Insta360が2023年11月にリリースしたフリップ式ディスプレイ搭載のアクションカム「Insta360 Ace Pro」の後継機種として「Insta360 Ace Pro 2」が発表されました。
自撮りする時に大きな画面で画角を確認できるという特徴を持っていた初代モデルですが、わずか11カ月で登場した新モデルはどのような進化を遂げたのでしょうか。両者を撮り比べてみました。
→・「Insta360 Ace Pro」は1/1.3インチセンサーにライカの技術を組み合わせたお手軽アクションカム Vlogを意識したフリップ式ディスプレイも魅力
Insta360は360度全天球カメラを始めとして、指先サイズのライフログ向きアクションカム、プロセッサとカメラ/レンズ、バッテリーが分割できるアクションカム、電動ジンバルを用いたWebカメラなど、さまざまな機能や性能を持つカメラを猛烈な勢いで世に送り出してきました。最新のInsta360 Ace Pro 2は「自撮りしやすいアクションカム」という従来機の個性を生かしながら、大幅なアップデートが施されています。
センサーサイズは1/1.3インチで初代から変わりませんが、メーカーいわくアップグレードはしているとのこと。例えばダイナミックレンジは13.5ストップを実現しています。参考までにソニーの「α7SII」(2015年)は14ストップ、パナソニックの「DC-S5」(2020年)は14+ストップです。
一昔前とはいえ、低画素で高感度性能を追求したり、動画撮影機能を充実させたりフルサイズミラーレスのダイナミックレンジに迫る性能を持っているとすれば、暗所での撮影クオリティーに期待したくなりますよね。
レンズはライカ印の「SUPER-SUMMARIT-A 1:26/13 ASPH」が採用されており、フルサイズ換算で13mmです。後ほど紹介しますが、画角は一段と広くなりました。
センサー解像度は8Kです。詳細は不明ですが、4:3のアスペクト比で写真を撮影した場合、5000万画素のデータとして記録されます。従来機は同じ設定で4800万画素だったので、有効画素数は確実に増えているようです。
そして新たにノイズ低減/画像処理用のProイメージングチップと、スムーズな動作をもたらす5nmプロセスのAIチップを搭載しています。デュアルAIチップ構成とすることで、従来比200%の処理能力を得たとしています。
センサーの読み出し速度も高まったのでしょう。動画の最高画質設定は従来機の8K/24fpsから8K/30fpsにアップしました。低照度シーン用のPureVideoモードや、アクティブHDRモードも、従来より高フレームレートで撮影できます。
カラープロファイルにライカカラープロファイルも入っていますね。ただしInsta360 Ace Proも8月のアップデートでライカカラープロファイルが使えるようになったので、ここはアドバンテージとはならないかもしれません。
過去モデルにもちゃんと新機能を提供していくところは、ハードウェアメーカーの姿勢として素晴らしいもの。信頼に値しますね。
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