楽しいですね。ガンダム知りすぎてない、深く知らないって事が自由に作れる私の強み、なんでしょうかね。
――プラモを制作する際のこだわりは何ですか?
【ヨッシー】まず、モビルスーツはアニメや空想の産物ではあるけど、これは戦争で、カッコ良く見えるけれど兵器だという事を忘れないようにしています。それぞれの正義を突き通すがゆえに戦う為に作られた人型のロボット。なのでMSには哀愁を感じてしまうのではないでしょうか。私はガンプラ制作を通じて、そんな“哀愁”を感じられるような作品になるように努力しているつもりです。
――制作する際、“想像”が大事だとのことですが、そのアイデアの源泉は何ですか?
【ヨッシー】色んなモデラーの方の作品を見せてもらって、良いなと思うところを自分なりに変換してみたり、あとは、ディテールアップの時に陸戦機や、ミリタリーな雰囲気が出るように戦車や戦闘機、『装甲騎兵ボトムズ』なんかの装甲の分厚さなんかも意識したりしてます。1つでなく、色々なことが想像の源ですね。
――他にも作ってみたいガンプラやジオラマのアイデはありますか?
【ヨッシー】ドムフライトタイプの話に戻るんですが、本当はあれをジオラマにする予定だったんですが、『オラザク選手権』で賞を頂いたこともあって出来ずじまいになっています。もしジオラマを作るとしたら、フライトタイプが降下してきて、城壁に突っ込みながら着陸しそうなシーンにしたいです。もともとフライトユニットで飛ぶというよりは降下作戦の降下アシストみたいな位置付けなので、着陸後はパージして陸戦機として任務こなす、そんな作品をいつかは制作したいと思います。
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