「凍結」に抗議相次ぐ Twitter「深く反省」「透明感上げたい」
「身に覚えがないのに、アカウントを凍結された」と訴えるTwitterユーザーがここ最近、急増している。Twitter Japanは「透明性を含め、まだまだ見直すべきことが多いと深く反省している」という。【訂正】
Twitterで、「身に覚えがないのにアカウントを凍結された」と訴えるユーザーがここ最近、急増している。攻撃的なツイートは行っていないとみられるアカウントまで凍結されるなど、「不当な凍結も多いのでは」「Twitterは凍結の基準を透明化すべき」といった声も大きい。
Twitter Japanは凍結について「透明性を含め、まだまだ見直すべきことが多いと深く反省している」とコメント。「できるだけ早く透明感を上げたい」としている。
Twitterによるアカウント凍結は、8月ごろから目立ち始めた。イラストを投稿するユーザー(「絵師」と呼ばれる)のアカウントが次々凍結されて騒ぎに。その後、著名なジャーナリストのアカウントが永久凍結されたり、アリの写真が「ヒアリ」かどうかを判定してくれるアカウント「ヒアリ警察」(@_Solenopsis)のアカウントが一時的に制限され、注目を集めた。
【訂正:2017年9月29日午後2時:初出時、ヒアリ警察のアカウントについて、「凍結された」と表現していましたが、「一時的な制限」(ロック)でした。お詫びして訂正いたします】
ユーザーの間では、「言動に問題がなさそうなアカウントまで凍結されている」「Twitterは凍結の理由を明らかにし、透明性を高めるべき」「凍結に抗議しても、定型文で返信が届くだけで、とりつく島もない」といった不満が高まっている。自分のアカウントが凍結されたことを不当と感じ、Twitter日本法人を訪問して抗議した、と報告するユーザーも現れた。
一連の凍結騒動についてTwitter Japanの広報担当者は、「従来通りTwitterルールに基づき、ルールに違反した場合に凍結を行っている」と説明。ただ「不当というご意見も頂戴している」と、事態を把握していることを認めた。「透明性を含め、まだまだ見なおすべきことが多いと深く反省している」という。
ルール違反があった場合のユーザーとのコミュニケーション方法なども含め、「この数週間ほぼ毎日、米国本社や他国の関係部署を含めた社内で相談を行っている」と明かし、「できるだけ早く透明感を上げたい」と表明した。
Twitterの“ルール違反対策”をめぐって米本社は28日、文書で詳細を説明した。スパム目的で作られたbotや悪質な投稿を検出するため、機械学習を使ったシステムを強化しており、毎週320万件以上の不審なアカウントを捕捉しているという。botではなく人間のユーザーが不正なアカウントを作るケースも増えており、「対策は難しく、規約を守っているアカウントを巻き込む可能性が高い」と認める。その対策についても「改善に取り組んでいる」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Twitter、スパム対策を説明 「問題ないアカウントを巻き込む可能性もあるが……」
Twitterが、サービス上で不正に情報を拡散したり世論を操作しようとする動きを阻止するための取り組みについて説明した。自動システムは偽陽性に陥りやすいので、凍結対象のアカウントには正当性を証明する機会を提供しているとしている。 - “脱出”を先導した漫画家に聞く「Twitterアカ凍結の問題点」 Pawooの21万人ユーザー突破に寄せて
「悲しい過ちを繰り返さないでほしい」と、同人漫画家のめんていさんは願う。 - なぜ、「絵師のTwitterアカウント」が突然凍結? Twitterに聞いた
Twitter「絵師さんを排除することはありえない」。 - 「クソリプ」や「フェイクニュース」……Twitterの対策は?
Twitterでは、暴言を投げかけられる「クソリプ」や、虚偽のニュース「フェイクニュース」の拡散が問題になっている。対策について、米Twitter幹部に聞いた。