日本ヒューレット・パッカードが満を持して発表した「HP 2133 Mini-Note PC」。アルミとマグネシウム合金による高級感あふれるボディに加え、上位モデルで7万9800円、下位モデルならば5万9850円(いずれもHP Directplus価格の場合)という低価格が魅力だ。
しかし、いくらミニノートPCだからといっても性能面は気になるところ。そこで、プリインストールOSのWindows Vista Buiness(上位のハイパフォーマンスモデル)とWindows Vista Home Basic(下位のスタンダードモデル )でベンチマークテストを実施した。各モデルのスペックは下記の表にまとめたが、今回のテストではスタンダードモデルのメモリ容量を2Gバイトに換装し、ハイパフォーマンスモデルとあわせているほか、ともに発売前の試作機ゆえ、製品版とは異なる可能性がある点は注意してほしい。
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各テストのスコアを見ていく前に、まずはハイパフォーマンスモデルとスタンダードモデルのシステムプロパティとWindowsエクスペリエンスインデックスの画面を見比べよう。
気になるのは、Windowsエクスペリエンスインデックスで最低値を記録したプロセッサだ。VIA C7-M ULV 1.6GHzを採用したハイパフォーマンスモデルで2.0、VIA C7-M ULV 1.2GHzのスタンダードモデルでは1.7と、超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz)の4.4を大きく下回る。一方、グラフィックスのスコアはWindows Aeroに対応した上位モデルで3.1、Windows Aero非対応(Vista Home Basic)の下位モデルで2.9と、2〜2.4のIntel 945GMSやIntel GM965 Expressを上回る格好だ。
HP 2133 Mini-Note PCの主なスペック | ||
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モデル | ハイパフォーマンスモデル | スタンダードモデル |
CPU | VIA C7-M ULV 1.6GHz | VIA C7-M ULV 1.2GHz |
メモリ | DDR2 2Gバイト | DDR2 1Gバイト |
メモリースロット | 200ピンSO-DIMM×1(空きなし) | |
HDD | 160Gバイト(5400rpm) | 120Gバイト(5400rpm) |
液晶ディスプレイ | 8.9インチワイド | |
画面解像度 | 1280×768ドット | |
グラフィックス | VIA Chrome9 HC(チップセット内蔵) | |
無線LAN | IEEE802.11a/g/b | IEEE802.11g/b |
Bluetooth | Bluetooth 2.0+EDR | − |
有線LAN | ギガビット対応 | |
メモリカードスロット | SDHC対応SDメモリーカードスロット | |
ExpressCardスロット | ExpressCard 54/34対応 | |
Webカメラ | ○(CMOS) | − |
スピーカー | 内蔵ステレオ | |
バッテリー | 6セル+3セル | 3セル |
バッテリー駆動時間 | 約4.6時間(6セル)/約2.3時間(3セル) | |
ボディサイズ | 255(幅)×166(奥行き)×27.2〜35.5(高さ)ミリ | |
重量 | 約1.27キロ(3セル)/約1.44キロ(6セル) | |
OS | Vista Business | Vista Home Basic |
XPダウングレード権 | ○ | − |
HP Directplus価格 | 7万9800円 | 5万9850円 |
チップセットこそ異なるが、同じVIAのモバイルプラットフォームを採用した「CloudBook CE1200J」が、Windows XP Home Editionでかろうじて実用性を確保していたことを考えると、さらに動作が重くなったWindows Vistaは少々荷が重いのだろうか。
次のページでは、PCMark05や3DMark05などの定番ベンチマークプログラムの結果を見ていく。
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