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2013年5月15日(水)

新卒社員を「使い捨て」

「ブラック企業」根絶を

ユニクロの実態告発


 日本共産党の山下芳生議員は14日の参院予算委員会で、新卒社員の「使い捨て」を繰り返す悪質な「ブラック企業」の実態を示し、政府に本腰を入れた対策を求めました。


労働の規制緩和中止求める

参院予算委 山下議員が指摘

写真

(写真)パネルを示して質問する山下芳生議員=14日、参院予算委

 山下氏は、ブラック企業が有名企業にまで広がっていると強調。新卒の若者を大量採用、長時間・過密労働、パワハラなどで駆り立て、精神的にも追い詰めて大量退職に追い込むやり口を、大手衣料品販売店「ユニクロ」を例に告発しました。

 ユニクロは入社後3年以内に50%以上が離職、休職者の42%がうつ病などの精神疾患と報じられています。山下氏は、20歳代の社員が半年で店長となって目標達成からアルバイト管理まで過酷な労働を強いられ、3カ月でうつ病になり、退職に追い込まれた実態を紹介。離職率の高い企業名を公表することや採用募集時に離職率の明示義務付けを行うよう求めました。

 安倍晋三首相は「採用した以上、経営者も責任をもって育てていく姿勢が求められる」と答弁。「若者がさまざまな情報を取得して、参考にしながら就職できるよう研究したい」と述べました。

 山下氏は、ブラック企業が広がる土壌には、労働法制の規制緩和で非正規雇用が広がり、“代わりはいくらでもいる”といって正社員を目指す過酷な競争に駆り立てる仕組みがあると指摘。そのうえ安倍内閣は、解雇を自由化し、残業代ゼロで長時間労働を野放しにし、非正規雇用を増大させる新たな労働規制の緩和を検討しており、「『ブラック企業』根絶どころか逆に拡大する」と批判しました。

 安倍首相は「企業が生き残る中で、なんとか雇用を確保していきたいと考えている」などと答弁。山下氏は「企業の目先の利益のために若者を使いつぶすことを許す社会に未来はない。労働の規制緩和は中止すべきだ」と主張しました。


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